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砂漠を越えて

ノーナが言うには彼女は呪いの砦まで向かおうとしている。呪いの砦には自身が先輩と慕っていたシュカシュカと言う女性が捕らえられているらしい。


「さあ行きましょうお嬢さん」

ケタルは優しくエスコート。


「は?頭沸いてんじゃないの?老婆をお嬢さんだなんて」

フットがいちゃもん。


「ごちゃごちゃうっせえな…」ノーナがぽつりと溢す。


「まあまあまあまあ…」険悪になりかけた雰囲気をハーキが宥める。


「楽しく行こうよ辛い旅だからこそ!」

そして歌い出す。


「Love song探してうろついてる君が今真冬の交差点一人横切ったよ♪」


「お嬢さんも歌いましょうよ」「歌う気分じゃない」

ケタルが声をかけるとノーナはすんと顔を逸らした。


「すみません…」「いやいやケタルお兄ちゃんのせいじゃないよ。フットと言うやつのせい」


ハーキはノーナがボソリと呟くのを見越しわざとトーンを上げてフットに聞こえないようにさせた。


目の前には砂漠が広がる。

この砂漠を越えて暗黒の砦に向かわなければならないのだ。


「こんな砂漠越えてお使いクエストこなさないとならないの?そんなのやだよ!」

フットが喚く。


「しょうがないやろ困った人は助けんと」

チイチイがしかめっ面で溢す。

声からしてもちょっと不機嫌めだ。心の中ではフットと同じ事を考えているのだろう。


「すみません困った人をどうしても放っておけなくて」

「お兄ちゃんのせいじゃないよ!」

若干落ち込むケタルにハーキが発破をかける。


この広大な砂漠。本来ならフットは通らなくて良い道である。


しかしノーナと言う老婆が放って置けないとケタルが拾って来たのだった。


暫く歩いているとケタルが立ちくらみを覚え膝をつく。


「大丈夫お兄ちゃん!」とハーキ。

「僕は大丈夫…」ケタルは痩せ我慢をして立ち上がる。


チイチイが後ろからフットを蹴飛ばす。

「何するんですかチイチイ様!?」

「アンタが運んだれや!男やし体力あるんやろ!?」

「しかし最初にやりだしたのはアイツだし…」

「お前は女子高生か!でもでもだってなんてワード使うなや!!」


チイチイとフットが口論を始める。


「大丈夫ですよ僕は。お嬢さん行きますよ」

ケタルは大汗をかきながらノーナを背負ってずんずんと歩いた。


「ツッコミ!!」

ハーキがフットにここぞとツッコミを入れる。


「なんだよハーキちゃん!」

「貴方がお婆さんを運んであげなさい!ケタルお兄ちゃんは無理をしてるのよ!!」


そしてそして「しゃあねえなあ」と漏らし嫌々ノーナを担いでいった。


「すみませんフットさん」「ったく若い女の子なら喜んで助けたのになんでよりによってこんなババア…」

ケタルが礼を言うも無視してフットは独りごちながらノーナを運んだ。


するとすると地面から大穴が空き魔物が現れる。


「うわ巨大ムカデだ!!」

数メートルに及ぶ巨大なムカデが数体襲ってきた。


「くっルカナン!!」

チイチイはルカナンでムカデの防御力を下げる。


「くっギガ「お兄ちゃん無理はやめて!」

ギガデインを使おうとしたケタルだったがハーキが止める。


ケタルはベギラマに留めた。案の定あまり相手に効いていない。


巨大ムカデはフットに襲いかかってきた。


「きゃあお兄ちゃん怖い!」

ノーナはフットの首を絞める。


「ぐえぇ何すんだババア!」フットはノーナを振り落とした。


「大丈夫ですかお嬢さん!!」

ケタルがノーナへ駆けつけた。


(あぁこの人はなんて優しいのみんなノーナを婆さん呼ばわりして遠ざけてたのにこの人はノーナをお嬢さんと呼んでくれるし助けてくれる…♪)

ノーナは完全にケタルに首ったけになっていた。



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