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「無情」の成長

「月曲」が「無敵」に敗れた、、

そうして、「無敵」は「無情」へと視線を向ける、、

だが、「無情」にはもう戦意がなかった、、

それを見た「無敵」は「無情」に対してある提案をする、、

その提案を聞いた「無情」は、、

そうして、二人の間に白銀の一線が走る、、

「月曲」を始末した後に「無敵」が「無情」に目をやる、、

そして、「無敵」は口を開く、、


「はぁ、、はぁはぁ、、さぁ、後はお前だけだぞ?来いよ。」


「無敵」は息を切らしながらも「無情」に近づいていく、、

だが、「無情」は何もしなかった、、いや、何もできなかった、、

クライオスが、アムリスが、「月曲」が手も足もできなかった相手を前にして、かつての自分に戻ってしまったのだ、、

それに気づいた「無敵」は何の警戒もなしに「無情」の眼前へと立った、、


「どうした?お前は戦わないのか?クライオス、アムリス、「月曲」、、この世でも頂点に近い者たちが我に負けたところ見て、お前は戦意が無くなってしまったのか?」


「、、、、、」


「ふむ。答えぬか、、ならば、、」


「無敵」は「無情」に対して裏拳を当てる、、

「無情」は避けることなく当たり吹き飛ばされる、、

しかし、「無情」はもう立ち上がることすらできなかった、、


「、、、はぁ、、もう立てぬか、、」


「私は、、私にできることは、、もう、、何も、、」


「そうだな。お主にできることは何もない。だが、お主、、我と一緒に来ぬか?」


「え?」


「我はこれからこの世を無に帰し、新たな「世界」を作る。そこにお主もついてこぬか?我の側近として。」


「無敵」はそう提案をして「無情」に手を差し伸べる、、

それは「無情」にとってこれまで失ったものにもう一度会えるかもしれないという甘い誘いであった、、

その誘いを今の「無情」に返す力はなく、その手に手を伸ばそうとした瞬間、、

二人の間に白銀の光が一線通る、、


「、、ちっ、、死んではなかったのか。」


「え、、あ、、貴方は、、」


「無敵」と「無情」の間に走った白銀の一線を放ったものは、、

クライオスと一緒に力の渦に飲み込まれたアムリスであった、、


「バカやってんじゃないわよ!!アイエリス!!」


「あ、、アムリス、、ど、、どうして、、」


「ふむ、、どうやら、その刀とクライオスの権能が邪魔をしたな。」


「、、私たちをなめんじゃないわよ!!って言いたいところだけど、、そうね、、この刀とクライオスの、、「無敗」の権能に助けられたわ、、私だけの権能じゃ、、とても無理ね。」


「だが、、お主のその体で我と渡り合えるのか?」


「無敵」の言葉の通り、アムリスの傷は確実に命に届いていた、、

しかし、アムリスは膝を着かず、「無情」の前に立っていた。

それは「無情」を勇気づけることと決して折れない「決意」によるものだった。

だが、それも長くはもたなかった、、すぐにアムリスは「無情」の方へと倒れた、、


「、、っ!!アムリス!!アムリス!!死んじゃいやだよ!!」


「ごめんね、、アイ、、私はもう生きられない、、でも、私とクライオスの「称号」、、そして、この刀を貴方にあげるわ、、だから、絶対に勝ちなさい!!負けることは許しません!!泣くことも、倒れることも、逃げ出すことも、何もかもを許しません!!あいつに勝つまでは地を這っても、腕が無くなろうと、足が動かなくなろうと、恐怖で押しつぶされようと決して!!決して!!止まることは許しません!!命を懸けた、、戦いで最後に勝つのは、、決して諦めなかった、、いかれた者だけなのですから、、」


アムリスは「無情」に重りのような言葉と刀、、そして「称号」を渡し、その生涯を「無情」の腕の中で終えた、、


「あ、、アムリス、、う、、うぅ、、」


「、、、全く厄介なものだな、、最後まで我の邪魔ばかり、、だがこれで邪魔な夫婦は消えた。我の野望はもうすぐそこにあるのだ。」


「無敵」が顔を上にあげ、自身の未来をその眼に宿していると、、

「無情」は「無敵」の首に向け刀を振るう、、

しかし、「無敵」はまるで当たり前かのように避ける、、


「おいおい、、どうしていきなり刀を我に向かって振るう?」


「託されたから、、私は、、「鬼霧」「琥珀」「月曲」、、ましてやクライオスやアムリスの足元にも及ばない、、それでも!!そのアムリスが!!皆が私を生かすために戦ってくれた!!そして刀と思いをもらったのに!!あなたにこの刀振るわないなんて選択肢はどこにもない!!」


「無情」、、いや、アイエリスはその言葉とともに自身の眼に覚悟を宿して再び「無敵」に相対していた、、

その眼を見た「無敵」は大きくため息をついて、アイエリスに言葉を投げる、、


「はぁ、、どうしてお前は、、お前らは勝てない相手に対して、そう啖呵を切るんだ、、啖呵を切って、負けては情けないだろうが。」


「無敵」がそう言った瞬間、、

すでに「無敵」はアイエリスの目の前に来ていた、、

しかし、アイエリスも覚悟を決めている、、、

「無敵」が目の前に来た瞬間、刀を振っていた、、


「、、おぉ、、これは驚いたな、、」


「、、入った!!」


アイエリスが刀を入れたと確信していた、、

しかし、「無敵」はクライオスとアムリスの二人を相手にしてもまともに負った傷は手首と足のみ、、しかも力の一部しか使っていない状態で、、それほどの怪物。

アイエリスの渾身ともいえるその一刀はいとも簡単に「無敵」によって防がれていた、、


「、、、っ!!」


「どうした?この程度で驚いて?お前も攻撃したんだ、、我も攻撃するぞ?」


「無敵」がアイエリスの腹部に向かって指を向ける、、

それはワンインチパンチ、、指一本分の隙から相手に対して拳を叩きこむ技、、しかし、「無敵」は拳に力を入れず、まるで相手をこずくかのような威力でアイエリスの腹部に当てる、、

だが、その威力はアイエリスを吹き飛ばし、息をできなくするほどの威力であった、、


「、、っ!!が、、はっ!!、、い、、息が、、」


「おや?軽く打ったつもりが、、やはり人間とは脆いな。」


アイエリスは「無敵」を下から見上げていた、、

それは、「無敵」とアイエリスとの力の差を表すかのように、残酷に、現実的にその真実を叩きつけた、、

しかし、アイエリスの眼はいまだ覚悟の炎を宿していた、、

お読みいただきありがとうございます。

誤字脱字、意見などありましたら、コメントなどしていただけると幸い。

高評価、ブックマークなどもよろしくお願いします。

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