⑥
ホームルーム
久美子は来ていない。
「遅刻かなぁ~」ボンヤリ思う。
担任が名簿を読む
「赤石」「は~い」「石田」「は~い」。。。。。。。。。
最後は「渡辺」。。。「あれ?久美子を呼ばない」「あ!そっか連絡入れているからだわ」
一時間目。。。英語。。。あれ久美子を呼ばない
連絡済ね。。。。でも。。。こんなことはなかったような
次も次も
昼食。。。一人でぽつんと食べた。
今日は久美子は休みのようだ。
時間だけがゆっくり流れた。
ふと思い返す。「久美子は制服だったのかなぁ~」人間の記憶のいい加減さを思いしる。
翌日もその次の日も同じだった。
頭をよぎる。。。「退学?」「まさか」
昼食。。。今日も1人。。。隣の岸田波並が声を掛けてきた。「一緒に食べない?何時も1人だし」頷き仲間に入る。
ちょと久美子に悪い気もしたけど
「何時も1人でなにいってんの?お芝居の練習とか?」波並が聞く
遊ばれている。。。。そう思った。
返す言葉が見つからない。
「渡辺。。。今日も休みね」呟いてみる。
「誰。。。それ」波並
「やっぱね。。。バカにするために誘ったの?渡辺久美子よ」
別のグループから声がする。「うちの組に渡辺なんていないよ。。。」
担任が入って来た。。。波並が声を掛ける「先生渡辺ってクラスに居ないよね」
担任の河島も「あぁ。変なことを言うなよ」と答える。
教師まで苛めに加わるのかと泣きたくなる。