このあとめちゃくちゃセックスした!
[翌朝]
チュンチュン!
小鳥のさえずりが静寂を食い破る。
俺は夢の世界を後にして、体をベッドから起こそうとする。
(あれ? 動けない……)
俺はまぶたを擦りながら自分の状況を確認した。左手であちこちを弄る。
ぷにっ!
左手に何やら柔らかい感触が。
(何だこれ? マシュマロか?)
ぷにぷにっ!
「うおっ! おっぱいだ!」
俺の右腕にはレイラが抱きついていた。双丘で俺の腕を挟み込んでいる。
ぴったりと俺とくっついたまま寝てしまったみたいだ。
「レイラ? 朝だよ? 起きて?」
だが、彼女はぎゅううと俺に抱きつき離れようとしない。
彼女のおっぱいはさらに俺の腕に食い込む。
ぷにゅーーーっ!
「レ、レイラさん? おっぱいに俺の腕がめりこんでいるんだけど? 起きないといたずらしちゃ――」
その瞬間だった。
レイラは寝ぼけながら、俺に思い切り抱きついてきた。
「ゆう君! だ〜い好きっ!」
両腕で俺の頭を抱え込む。
「うぷっ!」
俺の顔は彼女の両胸に挟み込まれる。
(窒息する!)
俺は空気を求めてジタバタするが、彼女はさらに強く俺を抱く。
「私だけのものだよ〜! 独り占めさせて!」
彼女はまだ寝ぼけているのか、俺をぎゅっと胸に抱く。
「むむー! んー! んー!(息ができないー!)」
俺は束縛から逃れようとするが、もがけばもがくほどおっぱいの谷間に沈み込んでしまう!
そしてしばらく抵抗を試みて――俺は諦めた。もうここ(おっぱい)に住もうと思う。
居心地が悪いわけではない。
むしろいい。
ここに市民権をもらって、永住することに決めた。
一生ここにいる。そんな人生も悪くな――
そんなことを考えていると、目を覚ましたレイラと目があった。
彼女は目をぱちくりさせて、自身の谷間に顔を埋める俺を見つめる。
俺は、当惑する彼女と目が合った状態で、右手を挙げて、
「やあ!(おっぱいに挟まれながら元気よく)」
レイラは、三秒ほど固まった後、
「きゃああああ! エッチぃいいいいっ!」
ばいんっ!(おっぱいから俺を弾き飛ばす音)
そして、両腕を可愛らしく振り回し、ポカポカと叩いてきた。
「ゆう君のエッチ! 変態! スケベ! おっぱい好き!」
「わっ! 痛い痛い痛い!」
「いくら彼女だからって寝込みを襲うなんて最低!」
「いや、レイラが寝ぼけて襲ってきたんだよ!」
「ほ、本当?」
「誓って本当だよ!」
レイラはジト目で俺を見つめながら、
「……怪しい」
「なんでそんなに疑うんだよ?」
「覚えてないの?」
「何のこと?」
レイラは手を伸ばし、俺の右ほっぺをつねってきた。
ぎゅう〜〜〜〜〜!
レイラは恥ずかしそうに俯きながら、
「忘れたの? 昨日の……コト……(だんだん声が小さくなる)」
「昨日のこと?」
「昨日の夜……シたこと……」
「昨日の夜したこと?」
「ここまで言ってなんでわからないのよー! もしかして私に言わせたがっている?」
「はは……まさか!」と言いながら内心では、
(正解!)
レイラは顔を真っ赤にさせながら、
「だから……昨日の……その……夜の……エッチのこと」
俺はニヤニヤしながら、
「声が小さくて聞こえないよ……もっと声出して?」
レイラは観念したのか、顔を耳まで真っ赤にさせて、
「だからっ! 昨日の夜、私たちがしたことーっ!
好きにしていいって言ったけど……やりたい放題、好き放題しすぎよっ!」
レイラは俺の右ほっぺを思い切りつねる。
ぎゅ〜〜〜〜!
彼女は続けて、
「っていうか一晩で何回する気よっ? やってもやっても『あと一回だけ!』『もう一回だけ!』って私の体好き放題シスギッ!」
「痛い痛い痛い! だってレイラが可愛いし大好きだから! 男は好きな女の子とだったら何回でもしたくなるもんなんだよ!」
レイラはほっぺをつねる手を離すと、戸惑うような表情になり、
「そ、そうなの?」
「レイラは俺にとって世界で一番大好きで大切な彼女だ。誰にも渡したくないんだ。ずっと独り占めして、独占したい。
本気でレイラのことが大好きなんだ。
ぎゅっと抱くと、小さな手で抱き返してくれるところも、
髪の毛のいい匂いも、体の暖かさも、
何もかもが完璧で、最高の彼女だ。
こんな可愛くていい女を目の前にして、我慢なんてできないよ。
今日もぎゅってしたいし、明日もぎゅってしたい!」
レイラはまたまた顔を赤らめて、俯き始めた。照れ臭いのだろう。
「き、昨日好きなだけヤラせてあげたでしょ? それでもまだしたいの?」
「うん……レイラとだったら毎日ぎゅってさせて欲しいな?
レイラ以外の女の子なんてもうとっくに眼中にないんだ。
レイラのことが世界で一番好きだから。
可愛くて、優しくて、外見も内面も、レイラの全部が心の底から大好きだよ」
レイラは再び、耳まで顔を真っ赤にさせて、
「そ、そう? それならいいけど……」
「なら今日の夜もやらせてくれる?」
(よっしゃー! この流れなら今日もヤれる!)
「さ、させてあげてもいいけど……証明して!」
「証明?」
レイラは上目遣いになり、可愛らしい表情をする。スイッチが入ったらしい。完全に女の表情になっている。
「私のこと好きだってちゃんと行動で証明しなさい……」
俺の方を向いて、目を瞑る。無言になり、ムードが高まる。
(キスをせがんできているのか……可愛い!)
俺も目を瞑り、キスをおねだりする彼女の肩を抱く。
二つの唇が距離を削り合う。
巨大な質量を持つ惑星の如く、引き合う。
ほんの少しの緊張と、たっぷりの愛情が心を埋め尽くす。
そして、大好きな可愛い俺だけの彼女に、
ちゅっ!
優しく唇を重ねてあげた。
レイラは、俺の唇を感じた瞬間、
「……………ん!」
くぐもった声を出した。
そして、小さな両腕を俺の腰に回してくれた。するすると彼女の掌が俺の体表を滑る。
ゆっくりと焦らすように、俺を求める。
俺も応えるように、両腕を彼女の体に巻きつける。
そして、
ぎゅううううううううううううう!
キスしたまま思い切り、抱きしめ合った。
幸せで幸せで仕方がない瞬間。
ひょっとしたらアレの時よりも幸福感を感じているかもしれない。
心の底から大好きで大好きで仕方がない女の子に、抱きしめてもらう。
胸の中はただひたすら幸福感に満たされる。
もう他には何もいらない。
何もかもが満たされ、無我の境地に達する。
誰かに求められ、必要とされていると感じることができる。
自己肯定感が限界まで高まる。
自己承認欲求は限界を超越して、満足を通り過ぎる。
ストレスも疲労も全て吹き飛び、代わりに幸福に包まれる。
幸福度は完全に閾値を飛び越え、限界をゆうに通り越し、その先の未知の領域にまで到達する。
そして、ゆっくりと唇を離すと、
「もうちょっとさせて?」
今度はレイラの方から唇を押し付けてきた。
ちゅっ!
俺は抵抗することなく、彼女の好きにさせてあげる。
このままいつまでもキスされていてもいいとさえ思える。
彼女はぎゅうっと俺を抱いたまま離そうとしない。
俺はレイラのことが大好きだ。
こんなに人のことを好きになったことはない。
常に彼女のことを考えてしまう。
彼女と会う前までは、ハーレムを作って、不特定多数の女性と関係を持ちたかった。
だけど本当は、誰かに必要とされたかっただけだったのかもしれない。
今はもう、彼女さえいれば、彼女とずっと一緒に普通に暮らせれば、もう欲しいものなんて何もない。
大きな屋敷も、広い庭も、本当はそんなに興味がなかったんだ。
ただ、大きな家を持っていれば、誰かに『すごい』と思われるから。
認めてもらえるから金持ちになりたかっただけなんだ。
本当はただ少し寂しかっただけなのかもしれない。
そして、レイラは満足してくれたのか、唇をゆっくり離した。
俺が目を開けると…………レイラは顔を真っ赤にさせていた。
「み、見ないでよ!」
だが俺は彼女の顔をガン見した。
「見ないでってば!」
だが俺は彼女の顔をガン見し続ける。
(イチャつくの楽しい!)
「もー! 見ないでって言っているのに!」
レイラは右手を俺のほっぺに伸ばす。
(うっ! またほっぺつねられる!)
俺は条件反射で目を閉じた。
だがほっぺはつねられなかった。
そして、彼女は俺の耳元に唇を寄せると、
「……私も大好きだよ?」
甘ったるくそう囁いてくれた。
『第二話 このあとめちゃくちゃセックスした!』お読みいただきありがとうございました。
この小説は、ずっとこんな感じで彼女とイチャイチャラブラブ生活を送るスタンスでいきます。
作者が描きたいものを書くというより、読者が見たいであろうものを見せることを主眼に置きます。
寝取られ、鬱展開、悲しいストーリー、浮気、別れ、全部なしのストレスフリー保証。
幸せいっぱいのラブラブ生活。
【この小説で得られるもの】
爽快感と幸福感を感じられます。
自己承認欲求、自己重要感が満たされます。
大好きな女の子に愛される感覚、のんびりまったりイチャつく日常。
主観のイチャラブストーリーなので、お好みで自己投影していただければ、より没入できます。
読者の皆様の中には、『〇〇の真っ最中を見せて欲しい!』と言う方もいると思います。
なので、「ぷにゅ」とか「ちゅ」とかではなくもっと具体的で濃厚なシーンも描こうと思います。
18禁シーンは出来次第、次話以降の後書きでお知らせします。
ノクターン(18禁小説サイト)に載せます。
ブクマ、評価、感想などありがとうございます。感謝の言葉もございません。