傲慢たる神の最後
スリエスの身を削った攻撃、、
神は躱しながら、ある時を待っていく、、
そうして、スリエスは最後の攻撃に打って出る、、
しかし、神もそれに答える、、
決着の時は近づいてくる、、
スリエスの攻撃を神は躱し続ける、、
すると、スリエスが息切れを起こし始める、、
「はぁはぁ、、随分と、、避けるな、、神、、」
「、、えぇ、こうして避けていれば、貴方は息を切らすでしょう?それは、前の時と同じでしょ?」
「、、なめてるねぇ!!私だって何年待ってったと思ってるんだよ!!」
スリエスが神を殺すためにかけていた時間は三百年、、
それは、神にとってはほんのひと時に近しい時、、
だが、スリエスのその時は自分の力と向き合うには十分すぎるときであった、、
「これが!!私の研鑽の結果だよ!!」
スリエスが叫びに近い声で今までの研鑽を形にする、、
その形は神を殺すためだけに編み出された技、、スリエスであってもたったの一度しか発動できない技、、
「、、これでもくらえ!!これが私の最後の攻撃!!「光金の剣天」!!」
スリエスが発動させてた「光金の剣天」、、それは、上空を覆うほどの無数の光と金の剣を作り出し降り注ぐ技、、
それを目にした神は初めて口角を上げ、今までにないほどの大きな声を上げる、、
「、、っ!!それがお前の本気の最後か!!いいぞ!!それでこそ私が認めた者だ!!「反逆王」!!」
神は、両手を剣に向ける、、
すると、闇と炎が渦を巻きながら、神の眼前に展開される、、
「だがな、、その程度で私が取れるか!!」
神とスリエスの攻撃がぶつかる、、
その衝撃は、天を割り、地を隆起させ、海を空まで持ち上げていた、、
だが、二人の攻撃の均衡は徐々に崩れていく、、
始めに傷がついてのはスリエスであった、、
「、、っ!!こんだけ降り注いでんのに、、私の頬に傷をつけてくる、、ほんっと、、理不尽すぎるでしょ、、」
しかし、神も無傷ではなかった、、
「、、攻撃の隙をついてくるな、、傷ほどではないが、、かすり傷がつくのはいささか不愉快だ、、」
神がそう言った瞬間、、
神は、渦を巻く闇と炎を止め、自身の周囲に纏うようにした、、
そうして、神はスリエスに向かって行く、、
「、、っ!?向かってくるか!!」
「それはそうでしょ、、そろそろ、、決着つけないとね!!」
「それもそうね!!」
スリエスは今まで降り注いでいた剣たちを収束させる、、
神は闇と炎を周囲から自身の腕に纏わせる、、
そうして、三秒後、、、
二人が激突する、、
その衝撃は、周囲を一瞬ではあったものの無響の世界にした、、
そんな、無響の世界では自身の心拍と呼吸しか音が聞こえなかった、、
そして、スリエスの剣が折れる、、
「、、くそ、、」
「、、さようなら、、スリエス・イアリス。」
神の拳がスリエスの腹部を貫く、、
スリエスは、アイエリスのいるところに落ちていく、、
「、、アイエリス、、ごめんね、、貴方を、、傷つけて、、勝てなかった、、」
「なんだ?今更懺悔か?」
「えぇ、、ここまでの人生を一緒に過ごしてきた者、、そんなものを傷つけて、、挙句、、勝てなかった、、そんな、、情けない者の懺悔よ、、」
「そうか、、まぁ、最後の情けだ、、二人とも一緒に屠ってやろう、、」
神が腕を上げる、、
すると次の瞬間、、
神の胸に剣が突き抜ける、、
「、、っ!!な、、ど、、どうし、、」
「あぁ、、いったい、、全く、、スリエス、、きちんと勝ちなさいよ。」
「ごめんね、、」
「いいわよ、、ここで神を殺せれば私たちの勝ちだから!!」
アイエリスが剣を下に下げようと力を込める、、
しかし、神は剣をつかみ、下げることを妨害する、、
「ど、、どうしてお前が生きている!!お前はスリエスの攻撃で死んだはずだろうが!!」
「何言ってんの?スリエスの口から、私が死んだって一回でも聞いたの?」
「、、っ!?くそが!!」
神は力いっぱい剣を抑える、、
しかし、アイエリスの剣は無慈悲に下がっていく、、
「くそが!!どうして止まらない!!」
「忘れた?私の権能、、今、貴方の力を分離させた、、だから、今のあなたの力はスリエスと戦っていた時の半分、、流石にスリエスの本気の攻撃受けて、私の剣は止められないでしょ?」
「くそが!!こんなことで!!こんなことで私が負けるか!!」
「はいはい、、傲慢は死だよ。」
アイエリスは無慈悲に、無情に神を切り裂き、神殺しを成し遂げた。
そうして、神は灰になり、今、ここに新たな神が誕生した、、
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この作品は不定期です。