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陛下と会談


 なぜかエリック殿下と陛下の元へと行く事になった。午後から女王は王妃と王太子妃の三人でお茶をする事にしたようだ。


 陛下と王太子殿下が待っていた。親子だけの時間になるのなら私は不要だろ? 席を外そうとすると、座っていろ。と陛下に言われたので大人しく座った。


「エリック、女王とは仲良くやっているんだな。安心したぞ。リル王国での暮らしに不満はあるか?」


「陛下、」

「今はプライベートな話なんだ。父と呼びなさい」


「はい、父上。女王陛下やリル王国は私にとても良くしてくれます。私もそれに応えたいと試行錯誤をしているところです」


 しっかりと答えるエリック殿下とのを見て陛下は何やら嬉しそうにしていた。


「そうか。それは良かった。エリック此度は遠いところ女王と訪問してきてくれた事、改めて心から歓迎をする」


「盛大な出迎えありがとうございました」


 これだけ盛大に歓迎したという事は、エリック殿下としても誇らしいだろう。今回の件で国民がエリック殿下とリル王国女王との結婚が受け入れられていたと良くわかった。



 家族の会話は続いた。それから王太子妃との産まれたばかりの第三王子の話になった。


「エリック、良かったら会っていかないか?」

「えぇ。是非。三人も王子が居るのだからこれで安泰ですね」


 安泰だ。だから変な事を口にするなよ。という顔で王太子を見た。


「あぁ、そうだな。皆健やかに育ってほしいと思っている。グレイソン殿の子も同じ歳だから王子と仲良くしてくれると嬉しい」


 ニコラの話題を出すなよ!


「グレイソン殿の子はどちらに似ているんですか? グレイソン殿? それとも夫人?」


 ん? エリック殿下はさっきまでリュシエンヌを名前で呼んでいたのにな。


「嬉しい事に、妻に似てくれました。私から受け継いだのは髪の色くらいです」


 陛下が笑い出す。


「そうか、伯爵が目に入れても痛くないと言っていたからな。それは可愛いはずだ」


 伯爵夫人から聞くところによるとハリスの生まれた時に似ているとか? 


「えぇ。将来は妻や伯爵に似て整った顔になるはずです。将来が楽しみです」

「グレイがそんな優しい顔をしてそんな事を言う日が来るとは思わなかった」


 陛下が言うと、王太子とエリック殿下が頷いた。

 


「次はエリックかな? リル王国は第一子が第一継承権となるんだったか?」

「そうです。彼女はどっちでも良いと言っていましたし、周りも元気な子をとだけ言っていましたね。彼女の体のことを考えると早い方が良いのかも……」


 赤裸々に語るな……それも仲が良いから言えるんだろうな。陛下もホッとしているだろう。


「明日はリグロ侯爵家のパーティーだったな」

「えぇ。レオン殿は今隊長となったのでしたね。我が国の歓迎を彼女もとても喜んでいましたし、楽しんできます」


 レオンは明日のパーティーの準備があるからと忙しなく動いていた。私も午後から最終確認へ行く事になっている。


 国同士の交流を深める事はとても良い。もてなしを失敗するとエリック殿下は国へ帰って居心地が悪くなる。それは国としても責任者としても避けたいところである。


「残るところ数日だが、女王には満足して帰って貰いたい。グレイ引き続き頼んだぞ」

「はい」



 エリック殿下は王女の様子を見に部屋へ戻ると言うので、部屋まで送っていく事にした。


「グレイソン殿、明日は夫人と参加したら?」

「いえ。先ほど陛下にも頼まれていますので、それは出来ません」


 リュシエンヌはそれを良しとしないだろう。


「そう言うと思ったけどね。せめてファーストダンスは夫人と踊りなよ」

「その時によりますが善処します」


 踊りたいのは山々だが、優先すべきは……


「言い方が良くないんじゃない? 警備に穴はないんだろう? グレイソン殿ならダンスをしながらでもなんか出来そうだし」


 いや。ダンスをしながらは無理だ。ダンスをするならリュシエンヌの顔をしっかりと見ていたい。


「ダンスの約束をして約束を守れなかった時、妻に悪いですので」


 リュシエンヌと約束をして破ることはしたくない。


「そうならないように祈るよ。わざわざ送ってくれて感謝する。今からレオン殿の家へ?」

「はい。確認に行ってきます。猫一匹入れないようにしなくてはいけませんから。エリック殿下、急に私の妻を名前で呼ばなくなりましたね? それはなぜでしょう」



「ん? それはグレイソン殿が嫌がるからに決まっているだろう? でもやめた。人妻を名前で呼んで変な噂になったら困るし? そんな関係でもない。彼女の友人の妻くらいが丁度いい距離かな?」


「私が王女の友人……ですか」


「そうなんだろう? 彼女から聞いた」

「それは畏れ多いですね……それとひとつ気になっていた事があるのですが、聞いてもよろしいですか?」


「なにかあった?」

「エリック殿下は女王のことを彼女と呼びますがいつもですか?」


 公の場では女王と呼ぶだろうが、私と話している時や陛下の前でも“彼女”と言っていた。


「二人の時だけは名前で呼んでいるよ。彼女にも名前があるからね。でも立場もある。二人の時だけは一人の女性でいてもらいたいから」

「良好な関係ですね」


 と言うとエリック殿下は笑った。女王というのは孤独なのかもしれないな。












次回最終回です( .ˬ.)"


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