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婚約しました


 恋人期間の一ヶ月はあっという間に過ぎてしまいました……ハリスとパティはレイ様を近くで見て大きい! と驚いていましたが、ハリスは騎士団に入っているレイ様をかっこいい。と言っていました。男の子は騎士に憧れるのですね。

 

 パティはレイ様を質問攻めにしていましたが、真摯に答えてくれるレイ様はやはり優しいですし、仲良くお話をしていて姉としてとても嬉しかったですわ。


「レイ様は素敵な方でしょう?」


「「うん」」


「義兄様なら、姉様を任せられるね」

「うん。お義兄様、お姉様の事よろしくお願いします」


「こちらこそ、よろしく頼む」


 ……なんて良い子達でしょうか?! レイ様がハリスとパティに頭を下げてくださるなんて……これで家族公認でレイ様の婚約者になれましたわ!


******

 

 今日はレイ様に差し入れを持って騎士団へと向かいます。今日も騎士様達に稽古を付けていて、きびきびと指示をし動かれる姿は眼福ですわ。

 堂々とレイ様を応援出来るけれど、邪魔をしないように見学をします。あっ! レイ様が私に気がつきましたわ! 小さく手を振ってみました。すると軽く手を上げてくれました! 嬉しいですわ!


 応援隊の方の気持ちがよーくわかりますわ! きゃーってなりますわ!




 レイ様を見ているとあっという間に休憩になりました。差し入れは二人分のランチだけではなく、クッキーを焼いてきました。レイ様がいつもお世話になっている皆さんへの差し入れです。



「レイ様!」

「……リュシエンヌ」


 声をかけてレイ様の近くに行きました。


「お疲れ様です」


 タオルを持ってきていたので背伸びをしてポンポンと額の汗を拭きました。


「ありがとう、後は自分でやる」


 タオルを取りあげられました。どうかされたのかしら? 私ではなく目線は後ろを見ていますわ。振り向くと数人の騎士様がいました。




「……これはどういう事だ」

「隊長の汗を……」

「隊長が笑っている……」


 ザワザワ……


 なぜかざわついていました。レイ様は婚約をしたと伝えてなかったのかしら? 私しゃしゃり出ていませんか!



「……リュシエンヌ、こいつらは私の部下なんだ。失礼な奴らで申し訳ない」


 同じ隊の方ですのね? 失礼のないようにしなくては……ご挨拶をするのは初めてですわね。


「皆様初めまして。わたくしリュシエンヌ・モルヴァンと申します」


「「「はじめまして」」」


 騎士様達に挨拶をされました。ビシッとしていますわ!



「グレイ、もしかして……」


「あぁ。言うのが遅くなった、リュシエンヌは私の婚約者だ」


「「「えっ!!!」」」


 驚いていますわね。隊長の婚約者が小娘だからでしょうか……



「いつもレイ様がお世話になっております。これよろしかったら休憩中に召し上がってください。甘い物を食べられるとお聞きして作ってまいりました」


 手前にいた騎士様にお渡しした。


「……ありがとう。いつかのパイも美味しく頂きました。私はグレイの隊の副隊長をしているレオン・リグロと言います」


 リグロ様……と言えば侯爵家の方!?


「お口に合ったのなら嬉しいですわ。わたくしが作ったものは形が歪でお恥ずかしいですわ。本日のクッキーは自信作ですので皆様で是非」


「ありがとう、遠慮なくいただきます。グレイ……お前とうとう……相手が」

 

「まぁな」


「先を越された……グレイに……令嬢なぜグレイと婚約を? まさか脅されたとか……迫られたとか……」


 真顔で私に聞いてきました。脅されるって……ふふっ


「副隊長様は楽しい方ですのね。レイ様に迫られるだなんて……ふふっ。悪くないですわね」


 レイ様に向かって笑顔を見せる。


「リュシエンヌ、それ以上は、」

「想像してしまいましたわ」


 レイ様が照れていらっしゃるわ! 隊員さん達からは驚いている感じが伝わってきました。



「グレイのどこが気に入って……」


 副隊長様はレイ様と仲が良さそうですわね。遠慮がないと言うか? でも嫌な感じはしませんでした。



「そうですね、たくさんありすぎて……困りますわ。優しくて紳士的で、お声も聞いているだけで心地がいいですし……」


 言っていて恥ずかしくなり顔が赤くなりましたわ。



「マジか……怖くないの?」


「レイ様は初めてお会いした時からずっと優しいです」


「そうか……グレイすごい子を捕まえたな」


「……まぁな」


「変わってるって言われない?」

「オイ!」


 首を傾げる。レイ様の素晴らしさが伝わらなかったのかしら?


「リュシエンヌ、昼は持ってきてくれたのか?」


「はい。お持ちしました」


「もう少し待っててくれ。着替えてくるから」



 そのまま休憩に入れるそうですわ。試合がない場合はそのまま休憩に入るそうです。ランチを一緒に出来るのは嬉しいですわね。

 休憩が終わりレイ様は執務室へ向かうそうで、私は図書館へ行きました。

 司書様は私とレイ様が婚約をしたことを知っていて、お祝いの言葉をいただきました。嬉しいものですわね。



 ******


「美少女と野獣だな!」


「……否定はしない」


「お前を怖がってないし、可愛いし、気がつくし、クッキーも美味い! それでお前のことを好きなんだろ? 変わってるな!」


「一言余計だが否定はしない。リュシエンヌは可愛いし、優しいし……存在が可愛いがすぎるんだ! 心配だ」


 どん。っと執務机を叩く。


「そうなるよな……しかも若いし大変だな。ちゃんと気持ちは言葉で伝えてやれよ。逃げられるぞ」



「それは困る……挙式を控えているからな。

招待状いるか?」


「……マジなんだな、結婚式か」


「両親が教会を押さえた、ドレスも作り始めているし屋敷はリフォーム中だ。伯爵家の鉱山にはウチも出資をしたし外堀は埋めた。リュシエンヌは逃がさない」


「そうか……逃げ道を作らせないところは戦略家のお前らしいな」


「負けられない戦いだからな!」


「結婚とは戦だったのか。勉強になったぞ!」

 

 


 

 


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