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27話 魔王と対決②

浩介は魔王に蹴り飛ばされ

前衛は美香だけになっていた。

「そろそろ、終わりかのう。」

そういうと美香の首を掴み空に浮かびあがった。

美香は話すこともできず魔王の手を必死に剥がそうとしている。

「ほれ、何かせんとこの娘死んでしまうぞ。」


俺は美香の職業を模倣し、斬撃を放った。

たが、魔王は息を吐いて吹き飛ばした。


「うはは。ほれほれ早く本気を出さないと死んでしまうぞ。」


くそ。このままだと美香がやばい。

mpなんて気にしてられない。

俺は咄嗟に軍師が持つ『思考加速』のスキルを使った。

思考速度が上がり、相手の動きがスローに見える。


恐らく、魔王に効くのは寺田の魔法が撃とうとしたあの魔法くらい。おれは模倣士のスキルで一日一度どんなスキルでもコピーができる。それで魔法は使えるが、

唱える間に魔王は攻撃してくるだろう。

今撃てば美香も巻き添えになる。

 

なら、どうする?


まずは美香を助けて、次に魔法を撃つ。

よし、これでいこう。


時がゆっくりと流れる感覚の中で俺は

まず『錬金術師』になり、魔王の顔に向かい

岩の粒を放った。

魔王は避けもしなかった。予想通りだ。

俺は岩を砂に変え、魔王の周囲を砂煙で見えなくした。


次にアサシンに変身して、気配を消して一気に空にいる魔王の背中に忍びより、美香を掴む手に向けて刀を振り下ろした。

カーンと金属を斬るような鈍い音がする。魔王の腕は金属のように硬く無傷だったが、美香は衝撃で魔王の手から滑り落ちた。


俺は美香を抱えてなんとか地面に無事着地した。


「なかなかやるのう。」


その言葉と同時に魔王は間合いを詰めてきた。

思考加速を使っているのに、動きがはやい。


俺は美香を地面に起き、魔王の攻撃をなんとかかわした。


俺は避けなが寺田が唱えようとしていた魔法を

真似した。

魔王はそれに気づいたらしく、攻撃の速度を上げてきた。

最初は避けることができたが次第に攻撃がかすり始めた。


魔法がもう少しで発動するというところで

魔王は鋭い一撃を放ち、俺を吹き飛ばした。


「おもしろいのう。後少し粘ればおぬしの勝ちだったがのう。」


俺は吹き飛ばされた先で笑う。

「あはは。いやいや、俺の勝ちだよ。魔王さん」


その言葉と同時に、魔王の下から魔法が発動する。

その魔法が、魔王に直撃した。


俺は、あらかじめ『模倣分身』を潜ませていたのだ。

最初の錬金術の砂煙の時に。

俺自身を囮にして魔法を唱える時間を稼いでやった。

しかも、俺は避けながら分身が埋まっている場所まで誘き寄せた。

その魔法は『空間断裂』という空間系魔法で防御力無視の魔法だった。当たれば無傷じゃすまない。


魔王はその魔法を必死防ごうと結界を張る。

魔法と結界から火花のようなエネルギーが飛び散る。


魔王は今まで見ない顔で真剣に結界を張っていたが

魔法の方が押し始め

結界にヒビが入った。


結界が割れる次の瞬間、


魔王に変化が現れた。

子供の姿をした魔王は急激に大人になり

魔法を消し飛ばしたのだ。


おいおい、なんだそのチート変身は。

俺のmpは尽きていた。

「くそー。もう戦えねーよ。降参降参。」


「ふはは、驚いたであろう。これが我の真の姿よ。

しかし、おぬし我に本気を出させるとはますます気に入った。おぬしらの望み叶えてやろう。」


「え、負けたのにいいのか?」


「ん、我は『楽しませるだけで良い』と言ったぞ?」


思い出して見るとたしかに、、

なんだよ、くそ。


ふはははと魔王の高笑いを聞きながら俺は寝てしまっていた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


評価やいいね、ブックマークなどをしていただくと


作者のやる気が上がるかもしれません。


多分_(:3 」∠)_

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