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10話 説明の腰を折らないで!!

「っと。こんなもんだな」


俺は5分ほどで全ての情報を書き終えた。そしてグリューネ(仮)を見ると、またパンツを見せて倒れていた。コイツ、本当に露出が好きだな。リアクション芸人か?


そのまま10秒ほどパンツ・・・もとい、グリューネ(仮)を見ていると、がばっと起き上がって俺に詰め寄って来た。


「アンタ何者なのよっ!!! 見た事も無いスキルにとんでもない【称号】!! どうなってんの!!!」


「それは俺が聞きたいんだがなぁ・・・」


自分より取り乱している人間が居ると冷静になれるのって本当なんだな。なんか俺ヤケに冷静に考えられるもんなぁ。


「とにかくリュウセイがこの世界に来た時の状況を詳しく話して!! それで分かる事もあるから!!」


凄い剣幕でグリューネ(仮)がそう言うので、俺は仕方無く最初にこの世界に来た状況から今に至るまでを説明したのだった・・・








「・・・分かったわ。そう言う事だったのね・・・」


俺の話でグリューネ(仮)はどうやら色々納得がいった様だった。なんだよ、俺にも説明しろっての。


「分かる様に説明してくれよ」


「【称号】の効果自体は自分で見れるはずだから後で試して貰うとして、入手した経緯の推測を話すわ。ちょっと長くなるわよ」


そう言ってグリューネは推測を語り始めた。


「まず【称号】に焦点を当てて説明すると、まずリュウセイは魔王の『召喚魔法』でこの世界に偶然召喚されたんだと思うわ。でもなんからの誤作動でまず魔王を倒した。その直後にターゲットされていた勇者を倒して前の方にある3つの【称号】を得たのね。ここまではいい?」


「ああ、大丈夫だ」


なるほど、グリューネ(仮)の言っている事は筋が通っている。もう少し聞く価値があるだろう。残念エルフだと思ってたけど頭はいいんだな。


「それで、魔王と勇者をほぼ同時に倒すっていうあり得ないくらい低い確率をくぐり抜けた事で次の『幸運の星』を手に入れた。そして次にその2人の経験値を得て急激にレベルが上がって『早熟』を手に入れたんだと思う。他の【称号】の事は今度はスキルに依存してるんじゃないかしら?」


そう言ってグリューネ(仮)は今度はスキルを指した。


「この『称号習得率上昇』と『スキル習得率上昇』は恐らく【称号】から入手したレアスキルだわ。『早熟』以降の【称号】はこのスキルがあったから手に入ったんだと思う」


ほほう、つまりコツを掴み易くなったから手に入ったって事か。『傍若無人』は分からんが、『愛に殉じる者』は分かるな。俺、晴子さん一筋だし。『走り屋』はチャリを漕いで逃げ続けたから手に入ったんだな。でもラッキースケベって、そんな事あったか?


俺はいつの事か思い返していたが、グリューネ(仮)の顔を見て納得した。


「ああ、最後の『ラッキースケベ野郎』はグリューネ(仮)に初めて会った時に偶然パンツ見たからか! 良かったな、お前の露出、俺の役に立ったぞ」


「忘れなさいよーーーーーっ!!!!!」


またビンタを食らう俺。ふん、もう慣れたぜ。結構な勢いで殴られても1しかダメージが無いのもステータスのお陰なんだろうな。


「もう!! 説明の腰を折らないで!!」


はいはい、大人しく聞きますよ。


「『運LV上昇』は、多分レベルアップの度に運が上がるスキルね。リュウセイの運がいい原因の半分はこれだと思う」


そうか、レベルアップ毎に運が1でも上がれば、最低でも80は運が上がる計算だもんな。


「なぁ、スキルと魔法にある明らかに戦闘系は何なんだ? 『聖剣使いLV1』と『召喚魔法LV1』ってのは」


その説明を求めると、グリューネは急に黙って、真剣な顔で俺を見たのだった。

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