おっぱい祭の始まりです
俺は高校二年生の高坂芳。我こそはハーレム道を生きる者。もちろん、ハーレムを作れたことはは一度も無いのだが。
そんな俺の一番特徴的な事と言えば、成績平凡、コミュニケーション能力凡人並み、容姿平凡という善し悪しがあまり無いところだ。
今日はそんな高校生活の二大行事の一つ、体育祭だ。
残念なことに俺は運動が苦手であまり好きでは無い。もし体育祭が種目を行うだけのものだとしたら、体育祭なんてやりたい人だけがやれば良いと愚痴をこぼすところだろう。しかし、俺は体育祭を別の名で呼ぶ。その名は『おっぱい祭』俺と親友で決めた名前であり、体育祭を頑張れる理由なのだ。
頑張れる理由というのは『おっぱい祭』の名前の由来に関係していて後に分かることだろう。
「おーい! 早くしてくれ! おっぱい祭に遅れるだろ!」
「分かったから玄関でおっぱいって叫ぶな! 近所の人に聞かれたら変な目で見られるだろ!」
今話したこいつは先程でてきた同志。否、親友の神楽坂隼。成績、容姿共に俺と同レベルなのだが、サッカーのキャプテンを務めているせいか、性格が明るく女子にも割と人気がある。
「ぼーっとしてないで早く行くぞ!」
「そうだな!」
今日は卑猥な事以外考えず、欲望の為に体育祭を成功させるぞ!
そんな俺たちは学校へと向かったのだった。
「芳君、隼君、おはようございます」
「おはようございます」
「おはよう」
学校に着いてすぐ挨拶をしてきたのは、学級委員長の桐崎柑奈。成績優秀で、コミュニケーション能力、容姿共にずば抜けている。その姿だけなら美少女という名に相応しいのかもしれない。だが……。
「おい待て、まだ話しておきたい事がある。気付かないふりして逃れようなんて考えは、
私には通用しないぞ」
「「ひぃ」」
そんなドスの利いた声に冷や汗を流して振り返る事しかできなかった。
「な、何でしょうか?」
「君らも体育祭頑張ってね」
「は、はい!」
このように口調や表情がころころ変わるところに惹かれる男子が多いようだけど、これに惹かれるって、かなりの強者達だな。
そんな強者達に感心してたら、いつの間にか皆が集まって来ていた。
「いよいよだね」
「あぁ」
いろいろあったけど、ついにおっぱい祭が開幕するのだった。