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よんチラ

「こんな所にボールが」

「ぃだぃッ!!」



鷹野くんに夢中になっていたら、急に頭を鷲掴みにされた……。しかも、"ギチギチ"プレスしてくる。



「ぼ、ボール違うし! ったぁい!」

「あ。"チビ"だった」

「ち、ちび、だけど、チビって言うなー!」

「名は体を表す……先人の教えは尊いなァ」

「……は、はぁああぁ?」


「"雀丸 知美ともみ"は、すずめまる、"ちび"。な?」


「…………」



そ、そーくる? そーくる!? そーくるのぉ!??



「んで、丸ちびは俺を見に体育館に来たのか」

「何でそうなるの! 私は燕沢くんを見に来てな……」


「"瞬"」


「い……?」


「"瞬"って言うように。プレス」

「ぅあ! 暴力!」


「ほら?」


「しゅ、しゅ……ん……くん……!」


「うん、次からも宜しく、チビ」

「じ、自分ばっかり……!」



……う……。今度は頭を笑顔で優しく撫でて……一体、何なの!?


…………は! 何だか視線を感じる……って、周りの女子数名が睨んでるー!!


そうだった……。

このバスケ部の"燕沢 瞬"……くんは、女子の人気が高い人物の一人だった。

プレスも痛いが、こっちの方で涙出そう!



「チビはホント、面白いな。百面相?」

「ふが!?」



こ、この男……今度は頬をひっぱって楽しんでる……。


そも、このからかう発言で何となく周りの雰囲気が変わった。

どうやら私は瞬くんに"オモチャ的にからかれているだけ"、と判断されたらしい。

ま、まぁね? 悲しいけど、見た目が既にお子ちゃま力高いんで!

"ボン"も"キュ"も無いです……よ!



「…………」



んでも、瞬くんには抗議のジト目をしておこう。

くらえー! ジト目攻撃!



「何だよ、チビ。あんま上目で見つめんなよ……照れンだろ……」

「照れないで!? そういう意味の視線じゃないからね!?」





―……そして私はこの時、鷹野くんがこちらを見ている事に気が付かなかった……。

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