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思わぬパーティ

「あ、あの!」

 先程森で戦っていました金髪碧眼の美少女が声をかけてきました。嬉しい事ですね。


「なんでしょう?」

 金髪碧眼の美少女に向き直り美少女は少し逡巡し顔を赤らめながらやっと言いました。


「あの、私をパーティーにいれてくれませんか?」

「え? えぇ良いですよ」

 

 いきなりだったので少し戸惑いましたが了承しました。私は美少女が大好きですから!


(中身までとは限りませんが)


「あ、私はカルアっていいます。ジョブは魔剣士です」

「私はミゾレと言います」


 【カルア0209kが仲間パーティーに加わりました】


「え?  白銀、霙ですか? あの」

「ええそうですよ」

「嘘!? 本物!? ヤバいどうしよう似てるなあとは思ったけどまさか!」


 私はカルアに笑いかけます。

「よろしくお願いしますねカルアさん」

「はい!」

こうして私のフレンド欄に美少女が一人増えました。



「ミゾレさん、あの」

「はい?」

 

 草原フィールドでカルアさんと手合わせをしています。これはVRMMORPG〈剣戦の序曲〉の醍醐味の一つだと考えています。カルアさんと手合わせをして分かったのですが彼女は初心者です。

 

 しかしスキルの使い方は上手いと感じます。


「ミゾレさんのジョブってなんですか?  私の魔剣士と違う気がして••••••」

 

 あ、そうでしたね。


「未来剣士です、予知以外なにも変化はありませんよ」

「え? ハズレジョブ中のハズレでしかも引き当てるのが二割以下のアレ! ですか!?」

「よくご存知で。私も初める前に下調べしたのですがこのジョブの詳細までは何処にも載ってなくて」

「ある意味凄い引きですよね、引き当てる確率の低いハズレを引くなんてラッキーなのかアンラッキーなのかもはや誰にも分かりませんね」

「••••••」

「あ、傷つけるつもりで言ったわけじゃなくて」

「分かってますよ、隙あり!」



「え? きゃあああああ!」


 カルアさんに不意打ちで攻撃を仕掛けます。

 しかしあっさり対応されてしまいました。


「ミゾレさん、攻撃が単調ですよ」

「えぇ、分かってますよ」


 私は剣を降ろして構えを解きます。降参です。


「未来視のスキルはどうも使い勝手が悪いですね、相手の行動が読めても自分の腕が悪いと意味がないようです」

「それならまず剣を振る練習をしましょうよ! ほらリアルに反映されるならゲーム内で剣を振っても同じじよゃないですか! 一緒にやりましょう! 付き合います!」


「良いのですか? 助かります」

 

 カルアさんが教えてくれます。私は今まで剣を握った事がないのでまずは剣を振ることから練習します。しかしこれが中々難しいのです。思ったように動かない剣に四苦八苦していました。ですがカルアさんは根気よく教えてくれます。

 

 これは••••••少し嬉しいかもですね! 一時間ほどみっちりと付き合ってくれたお陰で何とか様になった気がします。


「カルアさん、ありがとうございます」

「いえいえ!  私がミゾレさんの役にたてたなら私も嬉しいです!」


 なんて良い子なんでしょう。私は思わずカルアさんを抱きしめて頭を撫でます。身長が低いので胸で抱きしめる形になりますが。


「わぷ!?  な、なんなんですか?」

「いや何となく抱きしめたくなりました」

「そ、そうですか?」


 カルアさんが顔を赤くしています。あ、可愛いですねこれ。私はさらに強く抱きしめました。


「あわわわ」

「ふふ、本当にカルアさんは可愛いですね」

 私はしばらくカルアさんを抱きしめて頭を撫でていました。

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