理想の子 後編。
こんにちはそるとです。
書き溜めた小説一気に投稿させて頂きました。
最後まで楽しんで頂ければと思います。
凛の理想の返事を自分で脳内で作り上げる気力は残っていなかった
なのに
((大丈夫、私がついてる))
確かに聞こえた
私がつくりあげた凛の声が頭の中に響いて焼き付いていた
え……凛……?…?
((私が絶対茜を守る!!!!))
((茜は私のモノだから!!!!))
「凛……どゆこと……」
((茜のおかげで私は…凛として茜の中でこうやって生きることができるようになったの))
「凛………………」
涙が止まらなかった
確かに凛は私の中にいた
次の日
私の机には綺麗な花瓶が置かれていた
後ろで佳奈と美月、その取り巻きが私の方を見て笑う
昨日2人は私が個室にいることを知っていたのだ
知っていたのに
私の学校生活は壮絶なものに変わっていた
蹴られ、殴られ、暴言を吐かれ、弁当を捨てられ、トイレの水も飲まされた
その度凛は泣きながら
大丈夫だと私の頭を撫でた
カッターで腕を切りつけられたその日
私は屋上で凛にこう言った
「ずっと…ずっと…何があっても…私は……私は凛と居たい」
((私も))
私の体は柵を超えて空中に放り込まれた
私じゃない
凛が私の体を放り投げた
最期まで私の理想でいてくれてありがとう。凛。
これでずっと一緒だね。
理想の子、最後まで読んで下さりありがとうございます。
楽しんでいただけたでしょうか。
解釈は自由なので、こちらから結末については
明言する予定はありません。
好きな解釈をして頂ければと思っています。
これからも投稿していくので
よろしくお願いします。そるとでした。