二人の少女
「はあはあはあはあ…」
勇者達はなんとか魔物達を退治した。
「ビクビク…黒騎士さんはもういないの…?」
震えたままのノーナにケタルが手を差し伸べた。
「いないよ。さあ先に進もう」
そしてダンジョンを進むと石の台座が鎮座されてあった。
「その中にシュカシュカ先輩が!勇者様封印を解いて!!」
「死んでるんじゃないのか「現実的な事を言わんと試してみるで!」
フットが漏らすとチイチイが叱り試行錯誤する。
「待って瞬一殿下のくれた書物に書いてるはず!」
ケタルがめくると『水の羽衣を持つ巫女の舞いで微かな光を放ちそれをこじ開けると封印は解かれり』と書いてあった。
「水の羽衣…私の出番!?」『頑張ってねハーキちゃん』うるみんからの激励をかけられる。
そしてハーキは舞った。すると微かな光をチイチイが感じる。
「あそこや!!」そしてそれを掴み一斉にこじ開ける勇者達。
すると部屋全体が眩く照らされた。
「「眩しい!!」」目を覆ってしばらくすると視界が元に戻ったのでやや警戒しながら目を開ける。
そこにはなんと、若い女性、いや少女が眠らされていた。
長めの金髪を団子に縛っており、きめ細かく白い肌。また彼女もノーナと同じくメイド服の姿だった。
「「えっ!?」」驚くのはそれだけではない。
なんとノーナが少女の姿に若返っていたのだ。
服装はそのままだが紫色の綺麗な髪を揃え、背筋はピンとなり、肌にハリとツヤが戻りそれはそれは大変な美少女となっていたのだ。
「シュカシュカ先輩!」「ノーナちゃんですかぁ?シュカシュカは悪い夢を見続けてたですぅ!」
ノーシュカは再会を喜び合った。
「これも悪い夢ではないですかぁ?」「悪い夢なんかじゃないよ!ノーナ達元に戻ったんだ!」
「うわあああぃ!!」
無邪気に喜ぶ二人。
フットは悔しがっている。
「あ〜〜〜〜ノーナの婆さんがこんなかわい子ちゃんと知っていれば優しくしてあげれたのにぃ!!!」
「まあとりあえずはノーナもシュカシュカも良かったわ」
「うん…人を幸せにするってこんなに良いものなんだね…」
フットがやり場のない喚きを展開させている中チイチイやハーキは涙ぐみながら喜んでいた。
「ケタルお兄ちゃん!」
そしてそしてノーナがケタルに寄ってきた。
「ありがとうケタルお兄ちゃん、ケタルお兄ちゃんのおかげでノーナは元に戻り、シュカシュカ先輩も悪夢から醒めました。それでそれでお礼の印にこれを…」
そしてノーナはなんとケタルに熱い口付けをした。
それには衝撃でフットはなお喚かずにはいられなかった。
「くぉらああぁ!!ケタルばっか独り占めすんじゃねええぇ!!」「「抑えて抑えて!!」」チイチイとハーキがフットを止める。
それだけでは無い。ケタルにノーナの能力の一部が伝わったのだ。
「これは…」ケタルは感じる。優しくも暖かい「力」を。
「ノーナは元々呪いの装備をする事が出来るんだ。でもノーナはその力はいらないからケタルお兄ちゃんにあげる。魔王を倒して必ず戻ってきて!」
「うん約束する」とケタル。
そしてノーナはもじもじさせて顔を赤らめる。
「そしてねそしてね…「ノーナちゃんいつまでそこにいるですかぁ?スイーツ城に帰るですぅ!」
そんな所でシュカシュカに呼び止められる。
「あっ先輩っノーナはこの人と「勇者達は魔王を退治しにいかないといけないんですぅ!シュカシュカ達は戻りますよぉ!」
ノーナとシュカシュカもスイーツ城に仕えるメイドだった。
「ぐぐ……畜生畜生…っ!」
フットは地面に顔を埋め床に八つ当たりを続けている。
チイチイやハーキはそんなフットを見て「フットよ女の子だけじゃなく他の奴にも優しくせなあかんで」
「そうよこれにはもう懲りたでしょ?」
と嘲る。
ケタルはノーナの口付けと与えた力を感じ取り、魔王に立ち向かう勇気をもらえた気がした。
そしてスイーツ城へ戻る船に乗っている間ノーナは「ケタルお兄ちゃん…必ず戻ってきてね、そしてそしてノーナと……」と熱い思いをケタルに送り続けた。
ーーー♪
ノーナの思い(原曲:この道わが旅、ドラクエ2エンディング)
お兄ちゃんへの思い。このときめきを。今でも心に抱き続けてる。今夕焼けの空を見上げてしきりにこの胸ときめくよ。履き潰してきた靴の数と同じだけの恋達。ときには泣きそうになって沈んでやがて萌え出し。この愛わが恋果てしなく続く。ほてりと憂いを繰り返しながら今夢を熱く燃えたぎらせあしたへあしたへ歩きだす。
あしたへあしたへ〜歩きだす。




