shisakuhin No.2
このまま毎日が
あの空の雲のように
通り過ぎてしまうなら
私の一生なんて
台風よりも寂しい
夏が近付けば
明るい夕方を
商店街の隙間から
見つけました
すべてのことが
切なくて
すれ違う風までが
恋しくてたまらない
私の一生なんて
通り雨よりも儚い
降りしきる雨の中
誰かの温もりを
求めようと叫ぶ
人生なんて短すぎるんだ
耳をすませば
雪の静かな
きれいな音が
聞こえてきませんか
もし聞こえたなら
すぐに叫ぶんだ
「私は生きている!」
と。
~東日本大震災によせて~
あまりにもあっけなく
残酷な自然
逃れようのない恐怖
昨日までの景色はどこにもなく
変わらない自分だけが
そこにある
突然見知らぬ世界に
投げ込まれたような孤独
どんなに悩んでも悲しんでも
時間はいつも通り流れる
はやく追いつかなくては
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