瞬一王の試練
フットとチイチイを塩対応して払い除けた瞬一王だったがケタルとハーキが来た途端に態度を変えて快く迎えだす。
「おおケタル王子にハーキ王女、遠くからはるばるこのスイーツ城へようこそ。長旅でお疲れでしょう!」
「これはこれは瞬一陛下。快く迎えてくださり光栄でございます」
ケタル兄妹は膝をつく。
「畏まらなくても良い。頭を上げよ。其方達は勇者では無いか」
それを見てフットは不服そうに漏らした。
「俺達が来た時は塩対応だったのになんであの二人が来た途端態度を変えるんだ?」
「そりゃケタルとハーキは王族やからな。瞬一も王族にはなってるけど同じ同盟国の者でおなじような身分やからそりゃ一般庶民とは対応も違うやろ」
「生まれの血筋は大事って事かよ。俺だって勇者なのに…」
「まあそうかっかせんといたり。おかげでストーリーは進みそうなんやから」
そして瞬一王はフット達に言う。
「ところでお前達は勇者であったな。ならば儂の試練も乗り越えられよう」
「試練…?」
とフット達は一斉に瞬一王に目を向ける。
その奥には牢屋があって猛獣らしきものが目を光らせグルルと唸っていた。
「余は勇者なのだろう。ならば猛獣も倒せるはずだ」
瞬一王は目を光らせる。
牢屋はガチャリと開けられて巨大な猛獣が姿を現す。
「キラータイガーッマジ!?」とフット。
「流石は瞬一、予想を裏切らん男や」
チイチイは感心する。
「話を進めるにはキラータイガーを倒さなきゃならないって事ですね」
「そう言うことだ。勇者ならそれくらい出来るだろう」
ケタルが言うと瞬一はこう冷たく答えた。
「殺るか殺られるか、儂の試練を乗り越えてみせよ勇者達よ!」
瞬一は放つ。
キラータイガーは大口を開けて飛びかかってきた。
牢屋から開けられたキラータイガーが襲いかかってきた。
「くっスクルト!」
ケタルが防御の呪文を唱え魔法の防壁を作る。
「はっはっは逃げてばかりでは試練は終わらんぞ!」瞬一は罵り笑う。
「アイツ目が正気じゃねえぞっ」「それが瞬一や、ルカニ!」
チイチイはキラータイガーの守備力を下げようとするが失敗。
チイチイは体が重く感じ膝をつける。
「くっケタルのドナーになって生命力をあげてから体が思うように動かん…」
「おいおいアンタが戦力だったのにっ」
フットは泣き言を言い出す。
「そこの者!勇者たるもの他人任せは良くないぞ!」
瞬一がフットに扇を向けた。
「きゃあっ!」
ハーキがやられそうになる。
「くっ助けなければ!」フットにインスピレーションが働いた。
フットは仁王立ちを覚えハーキのダメージを肩代わり。
フットは怪我を負うがハーキは救われた。
「ぎゃあぁっ!」
噛みつかれ血飛沫をあげてフットは倒れる。
「ふふふ…」瞬一は顔に闇を覆わせて観戦を愉しんでいる。
その時ケタルにいつもと違う力を感じた。
(これは僕の力じゃない…別の誰かの力が…)
そしてまたハーキが襲われそうになった時ケタルが動き出した。
「ギガスラッシュ!!」
ケタルは剣から激しい稲妻を発しキラータイガーを倒した。
「ケタルお兄ちゃんこんな凄い技を…」
「これは僕の力じゃない…まさかチイチイさんが…」
そうチイチイがドナーとなってケタルに生命力を与えた結果能力の一部がケタルのものとなったのだ。
「はぁはぁ…良かったやんケタル…」
とチイチイ。
「それよりフットさんが!」
ハーキの声に反応するとフットは血を流して意識を手放しているのが見えた。
「ザオリク!」
蘇生呪文でなんとかフットは一命を取り留めた。
そして4人がハァハァと息を切らしている中パチパチと拍手が送られた。
それは瞬一の拍手であった。
「よくやった!お前達こそ真の勇者だ!これで魔王マドンも討ち果たせよう!」
勇者達は王からの激励を受け、これなら何かあれば力になると言う。
そして勇者達は船に乗りまた旅に出た。




