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リセスト  作者: トンボ
過去編
36/49

時を戻せる僕と引き篭もりのお姫様1(36話)

夏休みも終わり二年生の二学期が始まった。

『ガラァ』

ドアを開け教室内を見渡すとまだ夏休み気分が残っているのか皆気だるそうだ

「フッ!久しぶりだな眷属よ!」

まぁ、笹田こいつを除くが

「どなたですか?」

「まさか、、、闇の瘴気に侵されたのか!?」

「あぁ侵されてるよお前の頭がな」

流石に朝から笹田にかまっていると面倒だしな軽く流しておこう。

「久しぶり倫太」

「よぉ倫太」

席に着くと七瀬と幸助が挨拶してきた。

「久しぶり2人とも七瀬の誕生日以来だね」

「美園はどうしたんだ?」

「あぁ奈津ならさっき廊下で箱庭先生に呼ばれて職員室行ったけど。」

二学期初日に奈津に一体なんの用があるんだろう

「そうか、それよりお前課題終わったか?」

「もちのろんさ」

奈津のおかげだけどね。

「お前は終わってないのか?」

「あと少しだけ終わってないんだ。すまんが課題を見せてくれないか?」

「甘ったれるなこの若造が!!課題ぐらい自分の力でやり遂げろ!!」

もう一度言っておこう。僕が課題が終わったのは奈津のおかげだということを

「なんだ急に、美輪さんでも憑依したかのように説教しやがって」

「おはよう幸助くん!七瀬ちゃん!」

そんな会話をしていると奈津が教室に入ってきた。

「おう、美園久しぶりだな」

「久しぶり奈津」

「七瀬ちゃんの誕生日以来だね!」

その下りはもう僕がやったぞ。

「なんで呼ばれたんだ?」

「えっとね、来月の学園祭の委員になってって言われたの」

そういえば来月は学園祭だったなそろそろ準備期間に入るころだね。

「、、、それで奈津は委員になるの?」

「うん!楽しそうだし!」

七瀬からの質問に奈津は満面の笑みでそう答えた

『ガラァ!』

「全員席に着け!!」

担任の箱庭先生だ。相変わらず貫禄があるな。

「今から始業式だ廊下に速やかに並べ!私語は厳禁だ!」

はぁ始業式か、、、

そんなことを考えながら渋々廊下に並んだ。





ーーーーーーーーーーーー


「はぁ終わったぁ長すぎだろ校長の話!!」

「奈津暑すぎて死んじゃうところだったよ!」

体育館に冷房なんてものは存在するわけないし

窓を開けたところで変わるわけでもない。

始業式の校長の長話も一種の拷問だ。

「全員揃ったな」

教卓に立つ体格のいい男性が教室内を見渡し

「HRを始めるがその前に杉本は席を立て」

「はい?」

僕なんかしただろうか、少なくとも今日は何もしてないぞ?

「今日貴様には竜安寺りゅうおんじの家に行ってもらう。」

竜安寺ってたしか不登校の人だよな?たしか1学期一回も来てなかったような?


「竜安寺さんのところに行くのか」

「、、、災難ね」

「達者でな」

「葬式には行ってやる。」


クラスのみんなが僕にそう声をかける。

なにそんなに危ないところなの?

「竜安寺さんのところに行って何するんですか?」

「二学期は学園祭に修学旅行と行事が多い、そこで竜安寺には学校に来てもらい行事に参加してもらう、そのために貴様には今日竜安寺に学校に来るよう説得してもらう。」

先生は淡々と説明をする

「なんで僕なんですか!?学級委員の鳴海さんとか副委員長の三本くんが行けばいいじゃないですか!!」

「、、、すまない杉本くん。今日は私は用事があって行けないんだ。」

鳴海さんが申し訳なさそうに僕の顔を見る。

「そうなんだ、、、三本くんは?」

僕は副委員長の三本利人みもとかずとの方を見る

「悪い俺も今日用事があって行けそうにないわ」

鳴海さん同様申し訳なさそうにしている。

「だったら先生が行けばいいじゃないですか!そもそも不登校は先生の問題でしょ!?」

「貴様には言おうと思っていたことがある」

「なんですか」

「今後俺は面倒ごとを貴様に押し付けようと思う」

「今面倒ごとって言ったよね!?不登校生徒のこと面倒ごとって言ったよね!?」

なんて教師だ。こんなやつが教師とは世も末だな

「ねぇみんなもおかしいと思わない?僕だけいつもこういう仕事させられて先生がするべきだよね!?」

こうなったらクラスのみんなを味方につけて先生に反発してやる

「そんなことないさ、杉本は頼りになるしな」

「そうよ、杉本くんなら安心して仕事頼めるもん」

え?なんで今、僕褒められてんの?違うよ?今は先生に反発する場だよ?

「良かったねりんちゃん!みんなりんちゃんを頼りにしてくれてるんだよ!?」

「いや、なんか違う気がするんだけど!?」

なんかすごくモヤモヤして変な気分なんだけど?

「そんなことはないぞ倫太」

一つ前の席の幸助が真剣な顔で僕の顔を見る

「いや、だってなんか僕がクラスを代表してパシリにされてない?」

幸助は立ち上がりみんなにこう投げかけた

「みんな!倫太はパシリじゃないよな?」

「もちろん!」

「当たり前じゃない!」

「お前は大事な存在だ!」

なんだ、、、みんな本当に僕のこと頼りにしてくれてたのか。

「ごめん、、、疑ったりなんかして僕が間違ってたよ。」

僕はいいクラスメイトを持ったなぁ。

「倫太は俺らの大事な"雑用係"だよな!?」

「「「その通りだ!!」」」

「いや、それ言い方変えただけで結局パシリじゃねぇかぁぁ!!!!」

前言撤回しよう全員揃って最低なクラスメイトだ!それに幸助こいつ雑用という単語をすごく強調したよな!?

今度いじめ相談室にでも行ってみようかな?

「では、杉本住所を教えるからホームルームが終わり次第荷物をまとめて職員室に来い。」

「先生?今僕のガラスのハートが崩れる寸前なんですけど?それでも行けと言うんですか?」

「当たり前だ」

「、、、ですよね」

しょうがないから今日のところは行ってやろう。

次は全力で拒否してやる



ーーーーーーーーーー

「失礼しましたー」

ホームルームが終わり、僕は職員室に竜安寺の住所を教えてもらいに行っていた。

「りんちゃん!」

「奈津どうしたんだ?」

「奈津も一緒に竜安寺さんのお家に行きたかったんだけど、今日から学園祭の委員の集まりがあるみたいだから行けなくなっちゃったのごめんね!りんちゃん!」

まじか、、、奈津がいないのは大きいな。

「委員ならしょうがないな、頑張れよ」

「うん!行ってくるね!」

そう言って奈津はパタパタと走って行った。

僕は、はぁとため息をつき重い足取りで職員室から下駄箱までの道のりを歩く。

「おぅ杉本」

声の主は副委員長の三本くんだった。

「今日はごめんな、竜安寺の家任せちまって」

「いいよ、用事ならしょうがないよ」

「悪いな今度なんか奢らせてくれ!じゃな!みぃ子が待ってるぜ!」

そう言って三本くんは廊下を全力で走って行った

「あれ?」

廊下にどこか見覚えのあるストラップが落ちていた。

「Mr杉本ではないか」

「あ、風松今帰り?」

「あぁそうだが、、、む?お前が今持ってるそれ『まみむめみぃ子』のストラップじゃないか、好きなのか?」

みぃ子?たまたまか?

「いや、これ多分三本くんが落としたものだと思うんだ。」

「なんだ、ラリ本かそれなら納得だな。」

「ちょっと!?今クラスメイトが変な名前で呼ばれた気がするんだけど!?」

ラリ本?一体彼が何をしたんだ!?」

「あぁ、知らないのか?今日あいつはそのアニメのイベントに行ったんだぞ?」

僕の持っているストラップを指さしながらそう言った。

「えぇ?三本くんってアニオタだったの?てゆうか、よく知ってるね」

「あぁ俺は去年同じクラスだったからな、ラリ本とは仲は良好だ。なんなら竜安寺りゅうおんじも同じクラスメイトだったから少しくらいは知ってるぞ」

「そうだ竜安寺さんのこと聞きたいと思っていたんだ。」

なんでクラスのみんなから戦場に行く兵士でも見るかのような目を向けられたのか知りたかったんだよね。

竜安寺葎花りゅうおんじりつか王手家具メーカー竜安寺財閥の御令嬢だ。去年は学校に来ていたんだけどな、2年になって急に来なくなったんだ。」

なるほどお嬢様ってわけか

「どんな人なの?」

「七つの大罪って知っているか?」

「えーっと?よくわかんないかな」

「傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、色欲、暴食の七つからなる人間を罪へと導くであろう感情や欲望を指す言葉だ。」

なるほど、さすが風松物知りだな

「それがどうしたの?」

「竜安寺を表すとしたらその言葉だな」

どうしよう一瞬で行く気失せたんだけど

「帰っていいかな?」

「箱庭に殺されるぞ?」

そんなやばい人を学校に連れてくるなんてどう考えても無理だ。

「ちなみに竜安寺の機嫌を損なうと竜安寺財閥の軍隊が地の果てまで追いかけてくるらしい。」

なるほど、、、どちらにしても僕を待っているのは"死"というわけか、、、

「俺が知っている情報はそれぐらいだ。」

「あ、そうだ風松」

「なんだ?竜安寺の家になら絶対ついて行かんぞ?」

僕はバッグから一つの写真集を取り出した。

「な、なぜ貴様がそれを持っている!?」

風松が想像以上に焦っている。

「この僕の写真集を見てもそんな事が言えるのか?」

「、、、ほう俺を脅すか?」

「お前は奈津のセキュリティを甘く見過ぎだ。」

奈津のセキュリティは"貸せ"の一言で貸す始末だ。

「クソッ!!あれ程Mr杉本にだけは言うなと釘を刺していたのに!」

本気で悔しそうだ。僕だったら秘密事は絶対奈津には言わないけどね。

「そこでだ風松」

「なんだついて来いとでも言うのか?」

「いや、等価交換といこうではないか」

「、、、等価交換、、、だと?」

僕は風松の顔の前に写真集を突きつけこう頼んだ


ーこれの七瀬バージョンを作ってくれないか?ー


「ちょっと待てその理屈だと、お前と光野が同等の価値だと言うことになるぞ?」

「奈津の言っていた話だと僕の写真集は即日完売したらしいではないか?」

聞いておいて良かった。

「美園のやつベラベラと喋りやがって!」

「一応聞いておくけど売り上げはどのくらいなの?僕は寛大な心の持ち主だから今更売上金を取ったりはしないけどね。」

「、、、まぁいいだろうお前はモデルだからな」

そう言って風松はバッグから電卓を取り出し数字を打ち始めた。

「こんなところだ。」

「ごめん風松、、、さっきのなしで半分、いや3割?なんなら1割でもいいから頂戴!!」

電卓には2の数字の後ろに0が5つ表示されていた。

「お前はさっき、金は取らんと言っただろう!?

それにこの金は写真部に投資したのだ!」

「まさか、僕にそんな経済効果があるなんて、、、」

「あぁ、それは俺も驚いている。部数を増やせばもっと稼げたのかもしれない。」

こうなったら何が何でも七瀬の写真集を作ってもらうしかない、、、

「光野の写真は少ないからな、作るにはまだ写真不足だ。」

「何言ってんのさ?二学期は学園祭に修学旅行があるんだよ?撮りまくれるよ?」

「Mr杉本にも働いてもらわないといいカットが撮れない。頼むぞ」

「あぁまかせろ!」

僕と風松は固い握手を交わした。

「じゃあ僕、竜安寺さんの家行くから」

「待てMr杉本俺も行くぞ。」

「え?なんで!?」

さっき絶対行かないって言っていたよね?

「気が変わったのだ、それに去年同じクラスだった、俺がいた方が竜安寺を説得しやすいだろう?」

確かにそうかもしれない僕と竜安寺さんはまだ初対面だ。そんな人に学校来いなんて言われても僕が竜安寺さんの立場だったら行く気なんて起きないだろうしね。

「それに竜安寺やつは光野を凌ぐかもしれないルックスの持ち主だからな、うまくいけば高額で売れる。」

カメラを取り出し不敵な笑みを浮かべる

「、、、ねぇ風松」

「なんだ?」

「盗撮した写真を売って心は痛まないの?」

「写真を売るのは了承を得てるからな」

異議あり!!

「待って!僕そんな許可出した覚えないよ!?」

「Mr杉本と美園には取ってないからな。」

「なんで!?」

「お前ら2人は稼ぎどころだから、断られると困るからな。」

売れているのを嬉しいと感じる僕がいる、、、解せぬ。

「、、、僕訴えたら勝てそうだなぁ」

天井を仰ぎながら僕はそう呟いた。

「そんなことより早く行くぞ?」

「そうだね、早く行って早く済ませよう。」

まぁ僕も七瀬の写真を購入している身だ。

訴えるなんて行為はしないし、できない。

「それより七瀬よりかわいいって本当?」

それから僕ら2人は駄弁りながら竜安寺さんの家へと向かった。



ーーーーーーーーーーーー

画面にはwinと大きく映し出されている。このゲームももう終わりね。飽きたわ。

『コンコン』

「お嬢様入らせていただきます。」

『バタン』

「何の用かしら?」

中井が部屋に入ってくるなんて珍しいわね。何かあったのかしら?

「お嬢様、先程学校から電話がございました。」

「あっそう、、、それで?」

興味ないわ。

「本日お嬢様のクラスメイトが本家に尋ねるとの内容でしたがどうなさいますか?」

急に何の用かしら?まぁあらかた予想はつくわ学校に来いとでも言うんでしょうね。めんどくさい

「決まっているじゃない追っぱらいなさい、殺しても構わないわ。あと新しいゲーム買ってきて」

「かしこまりました」

『バタン』


「学校なんてクソゲー二度とする気ないわ、、、」


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