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漆黒のグラディウス  作者: アカシックレコード
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インサニアワールド編④ 大天使ラティス様

次の日の朝クゥ達はマイホームで食事を取ると21階層に出掛けた。


今日の目的はレベル上げで合って30階層のボス攻略を目指してる訳ではない。


クゥ達が24階層で戦っていると30階層突破の新着情報が入った。


クゥ達はさっそくクリア者の情報を覗いた。


クリアしたメンバーはみんな同じギルド所属のようだ。

ギルド名は微笑みのエンジェル。メンバーは全員で7名。ギルドマスターはラティスでレベル35となっている。


『先越されちゃったね?』


『うん。でも100階層を最初にクリアできればいいんだ』


その後クゥ達も30階層に着いたがもちろんボスはもういない。


『あれ何だろ?』


『ボス攻略の報酬かな?』


クゥ達が近づいた。


『この酒は?』


『これエイルが毎日飲んでる酒じゃない?』


『そうだよね』


『エイルやっぱり近くにいるのかな?』


『どうだろう・・』


『明日から行こう。最前線へ。きっとエイル達もそこにいると思うんだ』


『うん』


クゥ達は一旦マイホームへと戻った。


現在レベルはクゥ32、アイル30、イリス30、シルフィ30、レン30、ユウト25、ティア28である。

今日稼いだお金でマイホームにはお風呂が出来た。


『ねぇクゥ昔みたいに一緒に入る?』


『いいよ。僕もうそんな歳じゃないし・・・』


『そんな遠慮しなくてのいいのよ。もう。小さい時はいつもクゥが身体洗わないでお風呂入るから私がいつも身体洗ってあげたでしょ』


『それは・・・』


『えっイリス姉そんなことしてたの?』


アイルがびっくりした表情をして突っ込みを入れてきた。


『仲のいい家族なんだね』


『えっ?』


『シルフィさんにも大切な家族いるんでしょ?』


『私にはいないわ』


『みんな失っちゃったから』


シルフィはどこか悲しげな表情をしていた。


『ごめんなさい。変なこと聞いて』


『ううん。別にいいの』


次の日クゥ達は31階層へ冒険に出た。


雑魚敵を倒しレベル上げをする毎日だ。


数週間後、クゥ達は無事に40階層にたどり着いた。


『誰か戦ってるわ?』


『エイル?』


『いや違うみたい』


戦っているのはギルド微笑みのエンジェルだ。

ボスの名前はヘル。ヘルの周りにはたくさんのゾンビがいる。


『散れ』


ラティスが言葉を発すると同時にラティスが自分の構えているスナイパーライフルの引き金を引く。


ラティスの狙撃によって次々にゾンビが仕留められて行った。


『いくら仕留めようが無駄だ。私はこいつらを無限に呼び出せるのだからな』


ヘルが呪文を唱えると地面からゾンビの手が現れやがてゾンビが出てきた。


『散れ』


ラティスは構わずに次々に仕留める。


『雑魚は私がやる。お前らはヘルを倒せ』


『分かりましたラティス様』


ラティスのメンバー達が剣や弓を使ってヘルに攻撃。

ヘルは魔法で剣を生成し全て攻撃を弾いた。


『うざったい奴らだ』


ヘルは再び魔法を唱えるとラティスの周りにたくさんのゾンビを召喚した。

地面から出るゾンビのたくさんの手がラティスの足を掴む。


ラティスは転けてスナイパーライフルを地面に落とした。


『くっ』


『ラティス様いま助けに行きます』


『行かせるかよ』


ラティスのメンバー達を取り囲むかのようにゾンビが地面から手を出した。



『ヤバいわ。クゥあの人達を助けましょう』


『うん』


イリスはすぐラティスの所へと駆けつけるとラティスを掴んでいたゾンビの手を次々にぶった斬った。


『大丈夫?』


『ちっ私としたことがこんな人間なんかに助けられるなんて』


『えっ私悪魔だけど。まあハーフだけど』


『屈辱だわ』


『何よこの人。イリスさんが助けてあげたのに』


『うわっくそっ』


ラティスの仲間がゾンビの攻撃を次々に受ける。


『早く全員に回復を』


ヒーラーが回復魔法を唱えて回復させた。


ラティスはすぐさまスナイパーライフルを拾い仲間を襲っているゾンビを仕留めた。


『私を舐めるなよ』


ラティスは走りながらスナイパーライフルの銃口に剣の刃を差し込むとヘルの目の前まで接近しヘルを斬り込んだ。


『銃剣か』


ヘルがラティスの攻撃を弾き返した。


ヘルが再び呪文を唱えようとした。


『くらぇ』


レンがヘルに攻撃をした。


『ちっ』


アイル達も続く。


『こいつに呪文を唱えさせちゃ駄目よ。またゾンビが召喚されるわ』


みんなで攻撃してるだけあってさすがにヘルも全ての攻撃は避けきれない。


ラティスの仲間が放つ弓に打たれたりしてHPも減って来た。


『どさっ』


何かが倒れるような音がした。

『んっ?』


ラティスの仲間だ。


『早く回復させろ。』


回復させても起き上がらない。


『どういうことだ?というかさっき回復させてからダメージは受けてないはずだ』


ラティスが倒れた仲間のステータスを見るとHP0となっている。


『死んだのか?なぜ死んだ?HPはフルだったはずだ』


すぐさまラティスは全仲間の状況を見る。

残った5人の仲間のステータスを確認すると3人はHPがフル。そあとの二人はHPが残り2割だった。


『これは?いったい』


『毒だ』


『HPケージの横にあるそのマークは状態異常を示してるんだ』


『待っていま直してあげるから』


イリスはアイテムケージを開くと状態異常を治すポーションを彼らに与えた。



状態異常から回復するとすぐにヒーラーが魔法を唱え仲間を全開まで回復させた。


『毒なんて厄介だわ。』


クゥ達が話してる間にヘルは魔法を唱えた。


『さあお前達はこいつらを殺せるかな』


ゾンビがクゥ達を囲む。


『嘘なんで』


レンがびっくりした声を発した。


『クル。死んだんじゃ』


『クル兄生きていたんだ』


ユウトが近寄る。


『ああ』


『ぐざっ』


『えっ?』


ユウトの腹部に剣が突き刺さる。


ユウトが倒れこんだ。


『ユウト~ユウト』


レンがすぐにユウトに駆けつけようとするが地面から出る手がレンの足を掴み離さない。


クゥ達も同様に動きを封じられた。


クルはその後倒れたユウトを剣で何回も刺し続けた。


『やめてよ。やめてよ仲間でしょ』


クルは何も答えない


『ユウトユウト誰かユウトを助けて』


身動きが取れるラティスの仲間が弓を放ってクルを攻撃するがヘルの魔法によって弾かれた。


『邪魔するなよ』


ヘルはユウトの周りを障壁で囲んだ。


ラティスがユウトの元へと駆けつようとしたが障壁に弾かれてしまってユウトの近くまで行けない。

ラティスが銃剣を振り回すが障壁は壊せない。


ユウトのHPが一割を切った。


『ごめん。お姉ちゃん僕もう駄目みたい』


『ユウト・・・』


ティアも目から涙がこぼれる


『ティア姉、リィル姉のこと頼んだよ。』


『何言ってるのよユウト』


『いままでありがとう。僕お姉ちゃんと一緒にいられて幸せだったよ』


『ユウトユウト駄目よ』


ユウトのHPは0となってユウトは目を閉じた。


ユウトが死亡するのを確認したヘルは障壁を解除しクルを消した。


ティアが死亡したユウトに駆けつけ抱きしめる。


『うううう…あ、あ…っ。ああっ。うう……うう! うああああ!』


ティアの鳴き声が響き渡る。


『必ずお姉ちゃんこのゲームに勝ってユウトを生き返すから。だから待ってて』


ティアはユウトの頬に優しく触れるとユウトは徐々に結晶が砕けるように消えて行った。


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