時を戻せる僕と愛のノート1(19話)
『ミーンミーン』
蝉の鳴き声を聞くとどうしてこんなに暑く感じるのだろうか
季節は夏、7月に入りこの頃暑い日が続く
しかし、冷房も効いてない暑い教室で授業は行われる。
ちなみに今は、担任の箱庭先生による現代文の授業の最中だ。空手10段のくせに現代文の担当とは、不思議なものだ。
・・・それにしても、暑すぎる!
確かニュースでは最高気温は30度と言っていた気がする。これじゃあ暑くて眠れないじゃないか!
「せ、せんせーい」
「なんだ?杉本」
黒板に字を書いていた先生がこちらを向く
「暑すぎるので、冷房つけてもらえませんか?」
「冷房だと?うちの学校の規則では冷房は、10月からと決まっていると何回も説明したはずだぞ?」
「それもう夏終わってるじゃないですか!!」
きっとクラスの全員が思っているであろうことを僕は先生に向かって叫ぶ
「・・・」
僕の反論を聞いて黙り込む先生
「先生?」
いつもだったら、指導だとか言って殴りに来るのに一体どうしたんだろう?
「杉本、お前の言い分もよくわかる」
「え?」
初めて見る箱庭先生の優しい顔に僕だけではなく、クラス全体が固まってしまう。
「だから特別に今日だけだぞ?」
・・・え?いま、なんて?冷房をつけてくれるの?
「せ、先生!!!」
「箱庭先生!」
「先生!」
「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」
急にクラス中が盛り上がり熱気に包まれるしかし、この熱気も冷房がつけば一瞬におさまるに違いない!!
『チリーン』
高くか細いその音が教室に響き渡る。
ーーー「「「「 は? 」」」」ーーー
その声はみんなの口から自然に出てきたものだと思う。
箱庭先生は、教室のドアに夏の風物詩である風鈴を取り付け満足そうな顔で教卓に戻っていった。
「よし!授業を再開するぞ」
ーー『『『『 ふざけんなーー!!』』』』ーー
「話と違うじゃないか!風鈴なんかで涼しくなるか!!!」
「誰が冷房をつけると言った⁉︎先生である俺が学校の規則を破るわけないだろ!!」
「このやろう!!」
「人でなし!」
「鬼!悪魔!」
「顔面凶器!」
「露出狂!」
クラス中からありとあらゆる暴言が飛んで来る
・・・なんか適当に言っているのも何個かあるけど
「ええい黙れ貴様ら!宿題を倍にするぞ!」
「こいつ!宿題で脅してきやがった!」
「卑怯者!」
「それでも大人か!」
「第一冷房つけたら貴様らは寝るだろうが!」
僕の場合冷房なくても寝るんだけど
「じゃあ眠らなかったら冷房をつけてくれるのだな?先生」
教室の隅に座っている1人の生徒風松が先生に向けて質問をした
「あぁ考えてやらないこともないまぁ、冷房がついてなくても寝ている奴はいるかもしれんがな」
「だったら、今まで寝てないことを証明できたら、いいのだな?」
「そうなるな、だがどうやって証明するつもりだ?」
「簡単なことだ、ノートを回収すればいい話ではないですか」
本当に簡単なことだな!幾ら何でも先生が納得するわけないだろう。
「なるほど確かに風松の言っていることはあっているかもしれんな」
え?先生?
「ノートを提出して、全員授業の内容をとっていれば冷房の許可をしてくれるな?」
全員?と、とりあえずノートを開いて見る
最初のページから最後のページまでをゆっくりパラパラとめくり確かめて見る。
「ふぅ」
うん!こんなに綺麗なノートは見たことない!
「よかろう!サービスで明日提出にしてやろうそのかわり1人でもノートをとっていないものがいればその時点で冷房の話は、なしだ!いいなこれで?」
・・・まずいな今までの授業数を考えても最低でも20ページくらいはあるぞ?
クラス全員が納得する中、僕だけは今日の睡眠時間が取れるのか心配だった。
ーーーーーーーーーー
「お願いです神様!!奈津様!!どうかわたくしめにノートを見せてはいただけないでしょうか⁉︎」
HRが終わり、ほとんどの人がいなくなった教室で僕は奈津に土下座をしていた
「寝てるりんちゃんがわるいんでしょ?」
確かにそれは正論だ
「そこをなんとか!!クラスのみんなの笑顔が見たくはないのですか?冷房つかなくてもいいんですか?」
「そ、それは奈津だって冷房ついたら嬉しいけど、、、」
「ふっ!我が眷属よ!困っているようだなそんなことならこの我輩がこの、現代文を貸してやろう!」
「い、いいのか?笹田!!」
「笹田ではない!私の名前はレイシス・ヴィン・ベア「ありがとう!!おんにきるよ!!」
「お、おい!まだ自己紹介の途中だろうが!まぁいい我の記録を読み学ぶがいい、今までの戦いの実態をそして現在の地球がどれほど危ないのかをな!」
長々と喋っているなか、笹田のノートを手に取り開くとそこには大きな文字でこう書いてある
第1章『混沌を司りし闇の龍』と
「お前もノートかけやぁぁぁぁ!!」
僕はノートを閉じ笹田に向かって投げつけた
19話へ続く
19話読んでくださりありがとうございました!




