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第22話 進路

20話に大きめの描写ミスがあったので追加しました。

あと、前話の時制がずれていたので、修正。

今は朝と昼の間くらいの時間です。

すいませんでしたm(_ _)m

俺たちが《ワープ》で向かったのは、魔大陸メガニカの海岸だ。

魔王城はまだ敵がいるかもしれ無いし、油断でき無いから止めておいた。


そして目にしたのは予想外に美しい光景だった。

厨二的に言えば魂の踊りソウルダンスといったところだ。


そう、平原中のスケルトンの死骸が光り、そこから光の粒子が天に向かって昇っていたのだ。


「綺麗ですね。元が他の生物である魔物であるがために、死んだスケルトンの魔力が空中に還元して、見えるものですね。こんなに大規模なものは初めて見ました」


「お前の方が綺麗だよ」


とっさに思いついたので言ってしまった。めちゃくちゃ後悔している。


「と、突然何言うんですか!そんなのは卑怯です!」


「ははは、冗談だよ冗談」


あぶねーメイが取り乱してくれなかったらめっちゃ寒いやつじゃん。


「で、どこに行こうか!」


「どこに行きましょうか!」


「「ははははは……」」


………。


「なんでメイが考えてないんだよ!そういうのお前の役割じゃん!」


「役割ってなんですか!初めて聞きましたよ!」


ポト、文句を言い合っているメイのバッグから白昆布が落ちた。


海底で文章を書く時には紙では溶けてしまうため、その名の通り白い昆布の白昆布にタコ型モンスターのオクトペンスの墨で書くのだ。

オクトペンスの墨はその性質上乾くと白昆布から剥がれてしまうため、地上で見られる時間は限られている。

ちなみに白昆布は自生しているのに対して、オクトペンスはそこそこ厄介な相手なので海底では紙よりインクが手に入らないらしい。


全て神速の魔王を倒しに行った時にメイに聞いた。


そして、この白昆布に書かれてるのは地図だ。

魚人も定期的に地上を偵察に行くことがあり、その時に模写したそうだ。


「これで見てみようか」


「そうですね」


地図を2人で覗きこむと、加速の魔王の魔王城が大陸の東側にあり、ここが俺たちの現在位置だろう。

大陸の中央西寄りと、北東に魔王城、そして真反対の西側に大きな街があるだけで、他はほとんど何も情報がない。


「なんだこの地図?役に立たねー!」


「何を言うんですか!ここは魔大陸なんですよ!詳細な地図なんて書ける人がいるわけないじゃないですか!これだけの地図があるのでもすごいことですよ!」


「あ、はい、すいません。

ん?この世界の大陸ってどんなんだっけ?」


「この世界?妙な言い回しですね。大陸レルミア、魔大陸メガニカ、人大陸アンティス、大陸パシス、魔大陸オラリアの5つですよ。

この程度の一般常識も知らなくてよく今まで一人で旅できてましたね」


「あー、まともな旅とかできてないわ。まだ海歩いただけだし、大型の魔物とか、魔物の群れとか遭遇してないしな。

あと、飯もあんまり……」


グウゥゥゥ!


「……シューヤさんのまともな旅のイメージも酷いですが、シューヤさんって私と会ってから丸2日近くたってますよね。

その間、1度もご飯を食べるところをみてないんですが……」


「腹減ったわ」


「本当に食べてないんですか⁈

取り敢えず食べてください」


そう言ってバッグから取り出されたのは刺身。白身の魚の刺身の棒だった。


「あ、ありがとう」


異世界だと主人公が生卵や刺身を食べて驚かれるイメージがあるのだが、まさか初異世界飯が刺身とはな。

そんなことを思いながら一口。


「うまい!」


脂ののったブリのような味だった。

腹が減っていたこともあってとても美味だった。


「お食事中失礼しますが、どこに行きますか?」


「その地図に載ってるところなら北西の『氷結の魔王』が近そうじゃないか?」


「そうですね、じゃあそこに〜ってなりませんよ⁈

なんで魔王城に殴り込む必要があるんですか?」


「あぁ、それは今はまだ聞かないでくれ……」


ブリを食べ終わった俺は、ハードボイルドな雰囲気で大きな事情があるように話す。

実際は現代に帰らなきゃいけないだけだけどな!

ん?これはこれで大きな事情か?

まぁ、説明が面倒なことに変わりはないか。


「え?なんですかその話!気になります!」


「いや、だから話すの嫌なんだって。面倒だし。

どっちにしろ人魔大戦が始まるなら魔王の数は減らしておくに越したことはないだろ?」


「まぁ、それはそうですね。

シューヤさんは勇者様のようになろうとしてるんですね!」


「マァ、ソンナトコロダヨ」


言えない。

勇者にとってのラスボスの魔王が俺にとってはセーブポイントだとか言えない。


「じゃあ、北を目指しますか!」


「よし!いくぞ!」


「背中を出してください!」


メイの言葉を不思議に思いながらも背中を出す。


「えい!こうした方が速いですから。レッツゴーです!」


メイはおんぶされたかったようだ。

いや、スピードの問題か。

俺は『氷結の魔王』の魔王城に向かって走り出した。


ありがとうございます!

そろそろ毎日投稿がきついかもしれないです。

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