41話 俺に児童性愛のケはねぇ!!
ズキュゥゥゥゥンッ!!
という効果音が俺の脳内で鳴った気がしたが、今俺が居るのが俺の脳内だったな。
俺はオリビアの唇から意識を逸らす為にそんなバカバカしい事を考えていた。だってよ、オリビアのクセにコイツの唇、柔らかいんだよ!! 思わず聖剣もおっきするわクソッタレ!!
・・・しかし何時までこうしていればいいんだろう・・・ラギは今絶賛アヘり中で聞けないしなぁ・・・ハッ、もしやこんなフレンチなkissじゃダメなのか!? もっとこう・・・舌的な物をブチ込まなければ効果が無いんだろうか? で、でもなぁ・・・それってもう恋人同士とかがやるヤツだろ? 俺には晴子さんという愛しい人が居るのにそんな裏切る様な真似は流石になぁ・・・ここまでなら人工呼吸って事でギリギリ言い訳が出来ない事も無いと思うんだが・・・ん、人工呼吸か・・・ちょっと息を吹き込んでみるか。スーーーーーッ・・・フーーーーッ!
「んぐ・・・!? へぷちっ!!」
「ぶえっ!? きっ、きったねぇぞコラァ!!」
俺が息を吹き込んだら、薄らと目を開けたオリビアがクシャミをしやがった! おかげで俺の顔はオリビアの唾と鼻水でベチャベチャだ。クソッ、起きたら起きたでとんでもねぇヤツだ。
「リリリリリリュウセイ!!! 何してるのよっ!?」
「あ、いや、これは医療行為であってだな・・・」
「嘘よ! ね、寝ている私を見てついついむ、ムラッとしてキスしちゃったんでしょ!? リュウセイならあり得るわ!!」
ウホッ、ムカツクわ~~~☆
「じ、自意識過剰なんだよ! 俺はラギに言われたからやっただけだ!」
そう言ってラギを見たが、ラギはお子様形態になって地面でピクピク痙攣していた。
「あひゃ・・・わらわこわれひゃう・・・」
く、クソが!! 説明させようにもネジがブッ飛んでやがる!!
「何よ!! 散々人を胸が無いだの色気が無いだの子供みたいだの言ってたクセに!!! い、いざとなったらやっぱりエッチな事するんじゃないの!!! リュウセイのバカ! スケベ!! 強姦魔!!!」
だ、断じて違う!! 俺に児童性愛のケはねぇ!!
「だから違うって言ってんだろうが!!! ・・・ん? そう言えばオリビア、お前、怪我はどうした?」
「そんな事を言って誤魔化そうとしても・・・あら?」
状況に流されて放置していたが、オリビアはこんな言い合いが出来る状態じゃ無かったはずだ。しかし今のオリビアはいつもと変わらないくらいに元気だ。こりゃあどういう事だ?
オリビアも自分の脇腹を不思議そうに眺めていたが、体を捻った拍子に、その、ほら、オリビアの服って体ごと斬られてただろ? だからさ、ほんの僅かに胸の先っぽに引っかかっていた服が前後にパラリと剥がれちゃったんだな、コレが。ついでに片側はパンツまで斬られてペロンと・・・
「キャァァァァァァァァァアアアアアア!!!!!!!」
オリビアは目にも止まらぬ勢いで地面に自分の体を抱えてしゃがみ込んだ。露出の機会に恵まれるのはもはやコイツの業と言っていいな。
「見ないで!!! あっち向いてよ!!!」
「へいへい、さっきもっと凄いのを俺に見せたのにまだ恥ずかしいかね・・・?」
「うるさいうるさいうるさいぃぃぃいいいッ!!! 全部忘れなさーーーーーいッ!!!」
頑張るけど期待しないでくれよ。俺は割とどうでもいい事は覚えているタチなんでね。