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45話 連戦②

mpが半分になったがまだ戦える。

 

俺はデカルタに向かい『ファイアーボルト』を放った。

デカルタは、盾でそれを受け止めた。

盾で俺を見失っている。その隙に俺は間合いを詰め、

『剣豪』に模倣して、優奈と同じ二刀流で斬りつけた。

だが、攻撃が当たらない。見えていないはずなのに。

何度も斬りつけたが、全て盾で防せがれる。


「先程の娘に比べて剣の動きが素人だのう。」

ちっ。ステータスや技を模倣できても、優奈のような剣捌きはできない。俺は、昔から剣道をやっている優奈の剣捌きに劣るのは当然だ。

それでも、俺は二刀で攻撃をする。

「いくらやっても、そんな攻撃では倒せんぞ。」

「そんなことはないさ。」

「ふん。強がりを。」

mpも残り三分の一になっている。


俺は剣豪専用スキルを使った。


『桜華剣舞』


これには盾だけでは防ぐのが難しいと判断したデカルタは技を使ってきた。

『肉体強化』

『ローリングオーラソード』


デカルタの大きな体は回り始め、おれの蓮撃を次々弾いていく。

刀と剣の火花と炎が散る。

カン、キンと二人の周りは火に包まれていく。


デカルタの回転が終わると同時に俺の技も終わっていた。


「ふはは。小僧良い太刀筋であったぞ。」

「ああ、素人にしてはよかっただろ?」


俺は『錬金術士』のスキルで地面を泥に変えた。


「なんだ。これは。」

デカルタは急に燃え始める。

「ぐぁー。」


燃えたままデカルタは後ろを振り向いた。

そこには、魔法使いの姿の俺がいる。


「油断したな。おれは囮で、そいつが本命。」

「卑怯な。」

俺はデカルタに最初撃った『ファイアーボルト』の時点で、『模倣分身』を出していた。

俺に注意を向かせ、そのスキにバレないよう魔法を唱えさせていた。

そんな罠にかけられたこともわからないまま、

デカルタの体は黒く燃えあがり、泥で転げ回った末に絶命した。


「ごめん。俺剣豪じゃないし。これが俺の戦い方なんだよ。」


俺は急いで、美香の元に向かい膝をついて抱き上げる。

気を失っているだけで、怪我は特にない。


「よかった。」


美香は目を覚ます。

「んん。 あの騎士は?」

「倒したよ。」

「そう。って、あんたなんで私を抱いてるのよ!」


そう言うと、美香は俺の腹をにぎり拳で殴った。

俺は華麗に宙を舞い、地面に叩きつけられる。


デカルタ以上に重い一撃をくらい俺は絶命(気絶)した。

「不覚。」


後でわかるのだが、優奈談によると肋骨が二、三本折れていたらしい。

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