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59話 何だ、成仏するのか?

お星様に願いを込めたら復活しました。二ヶ月振りであります。これからはちょいちょい更新して行きますー

「我 参 上 !!」


「夢か。お休み、シリュー。夢の中でくらいもうちょっと発育しておけよ・・・」


「寝るなあああああああっ!!!」


・・・チッ、夢じゃねぇのか。何だかまだ5分しか寝てないような、2ヶ月も寝てたような妙な気分だぜ。


「何だよ、しばらく消えてたのはそっちじゃねぇか。元気になったからまたやろうってのか?」


正直勘弁して貰いたい。月に一度は魔王と戦うなんてループは嫌だ。しかも同キャラって、手抜きのロープレだって色ぐらいは変えるだろうに。


「今日はその様な事で呼んだのでは無い。我もリュウセイが帰る為に本格的に協力しようと言いたかったのだ」


「あん? お前が? どういう風の吹き回しだ?」


「仕方なかろう、今の貴様は・・・我よりも強いのだ。恥を忍んでセルフィとも共闘したというのにこの体たらくでは皆に合わせる顔も無いわ・・・」


おお、ようやく認める気になったか。多分、前回勝てたのは主に宿のオヤジの料理ブーストが原因だとは思うが、それを教えるこたぁねぇな。大人しく協力するって言い出したのはシリューなんだから。


「だが、その代わりに我の復活にも協力してくれ。一緒に異世界に連れて行かれては敵わん」


「別にいいぜ。俺だって元の世界に帰ってまで脳内に居候が居るなんざ願い下げだ」


「よし、ここに誓約は成されたぞ? 後でやっぱり止めたとかは無しだぞ?」


「しつけーな、俺は嘘は言わねぇよ。むしろお前こそ俺を騙すんじゃねぇぞ?」


バチバチと視線の間に火花が散った気がしたが、俺の方は特にシリューが復活してもデメリットは無いのだ。そもそも復活しても勝てるからな。


あ、復活と言えば・・・


「ところでセルフィはどうした? アイツも死んじゃいねぇだろ?」


「・・・フン、あの腑抜けはクサナギの破片を拾い集めて何とか再生させようと躍起になっておるわ。リュウセイにバラバラにされたから苦労しておるがの」


「立体パズルやってる前に自分を鍛え直せってんだ、アホが」


「それには同感だ」


こいつとシンパシーを感じるとは、俺もいよいよ異世界に毒されて来たのかもしれない。・・・毒されたっていう単語でナナイロドクガエルを連想する辺りが特にヤバいと思う。


「で、どうすりゃ俺は元の世界に帰れるんだ?」


「この世界に散らばる6つの宝珠を捜せ。それぞれの種族の国のどこかにあるはずだ。魔族が持つ物は、我が場所を知っておる。人間の分はセルフィに、エルフの分はオリビアに聞くがいい。残りのドワーフ、ドラゴン、ピクシーの分は何とか協力者を探して・・・クッ! もう時間切れか!!」


説明の途中なのにシリューの体が段々薄れてきた。


「何だ、成仏するのか? お疲れさん」


「せんわ!!! 単なる魔力切れ――」


ムキーっと地団駄を踏みながらシリューは消えていった。魔王のクセに締まらない奴だな、ホント。


それに伴い世界が白濁していく。ようやく眠れるのか、俺は・・・

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