表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

Bの母が語ったこと

Bの母が語った事。


幼稚園から、Aさんの車でAさんの家に行きました。

発表会のあとにAさんの家でランチと、Cさんに誘われていました。

Aさんの家に行ったのは初めてです。

Aさんと特別親しくはありません。

発表会で同じ役になって初めて話をした程度です。

行きたくなかったんですが、Cさんに誘われて、断れなかった。

上の子(小学3年男児)が午後3時に家に帰るので、

それまでにAさんが家まで車で送ってくれるそうなので参加しました。

Aさんの家は、とても寒かったです。

ハムにキュウリと、卵のサンドイッチ、唐揚げ、スーパで売ってるプリン。

ランチのメニューはそれだけでした。

Cさんが、「寒すぎ。暖まるアルコールがいるかも」

と、言われました。

Aさんが「ワインならあります」とボトルを数本持ってこられた。

私とCさん、Dさんはワインを頂きました。

食べるものが人数分にはとても足りなかったので、大人は食べず、子ども達に食べさせました。

……早く帰りたかったのです。

……子ども達を、リビングから、Aさんが連れ出したのは、なんとなく覚えています。

2階で悲鳴を聞いた時間は覚えていません。

何時かわからないけど、窓から池に浮かんでいる、ティンカーベルの服を着た子どもの姿を見ました。

私は、娘では無いと、思いました。

でも、娘は家の中にも庭にも居なかった。

子ども達の誰も居なかった。

皆でAさんを責めました。

そして、池を、浮かんでいる子を、近くで見れる場所を問いました。

外へ出て、5、6分、走って、フェンス越しに池を見ました。

その時に

……4人、浮かんでいました。

分けが分かりません。

実感がないです。

Aさんの家に行かなければ娘は死んでいなかった。

恨みで、はらわたが煮えくりかえっています。

信じられない。とても受け入れられないんです。

なぜ娘は池に浮いていたのか、教えて欲しいです。


「……Bさんはどんな人なの?」

「29才。専業主婦。亡くなった子の上に小学3年の男の子。二児の母。家は事故現場から3キロ先の市営住宅。ダンナは運送業らしい」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ