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結婚しました


「すぐに結婚式を挙げましょう!」


 公爵様が言いました。


「その方が良さそうですね」


 結婚式は来月頭に早まり親族だけの結婚式となりました。披露宴は子供が産まれてからお披露目と共に開く事となりました。元気な子を産まなくてはいけませんね。



「リュシエンヌは我が家で出産して欲しいと思います。こちらで準備するので、式の後も我が家で生活します。初めての子ですし、無理をさせたくないので……閣下良いですよね? 本部への異動で忙しいんですから、たった一年ですよ」


 お父様のお顔が怖いですわ……有無もいわさぬ言葉遣い。閣下って呼んでいるわ。いつもお名前で呼んでいたのに。


「……いや、式を挙げたらぜひ私の屋敷で一緒に生活を、」

「子がいるのだから何かあっては困る。会いに来たけりゃくれば良い。無事に出産を迎えるまで娘はうちで面倒を見ます。公爵様、夫人どうかお許しください」


 お父様とお母様が頭を下げました。


「グレイ、伯爵の言う通りに……その代わり披露宴は盛大に挙げよう。リュシエンヌちゃんが無事に出産出来るよう、うちからも支援させていただきたい」


 子供が出来て怒られたり、驚かれたりするかと思ったらすんなりと受け入れられましたわ。その後レイ様を私の部屋にお招きして話をしました。



「まだ初期段階で、妊娠したとは限りませんのにお母様ったら大袈裟に、」

「いや、可能性は高いのだから夫人のおっしゃる通りだよ……避妊はしてないから出来ていてもおかしくはない」


 ……レイ様ったら生々しい事を。嫌ですわ。



「リュシエンヌとの子が欲しいと切に願った結果だ。手紙を貰って内容を確認しとても嬉しかった」


 私は驚いただけでしたわ。まだ実感も湧きません。でも


「そうですわね。嬉しいですわ」


 そっとお腹に手を当ててみる。ぺたんこのお腹。ここに子がいるなんて。


「リュシエンヌは嬉しくないのか?」


「そうではなくて……まだ実感が湧かないだけですわ。でもここに赤ちゃんがいるのならレイ様と家族になれるという嬉しさはありますわ」


 レイ様の子供は何人でも欲しいですもの。何があっても安心して過ごせますものね。


「当初の予定とは変わってしまったが……元気な子を産んで欲しい。仕事が早く終わった日には必ず会いにくるから」


「約束ですわよ?」





 公爵様はすぐに教会を予約してくださって、結婚式を挙げる事になりました。親族だけのはずが陛下と王妃様もお忍びで参列して、お祝いの言葉を頂きました。





 それから数ヶ月……私は元気な男の子を産みました。レイ様に似てくれれば良かったのに私にそっくりで……



「リュシエンヌに似て良かったな!」


 ニコラと名付けられた私たちの子を高い高いするレイ様は満面の笑みでした。


「私はレイ様に似て欲しかったのですわ」


 ちっちゃいレイ様の姿を見たかった……でも髪の毛の色だけはレイ様の色。



「リュシエンヌに似た方が良いに決まっているだろう! おかしな事を……」


「次はレイ様に似た子を望みますわ!」


「ニコラが可愛くないのか?」


「? 可愛いに決まっていますわ。お腹を痛めた子で、レイ様との愛の結晶ですのよ?」



 変なレイ様ね。ニコラはいつも笑ってくれて可愛いですわ。みんなに可愛がられて愛されて、お父様とお母様は目に入れても痛くない様子ですし、ハリスやパティもではないが出来た。と喜んでいますわ。



 今日の披露宴の衣装は三人でお揃いで公爵家からのプレゼントです。


「うちの両親はリュシエンヌに似てくれて喜んでいるぞ。私に似ると婚期を逃してしまう」


「レイ様はカッコいいです! 今までご結婚されなかったのは、私を待っていてくれたからですわよね? そうに違いありませんわ。運命だったのです」

 

「運命か……そうだな。この先リュシエンヌ以上の相手に出会えるとは到底思えんな」



 ニコラと私にキスをしてくれました。いいお父様になりそうですよね。披露宴は盛大に行われて、皆に祝福されました。婚約破棄されたり、もしかしたら別の方と結婚……があったかもしれませんが、レイ様と結婚できて幸せですわ!


 ******


 それから数年後ニコラに妹が出来ましたの。子供達もすくすく育ってくれて嬉しい限りですわ。それとレイ様は最年少で騎士団の団長にステップアップしました。




「ねぇ、ママはなんでパパとけっこんしたの?」


 ニコラが聞いて来ました。気になる年頃なのね。私もお母様に聞いたことがありますもの。

 


「ママはパパに一目惚れしたのですわ。あれは雨の日でねとっても優しくて、素敵な声でママを助けてくれたの。パパはママにとってヒーローなのよ」



「ほかにいなかったの?」


「うーん。居ませんわね。だって今すごく幸せですもの。パパと出会った日は運命だったのですよ」


 ぎゅうっとニコラを抱きしめて幸せを噛み締めました。


 【完】




 ******



 後日談


 クズ1、コリンズ伯爵家のアルバートは嫡男ではなくなったが領地経営に精を出し、領地でめでたく結婚をしささやかな暮らしを送っているとか?

 



 

【拝啓、元婚約者様~】なので元婚約者様のその後でした。



 本編はこれにて【完】とさせていただきます。あと数話視点を変えて数話ありますので、もう少しお付き合いくださると嬉しいですっ(˶ˊᵕˋ˵)

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