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悪寒
「でもさ、本当に思うんだけどね…」
「うん」
「なんで最近になって現れたんだろうって思うの。」
それは確かに思った。
いつでも現れるのなら、もっと前から現れても良かったんじゃないかな…
「これは何かあったんじゃないかなって、私は思うの!!」
「…また"超常現象"とか言うんでしょ?」
「うん!もしかしたら…」
「身近なところにいるのかもしれないね!」
ゾワッ
「ッ!」
な…に……?今の……は…
私の横を、何か分からないものが過ぎ去って言った気がした。
「…ねぇ、誰か私の横を通って行ったりしなかった?」
「え?」
「通って行かなかった…?」
「誰も通ってない気がするけど…」
気のせい…かな?