川嶋家クロニクル あの浜辺へ 1999年
1999年秋、東京。川嶋美波は新人外科医として新宿の総合病院に勤務し、忙しい日々を送っていた。そんなある日、ニューヨークから育ての親であるパトリックとアリシア・ケネディ夫妻、そして、彼らの息子であり、美波にとっては秘密のボーイフレンドであるキーランが東京にやって来る。すべては、世界的企業グループ川嶋グループの社長である父、川嶋エドワード真隆の長年の願いであった、美波の母、フィオナが死亡した23年前の事件の真相を明るみに出すためであった。そうやって、長い間、停滞していた時間が動き始めた。