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はじめまして
「こ、こんにちは」
ぶっすっとした顔で胡座をかき不機嫌丸出しで目の前にいるのは15程の少年。声をかければフンッと顔を背けられた。生意気な
「どっからきたの?」
そこ、と少年が指を指すのは家の風呂場。うん。知ってる。あたし、お風呂入ってたしね。目の前に現れたしね。湯船からざばーって。別に気にしてないよ?裸見られたとか第一声が貧乳だったとか別に気にしてないから
ってかあたしが聞きたいのは
「あーっと、名前は?」
「あ?お前、この信長を知らぬのか」
知らないよ?信長さんなんて知り合いにいないしね。どっかであったかな。いや、会ってないな
「いや、知らないけど」
「失礼な」
む、と表情が怒りに変化した信長さん。なんかすみませんね、知らなくて
「この、尾張のうつけものを知らぬとは。お前、ばかか?」
「ばか?」
尾張のうつけものさんなら知ってるよ。織田信長さんでしょ?さすがのあたしでも知ってるよ。馬鹿にしないでよ、え、織田の信長さん?
「織田信長さん?」
「様だ」
・・・え、え?えぇ?
「嘘やん。あんた偽物やん」
「・・・無礼だ」
え
本物とか言っちゃうわけ?