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リセスト  作者: トンボ
日常編
23/49

時を戻せる僕と幸助の脱走1(23話)

「なんだしずく結局、服は買わなかったのか?」

洋服店から出て俺ら3人はしずくの次の目的地へと歩いていた。


「だってしずには似合わなかったんだもん」

しずくは少し不機嫌だ


「結構似合ってたと思うけどな」

お世辞ではなく本当に似合っていたと思う。


「、、、七瀬お前は関節技を解いてくれないか?」


七瀬に力こそは入ってないが俺の腕が変な方向に曲がりかけている。


「、、、ダメ」

相変わらず表情をあまり出さないなこいつは


「なぜだ?」


「、、、私が選んだ服を買ってくれなかった」


「お前は俺にあんな格好をして街を歩けと言うのか⁉︎」


「ねぇにいちゃん!お腹すいた!」

会話を遮るようにしずくが入ってくる。


「もうそんな時間か?」

携帯を開いてみるともうすぐ11時30分になるところだった。


「じゃあそろそろ昼ごはんにするか、いいか七瀬?」

俺の声かけに反応せず、七瀬は一点の方向をずっと見ている。

「・・・七瀬?」


「⁉︎ あ、いいと思う」

少し驚いて返事をした


「じゃあどこで食うか?」


「その前にちょっとしず、トイレ行ってくるからここで待ってて」

そう言ってしずくはトイレへと歩いて行った


「私も行ってくる」

七瀬もしずくの後を追って歩いていく


しかし、七瀬がぼーっとするなんて珍しいな

そんなことを思いながらイスに座っていると

1つの放送が入った。


『迷子のお知らせです、赤と白のストライプのワンピースを着た女の子、杉本倫太ちゃん16歳が迷子です。見かけた方は迷子センターまで倫太ちゃんを拘束してお連れ下さい』


気のせいだろうか、俺の頭の中に同じクラスの男の顔が思い浮かんだのだが


『尚、連れて来た方には、1万円分の商品券を差し上げます。』


あいつはなにをしたらこんな状況が作れるのだろう、、、


「どいてくれぇぃぃぃ!!!」


突然聞こえて来た叫び声、その方角には先ほど迷子の放送がかかった友人(女の格好をした)がこちらに向かって走って来ている


(しまった目が合ってしまった)


「こ、幸助⁉︎」

案の定、俺の目の前で止まる


「幸助?誰だそれ?」

俺は顔を合わせずに答える


七瀬やしずくと買い物に来ていることをこいつには知られたくないからな


「いや、どっからどう見ても幸助でしょ⁉︎」

さすがに誤魔化すのは無理か


「そんなことより僕の脱走を手伝ってくれないか!!」

脱走?本当に何をしたんだ?


「無理だ、めんどくさい」

早くどこかへ行ってほしいなこいつ


「頼むよ!僕たち友達だろ?今度いいことさせてあげるから!」


「へーいいことねー」

どうせこいつのことだ、ゲームとかだろう


「ファ⁉︎」

急に変な声を出す倫太


「どうした?なんかあるのか?」

倫太の視線の方向へ顔を向ける


「、、、幸助?その女だれ?」


「、、、それよりにいちゃん、『いいこと』ってなにするの?」

黒いオーラを纏った2人の女が俺を睨んでいた。


そうだな、こういう時は落ちついて誤解を解いていこう


「落ちつけお前らこいつは男だ、七瀬は知ってるだろうこいつは倫太だ」

少なくともこの説明で七瀬は落ちつくだろう


「にいちゃん?」

そう言いながら金属バットを取り出す、しずく


「どうした?それより、そのバットはどこから持って来たんだ?」


「こんなスタイル良くて、綺麗な顔している人が男なわけないでしょ?もっと上手な嘘をつこうよ」


一歩ずつ近づいてくるしずく、その姿は七瀬にそっくりだ


「ねぇ幸助?僕喜ぶべきなの?これ喜ぶべきなの?」

お前はだまっていろ


自然とさっきまでの余裕がなくなってくる


「いや、こいつは本当に男だ!そうだ、七瀬!お前ならわかってくれるよな?ほら声とか倫太そのものじゃないか⁉︎」


「、、、しずく手伝う」

手に拘束道具を持ちこちらに近づいてくる七瀬


ー駄目だこいつらー


「おい倫太、予定変更だ俺もここから脱走することにした」


「手伝ってくれるの⁉︎」

驚いた表情で俺を見る倫太


「まぁそういうことになるな」

そう言い終えると俺は走り出した。

後ろから倫太もついてくる


「にいちゃん?しず達から逃げられると思っているの?」


「幸助は往生際が悪い」


、、、おかしい結構本気で走っているのに、全然距離が離れないしずくは確か小4のはずなんだが


「おいあの走ってる女の子さっきの放送の子じゃないか?」

「本当だ!」

「1万円分の商品券ってほんとか?」

「あの子を捕まえればいいんだよな⁉︎」


「はぁはぁ幸助!全然距離が広げられないよ?

それどころか走ってる僕を見て追いかけてくる人が増えてるんだけど⁉︎」


「なにぃ⁉︎」

後ろを振り向くと七瀬としずくその後ろには、ざっと20人くらいの人が追いかけて来ている


幸: (ちょっとまて、これだと俺が見つかる確率が上がるじゃないか)


倫: (ただでさえ僕を追いかける人が多いのに七瀬とあの女の子まで増えたらまずいだろ)


その時きっと2人はこう思っただろう


倫 幸: (こいつ邪魔だなぁ)


しかし彼らの考えは一転する


幸: (いや、まてよ?倫太こいつを囮に使えば俺は逃げれるんじゃないか?)


倫: (ん?幸助こいつ大群あのなかに放り込めば僕は逃げれるんじゃないか?)


ここで、彼らの意見が統一する


倫 幸: (こいつ使えるぞ!!)


「なあ倫太?」

幸助が指を指す

「あれなんだ⁉︎」


「ん?」

その方向を見る僕


「フッ!もらったぁぁぁぁ!!」

幸助がそう叫びながら、僕に膝蹴りをしてきた


「うわっ!あぶねぇ!」

その攻撃を後ろに飛びギリギリでかわす


「ハハ!悪りぃ悪りぃ足が滑っちまった」

「いやいや、気にしなくていいよ?うわっと!

手が滑ったぁぁぁ!!!」

僕の渾身の右ストレートが幸助の頬をめがけて飛んでいく


『ガシッ!』

「おいおい、、、気をつけろよこんなところで2人で捕まったら駄目だろ?俺たちの目的は同じなんだから」


「そうだよ!目的は同じなんだから!協力しようよ!」


倫 幸: (囮という名の協力だけどな)


幸: (まさか俺の膝蹴りをかわすとは、やるやつとは思っていたけどここまでとは)


倫: (僕の右ストレートを受け止めるとはこいつは手間がかかりそうだ)


「おい!一階まで一気に降りるぞ!時間が過ぎるとお前がバレるだろ?」


「そうだね!!一時休戦だ!」

「あ?休戦?」

「いや、なんでもない」

僕としたことがつい口を滑らせてしまった。


そんな会話をしながら僕達は勢いよく階段を駆け下りる



24話に続く


23話読んでくださりありがとうございます。



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