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お許しが出ましたわ


「あぁ、そうかい。結婚前提という事は婚約をするという事だよね? リュシエンヌが良いのなら反対はしないよ。しかし婚約はもう少し待たないとね」


 ……何か問題がありますの?


「あぁ……リュシーそんな顔をして。反対をしているわけではないんだよ。婚約をするにはあと一ヶ月ほど待たないといけないんだ。アレとのアレがあっただろう?」


 ……アレ? とのアレ? はて?


「……モルヴァン嬢、国の決まりで半年待たないと新たに婚約ができないんだ。その……(婚約者が)いただろう? だからすぐには婚約が結べないんだ。しかし伯爵からお許しが出た事だし正式ではないが私は婚約者として君と接するし、すぐに書類を提出出来るように準備しよう」



 ……そうですわ! 婚約者をコロコロと変えられないように法律で決まっているんでしたわ。男性は三ヶ月、女性は半年でしたわ……


「大事な事ですのに抜けていましたわ……」


 浮かれていましたわ。大事な事ですのに。



「閣下のおっしゃる通り、書類をすぐに提出できるようにしておけば良いだけだ。それにたかが一ヶ月だし、その間は恋人同士ということで問題ないんじゃないか?」


 ……恋人?


「恋人同士という間柄は婚約してしまうと経験できないのよ? お互いが思い合ってないと恋人にはなれないんだから、経験しておくといいわね。わたくしにそんな経験はないけれど楽しそうじゃない?」


 お母様も背中を押してくださった。


「閣下と恋人?」


「……ダメか? モルヴァン嬢。あと一ヶ月なんだが」


「いいえ。素敵な響きですわね。閣下よろしくお願い致しますわ」


 ……あっさり両親から許可を得られましたわ。それから今後のことを話して、来週閣下の家にご挨拶へ行く事になりましたの。緊張しますわ……少し二人でお話をする事になりました。


 

「まずは恋人らしくプレゼントをしたいと思っているんだが……」


「プレゼントですか?」


 ……お断りするのは失礼よね? 好意で言ってくださるのだし。


「指輪を買いたいと思うんだが……」


「婚約指輪……ですか?」


「受け取ってくれるか?」


「はい。喜んで」



 閣下とご実家に挨拶へ行った後に、王都へ行く約束をしました。閣下が利用している宝石店があるそうで、予約をしてくださるという事です。

 でも早くないかしら? と思っていたら、オーダーメイドになるから今すぐに作らないと、婚約時に間に合わないとか? そう思うとこの一ヶ月間は大事な期間だったのですわね。



 恋人……って何をすればいいのかしら? 閣下が喜んでくださることをしたいわ。


「また練習を見に行ってもよろしいですか?」


「勿論、来てくれると嬉しい」


「差し入れをお持ちしますわね。何がいいですか?」


 堂々と応援に行って、差し入れを持って行けるなんて幸せ。


「……そうだな。昼食を持ってきてくれると嬉しい。二人分頼んでいいか?」


「二人分ですか? どなたかの分ですの? 好き嫌いはございますか?」


 ……わざわざ二人分とおっしゃるのだから一人で食べるわけではありませんわよね?


「君の分だよ。一緒にランチタイムを過ごしたい」

 

「……まぁ! 嬉しいですわ」


「隊を任されていて忙しいが出来るだけ一緒に過ごせればと思っている」



 私はいつか閣下に殺されそうですわ……心臓が持ちませんもの。ギュッと胸を鷲掴みにされて苦しい事この上ありませんわ……息苦しいですわ。


「閣下、」


「その呼び方はやめてもらいたいな。君のことも名前で呼びたい。その、恋人なんだから」


 ……私、今日が命日でも構いませんわ? 閣下の照れたお顔を見れるだなんて……


「グレイソン様?」


「皆はグレイと呼ぶぞ?」


「……一緒じゃ嫌ですわ。グレイ様……そうだわ! レイ様とお呼びしても良いですか?」


「……構わない」


 ……私だけの呼び名ですわね。レイ様。


「リュシエンヌ」


 名前を呼ばれドキッとしました。レイ様のお声で名前を呼ばれたら心臓が跳ねて寿命が縮んでしまいます。命日は撤回しますわ。もっと呼んで欲しいですもの。


「っはい!」


 名前を呼ばれただけなのに、ビクッとしてしまいましたわ。


「可愛い反応だな……今日はこれで失礼するよ。また次に会えるのを楽しみにしている。両親もきっとリュシエンヌを気にいるから肩の力を抜いて来て欲しい」


「はい」




 レイ様が帰って行ってしまいましたわ……その後ハリスとパティにも婚約する旨を伝えました。


「姉様がいいなら良いんじゃない? 全力で守ってくれそうだし、強そうだし」

「お姉様の事、好き! って全身に現れていたもの。私も賛成!」


 ……あれ? まだ二人には会わせていませんわよね?


「さては盗み見したのね? 悪い子達ね!」


「だって心配だもの。お姉様次こそ幸せになってね。そうじゃないと私結婚に夢を見られないわ!」


「騎士様と結婚なんて良いじゃないか、姉様の愛読書、」

「ハリス! 後でゆっくりお話ししましょうね!」

 

 ……恥ずかしいからそれ以上は言わせませんわよ! にこりと笑うとハリスは良い子だから黙りましたわ!


「今度二人にも紹介するわね」


「「うん」」



 まずは両親からその後は家族に会わせるのが一般的ですものね。

 

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