不穏な空気
フット達は緊急でスイーツ城まで呼ばれる。
そこではいつになく険しい雰囲気が醸し出されていた。
なんとなんと、兵士の一人が魔物に襲われて怪我したと言う。
「これは恐ろしい事じゃ…スイーツ城に魔物が襲いかかってくるらしい」
瞬一は声を震わせた。
「それで城を守って欲しいと言う事やな?」とチイチイ。
「それは心配には及ばぬ。其方達はいち早く魔王マドンの潜む魔城に乗り込んでマドンを叩かねばならない」
ケタルは具体が悪そうな様子だった。心配になったチイチイが聞く。
「ケタル大丈夫か?」
「大丈夫です緊張してるだけ…」
フットはからからと笑う。「ケタルは臆病だな!」と。
「無理もないわ私だってドキドキしてる。こんな事って初めてだもん…こんなじゃ勇者失格かな?」
ハーキも冷や汗をかいている。
「そんな事はない。戦いは誰だって怖いんや。しかし安心し、あんさん達は確実に強くなっとる」
チイチイが励ます。
こんな場面でもチイチイのリーダーシップと優しさは大層励みになる。
「そうだぜ!特にケタルはチイチイの大技を身につけてんだ。大船に乗った気でいな!」
フットも励ましてみせた。
「頑張ります…!」とケタルは振るわすがハーキからは心配の声が出た。
「でもお兄ちゃん…あまり大技を使ったら体に響くよ…」
「しかしチイチイ様は力と命を私にくだすった。だから僕がみんなを、そしてチイチイ様の代わりにならなくちゃいけない…」
気は弱いが責任感は勇者の中でも最も高いケタル。
彼が最もその事を意識していた。
「ケタル、ハーキの言う通りや。ウチの元々使いよった技は常人じゃ扱えん。特にあんさんは元々体が弱いんや。やたら大技は使うもんやないで」
チイチイからも警鐘を鳴らされる。
「心得ています。だから僕はもっと強くならなければ…」
「無理はするなよ。いざという時は俺にも頼れよ」
流石に心配になってきたフットもケタルにそう言う。
瞬一はフットを眺めて言った。
「フットよ成長したな。かつてはお調子者でトイレに篭って仕事をサボろうとしてたくらいなのに」
「俺だって成長しますよ。過去を蒸し返すのはよしこさん」
フットは顔を赤らめて騒いだ。
「時間がない。魔王マドン対策にはチイチイ父の像が必要じゃ。それは海底の洞窟にある。そこはマグマが吹き荒れ大変危険じゃ。気を引き締めて行かれよ!」
「「はいっ!」」
そして勇者一行は海底洞窟へ。そこは瞬一の言った通りマグマが吹いていて流石のチイチイ達も進めないような難所だった。
「やっぱり滅茶苦茶熱いな…」
そんな時ハーキの着ている羽衣が光輝いた。
『心配には及びません。私がみんなを護ります!』
ハーキは潤実の声を感じた。
「潤実さん?」「え?」とハーキとフットが声を漏らした時ハーキの羽衣からバリアが包まれる。
「熱さを感じなくなった」「これで進めるな!」
そしてパーティはチイチイ父像を見つける。
「やりぃ難なくクリア!」「これで進め「進ませんぞ!!」
チイチイが言いかけた所2人の男が姿を現す。
「アンタらはソディジーン!」とチイチイ。
そう、現れたのはソディジーンと言う二人組。
「噂には聞いていたが悪そうなツラしてるぜ」「しかししかしこないだは助けてくれた!なあアンタらウチと協力してくれへんか?」
とチイチイが2人に助け舟を出しフットを諭す。
「勘違いすんなよ俺達はお前達を始末しに来たのだ」
「マドン様の命令でな!」
ソディジーンの突然の手のひら返し。
「なんやてっぐあっ!!」
魔物達が勇者達を取り囲む。
「さあ下僕どもよこの生意気な勇者達を始末するのだ!」
そして魔物達をけしかけてきた。




