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68話 ・・・俺、金が出来たら新しい服を買うんだ

前にはマロン、真ん中に俺、後ろにはオリビアと言う体勢はもう確定したようだが、今は2人共若干ぎこちなさを感じた。


まぁ・・・ほぼ裸の男と一緒にバイクに乗るのは確かに恥ずかしいかもしれない。乗り慣れているはずのオリビアも最初はどこに掴まったらいいか迷ってたしな。最初は少し離れて腰の脇をちょびっと掴んでいたのだが、コーナーで力が掛かった時に強く掴んだオリビアの手がこそばゆくて俺がバランスを崩し、マロンの胸を鷲掴みにするわ同じくバランスを崩したオリビアにトランクスを掴まれてズリ下げられるはと散々な目に遭ったので、それ以降はいつも通りしっかりと腰に手を回して俺に体を預けていた。


・・・服を着てないせいでオリビアが相変わらずノーブラだなぁと背中の刺激で分かったが、それを指摘してはまた先ほどの二の舞なので俺は黙っていた。人間は学習する生き物なんだよ。


ちなみに、マロンは生意気にもちゃんとブラをしているのが触った感触で分かったので、やはりオリビアは露出狂ではないかとの疑いが俺の中で強くなったのだった。


《妾は汚れてしまったのじゃ・・・汚い汁が妾の至る所に・・・》


ラギはラギでさっきから一人でブツブツ呟いていて非常にウザいが、一番酷い目に遭わせてしまった俺としてはいつもの様に切り捨てるのも躊躇われる。


《嗚呼、マスターのマスターを感じます・・・いっそ全て脱いで頂ければもっとマスターを感じれますのに・・・》


シューティはナニを言っているんだろうか・・・下手に叩いても喜んでしまうので始末に困る。


ただでさえ今の俺は事案発生と言われても反論出来ないのに、全裸イダーにジョブチェンジしたら実刑を食らっても文句は言えない。


親が見たら泣くだろう。爺ちゃんは笑ってくれると思うが。


(つくづく自分が何をしてるのか疑問だよな、俺・・・)


半裸で幼女と少女にサンドされ、木の枝に刺した服を旗の様にして異世界を疾走する俺は何なんだろうか? 絶対におかしいぞ? 前に見た召喚物はエルフはバインバインの美女だったし、永遠の幼女ドワーフなんて出て来やしなかったのに・・・そもそも俺の周りにいる奴で一番発育がいいのがオリビアな時点でもう神は死んだと両手を上げて号泣したい。


定番の奴隷くらいは居るかもしれないが、だからと言って見目麗しい奴隷を買うなんて真似は現代日本に生きる俺には出来やしない。人身売買だぞ? 犯罪者予備軍かよ。


それにマロンも奴隷には嫌悪感を抱いているみたいだしな。例え奴隷が男でもその様な真似は控えるべきだろう。仲間が嫌がる事を進んでする気は俺にはねぇし。


「はぁ・・・」


それにしても疲れた。サッサと金を作ってもう寝たい。


「何溜息付いてるのよ、リュウセイ?」


後ろでオリビアが俺を気遣ってくれたのかもしれないが、今俺がオリビアと聞いて浮かぶのはおっぱいだけだ。力無く首を振るしか無い。


「何でもねぇよ、オパビア」


「え? 今何て言ったの!?」


おっと混ざっちまった。幸い風で声が流れたようだ。


「元気出すです。これで当分は金には困らねぇですよ」


「ああ、それだけが救いだな。・・・俺、金が出来たら新しい服を買うんだ」


マロンの慰めに死亡フラグの様な返事を言いながら、俺達は街へとひた走ったのだった。

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