「月曲」の、、
クライオスとアムリスが力の渦にのまれる、、
それは二人の敗北を意味していた、、
そして、「無敵」は「月曲」と「無情」に矛を向ける、、
だが、「無情」は二人を失ったことにより動けなくなる、、
それを見た「無敵」が攻撃をするが、間に入る「月曲」、、
そして、「無敵」と「月曲」の戦いは、、
クライオスとアムリスが「無敵」の放った力の渦にのまれた、、
それを目の当たりにした「無情」と「月曲」は呆然とした、、
しかし、「無敵」はそれを見逃すほどやさしくはない、、
次の瞬間、「無敵」は二人に向かって光線を放つ、、
それにいち早く反応したのは「月曲」であった。
「、、っ!!アイ!!」
「月曲」は「無情」に飛び掛かり「無敵」からの攻撃を避ける、、
しかし、「無情」はいまだに現状を理解できていなかった、、
「、、く、、クライオスは、、アムリスが、、し、、しん、、」
「それ以上は言うな!!今は眼前の敵に集中しろ!!」
「で、、でも、、あ、、あの二人が敵わないなら、、」
「それでも!!残されたのは私たちだ!!ならば、あいつを打ち取れるのは私たちだけだ!!」
「月曲」が今までにないほどの声を出す、、
しかし、「無情」は二人を失ったこと、、二人が勝てなかったものに勝つという想像ができず、、呆然として、、
そのような二人を見た「無敵」が口を開く、、
「はぁ、、これがあいつらが言っていた「希望」なのか?あれが俺を倒すものなのか?これではまるで駄々をこねる子供とあやす親ではないか、、」
「、、は?私たちが「希望」、、?何を言っているの?私はクライオスの攻撃も完全には防げない、、アムリスの攻撃や「月曲」の攻撃も目で追えないのに、、「希望」、、?」
「ん?あぁ、、あいつらは渦に飲み込まれる中で、、我にこう言った、「俺を倒したとしても、、俺が鍛え上げた者がお前を殺す!!あいつは、、誰よりも何かを失うことを知ってる奴だからだ!!覚悟をもって戦えよ、、?」と、、だが、これではな。」
「無敵」は「無情」に対してまるで哀れなものを見るかのような眼を向ける、、
だが、二人の間に「月曲」が割って入る、、
「私は無視なの?「無敵」さん?」
「ん?お前は所詮「月の称号」だ。ならば、我が吸収した「月の使徒」より弱い、、そんな奴に興味などない。」
「そう、、それは悲しいわ!!」
「月曲」が言葉と同時に「月の光」で「無敵」に攻撃をする、、
「魔の英雄」を貫いた「月曲」の「月の光」、、
しかし、「無敵」はまるで埃を掃うようにその攻撃を防いだ。
「やはり、、この程度か、、」
「、、、、っ!!」
「どうした?まさか?この程度の我に傷をつけられると思ったか?ふざけるな。こんな未熟な攻撃が我に傷をつける?我がわざわざ手を使って防いでやったことをありがたいと思え。そして、これが本来の「月の光」だ。」
「無敵」が「月曲」に指を向け、「月の光」を放つ、、
その「月の光」はまるで意志を持ったかのように直角に曲がりながら「月曲」に向かって行く、、
それは、「月曲」に技術の違いを見せつけるためであった、、
そして、「月の光」は寸分の狂いもなく「月曲」の肩を貫き、消えていった、、
「、、っ!!ど、、どうして、、心臓を狙わなかった、、」
「簡単に殺してしまっては面白くなどないだろう?それに、、我に対して「月の光」を使ったのだ、、ならば。その眼に「月の光」が焼き付くまでいたぶり殺そう、、」
「無敵」がそういうと「月の光」を空中にいくつも展開する、、
その光景を見た「月曲」は「月の光」で自身の幻を作ろうとするが、、
「無敵」は「月曲」が出した「月の光」の主導権を奪い、幻を阻止した。
「、、っ!?そ、、そんなこと、、!!」
「月曲」が驚いていると、「無敵」は「月の光」を「月曲」のもう一方の肩に向かって直線で放った、、
その速度は直角に曲がって向かってきたものよりも数段速かった、、
「月曲」は幻を封じられたことにより、その攻撃を防ぐすべはなく、、もう一方の肩も貫かれた、、
「、、、っ!!」
「これで両腕共に使えなくなったな、、どうする?「月の称号」、、”最高傑作”「月曲」アンドリア・セラフィスト。」
「、、その名前は、、久しぶりに聞いたな、、こんな姿で、、”最高傑作”か、、随分と悲しくなってくるな、、」
「そうだな、、かつてのお前は任務を完璧にこなし、「月の使徒」に迫るほどの卓越した「月の魔力」操作とそれに引けをとらないほどの偉業で、「太陽の称号」に最も近かった者、、故に”最高傑作”とまで呼ばれたのに、、今ではこのありさま、、もうお前に期待などないのだよ。」
「無敵」がそう言い放つと、「月曲」に向け「月の光」を向ける。
「最後に言い残すとは?」
「そうね、、私は確かにあの頃より弱くなった、、でも、それを私は嘆かわしいことだとは思わない。」
「何?弱くなってもか?」
「えぇ、だってそれは私が老いと敗北をしている証拠、、あなたは知らないでしょう?誰かに思いを託すこと、、誰かを愛すること、、そして、自分の生きた証をこの世に残せる喜びを。」
「あぁ、知らないな。我は負けを知らぬ。我は老いを知らぬ。我は愛を知らぬ。故に最強なのだ。我がためらうことも、我が弱ることもないのだから。」
「可哀そうな人、、何も知らないなんて、、」
「何だと!?貴様!!誰に対して可哀そうだと!?」
「、、貴方のことよ、「無敵」、、」
「月曲」が「無敵」に対してそのような言葉を言う、、
そうして「月曲」は「無情」に、、
「アイ、、アイエリス、、あなたは誰よりも悲しみを知っている。誰よりも愛を知っている。だから、あなたは勝てる。大丈夫、、貴方にはみんながついているから。」
「月曲」は「無情」に向かって笑いかけた、、
その数秒後、「無敵」が「月の光」を「月曲」に向け連射をする、、
それはまるで自身の怒りをぶつけるかのように、、
それから数十秒後、「無敵」は連射をやめた、、
「ふぅ、、ふぅふぅ、、我を馬鹿にするからだ!!たかだか「月の称号」の中で”最高傑作”と呼ばれた分際で!!老いて弱くなった分際で!!我に語るな!!」
「無敵」が感情をあらわにして跡形もなくなった「月曲」に向かって言葉を吐いた、、
そして、「無敵」は感情を沈め、「無情」へと目線を向ける、、
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この作品は不定期です。