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大大大っ嫌い

作者: 明日朝明日
掲載日:2025/11/27

勉強が嫌いだ。将来に使いもしない知識を無駄に覚えなければいけない。


部活が嫌いだ。努力を美徳として自分たち以外を見下す態度が気に食わない。


趣味が嫌いだ。何の意味もないことに何時間も時間を使う価値がわからない。


何もしたくない。何も考えたくない。全て意味がない。


なのに僕はそれら全てをしなくてはいけない。

僕が人間としてあるために、僕の人間としての程度を周りに示すために。


毎日毎日学校へ行き、授業を聞き、人と話して、部活をして、家に帰る。

家族と話す。今日の具合や僕の具合を聞いてくる。


どうせ何もかも興味がないくせに、僕のことなどどうでもいいくせに、僕に興味があるかのように価値があるかのように話す。


僕は僕が大嫌いなものだけで構成されている。


好きなものなどないしそれで問題なく社会に合わさっているのならそれでいいのだろう。





ある日に僕は学校へ行こうとドアノブに手をかけた。


なのになぜか、手が動かない。


ドアを開けられない。頭が何度も手を動かせと言っているのに、手が震えていうことを聞かない。


その場で立ち尽くして僕は嘔吐した。



身体が、僕の体が全てを拒否したかのように震えて涙も鼻水も止まらない。


動悸が狂って呼吸が荒く荒くなる。そして心が気づいた。


学校に行きたくない。


今行ったら多分僕は僕としておかしくなる。




結局その日は休むことにした。ベッドで寝ている僕に親が心配そうに尋ねる、どうしたの?


僕は吐き捨てるように述べた。

僕に興味があるような、心配しているふりをやめて。もう何もかもどうでもいいから、もう何もしなくていいから。


親は悲しそうな顔をして去っていった。


僕は何をしているのだろう。分かっている。本当に心配してくれていると分かっている。


なのに何故こんなことを言ってしまうのだろう。


そもそも、何で僕はこうなったのだろう。


思い出そうとすると激しい吐き気がした。でも、思い出そう。大切な気がする。


そうだ。それは数年前、僕が好きなことで構成されていた時、とあることが起こった。


大したことではない。勉強を頑張っている時、部活を頑張っている時、趣味を頑張っている時、どこかで僕を笑っている声が聞こえた。


それは、ミスをした時のからかい、報われなかった時の嘲笑、無意味だと決めつける無責任な声。


それら全てが僕を揺さぶった。僕を恥ずかしい愚かな奴だと言っている気がした。家族の声も僕を蔑んでいるような気がした。僕を馬鹿にして内心笑っているような。


そんなことはないと言い聞かせていたが、心に生まれたその気持ちは日に日に増していって、もう何をするにも誰かの目を気にして恐怖するようになった。


まるで生き地獄だった。




それから僕は何にも興味がない僕になった。

そう思うことにした。



今となって考えれば下らない。本当に大切なのは僕の、僕の中の正しさなのに、何故僕は何かのために何もかも大嫌いになったのだろう。



それでも僕はもうこの汚れた価値観を捨てられない。捨てて昔のようにはなれない。





いっそ誰か僕を殺してくれないか。

僕の中の大嫌いな、大っ嫌いな僕を、誰か消してくれ。

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