35話 やっぱりボスですよね
99階層といえばボスですよね。
魔王は一撃で倒すとか言ってたけど、
魔王比較はぜんぜん当てにならない。
99階層は近代というより近未来。
壁や床はラピュ○のあの動く石みたいな模様が
あるよ。
うん。ダンジョンボスの場所だね。
「ケイカイ、ケイカイ。コレヨリ、イブツジョキニ ウツリマス。」
なんだなんだ? この機械的な声は?
異物? 俺達ゴミ扱いか。
10mくらいの巨大ロボが青い光に包まれゆっくりと
降りてきた。
なんか今までと雰囲気が違うよね。
「イブツシキベツ。ロックオン。」
あれ、このロボット俺見てるよね。
嫌な予感しかしないんだけど。
「ヨワイステータスノ イブツカラ ジョキョヲ カイシ。」
はい。嫌な予感的中。
いきなり口が空き、そこから人が入れそうな大きさの砲台が現れた。
おいおい。雑魚ロボが使っていたビームのでかいやつがきっとくるよねあれ。
砲台の先端が白く光始める。
はい。嫌な予感更に的中。
俺は『思考加速』を使い避けたが
俺の後の地面にレーザーは衝突して、
俺達はその爆風で吹き飛ばされた。
イテテ。 なんだ。あのデカイ穴。
直撃したら復活不可能な蒸発攻撃だよねアレ。
でも、連続攻撃はできないらしくチャージしている。
この隙を野生的な勘の脳筋トリオは見逃さず守勢から攻勢に移った。
美香、浩介の攻撃は全く効いていない。
雑魚ロボみたいにプレートを剥がす部分がないため、
阿部は普通に殴っている。
阿部の攻撃でプレートが少し凹んでいるが、微々たるダメージだ。
ラスボスらしく強いな。
魔王はこれを一撃か。やばいなあの戦闘狂。
とりあえず弱点を見つけないとな。
って、また俺狙ってるよ。
考える時間を少しくれよ。
『思考加速』を使い、考える時間を稼ぐ事にした。
さて、あのプレートをどうにかしないと脳筋トリオでも
ダメージが通らないな。
弱点あるのか? 金属であるならばある一定の温度で溶けたりするはずだけどな。
あと、硫酸などの酸とかはどうだろう?
これも溶ける可能性はあるな。
やってみるか。
俺は錬金術士でボスの頭の上で硫酸を生成した。
白い煙が出たがすぐになくなっていた。
こいつ、硫酸効かないのかよ。
また、口を開けて俺を狙ってるよ。
そうか。あそこなら。
口を狙って硫酸を生成してやると
レーザー開口部に入り喉などが溶け始めた。
効いたか。
脳筋トリオはその隙を見逃さなかった。
口に目掛けて次々とスキルを撃ち込んでいく。
機械の顔は半壊し、片足が膝をついた。
止めに寺田の魔法とイブの鋭い蹴りが
機械内部を貫通した。
機械から煙が立っている。
「みんな一旦後ろに下がるぞ。」
こいつも雑魚ロボと同じように自爆すると思ったので
みんなに下がるように指示をした。
ボスが赤く光始める。
如何にも爆発しそうだな。
俺と優奈はみんなを覆うシールドを貼り
爆発に備えた。
やっぱり自爆だよ。
ボスは自爆し、シールドにヒビが入る。
うはっ。
凄い威力だよねコレ。
二層に貼ったシールドの一層目が割れた。
二層目にもヒビが入る。
割れる一歩手前で爆発は辛うじて消えた。




