表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/91

【1・キミが君でなくとも】ネトゲ彼女と交際します 3

===== ===== ===== =====

>Log in time 15:02:53

>Server No.10 : Tricorn

>Welcome back! Alphonce!

>【Home Town】

===== ===== ===== =====



「ふぅ、なんとか間に合ったぞ、と。もうインしてるのかな?」



 多少出遅れたせいか、慌ててログインをする神崎。

 メニューを開き、それほど多くもないフレンド登録者のリストを開く。



「あ、いたいた。待たせちゃったかな?」



 この日は、件の彼女と一緒にレベル上げをする約束をしていた。

 最近彼女がようやくパーティプレイに慣れてきたので、格段にレベルの上がり方が早くなっていった。


 しかし、自分からパーティに入ることの出来ない彼女のために、彼がパーティリーダーとして、一緒にレベル上げをする冒険者を募る役目を担っていた。

 つまり、彼女は神崎に「寄生」してレベル上げをしている格好だった。


 神崎は、少しだけ不安に思っていることがあった。それは、自分がいなければ彼女がプレイ出来なくなってしまう、ということだった。


 寄生に慣れすぎるのはどうなのだろう、と思う反面、こんなに厳しい思いをしなければ満足に遊べないゲームシステムの方にこそ、問題があるのでは、と複雑な気持ちになる。


 しかしそれは、このゲームをプレイする全員が抱える、重い問題でもあった。


 ――とにかく、側にいられる間は彼女を支えよう。

 ――邪な気持ちで一緒にいる事の、せめてもの罪滅ぼしとして。


 彼女とパーティを組むために、いつものようにチャットで呼び出してみる。



 ===== ===== ===== =====


 Alphonce:

 こん~(^^)/


 Flaw:

 こんばんは~


 Alphonce:

 もう用意とかいい? PT組むよ?


 Flaw:

 うーん、・・・今日はちょっと調子わるいから・・・お話しだけさせてもらってもいいですか?


 Alphonce:

 え? ゲームなんかやってて大丈夫なの?


 Flaw:

 レベル上げじゃなければだいじょぶですー


 Alphonce:

 なら、いいんだけど(-_-)



 ===== ===== ===== =====



 「ふむ…………」



 やはり、彼女は入院しているのだろうか。いやな予感が神崎の脳裏をよぎる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ