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22話 でかいトカゲかよ、

風呂は阿部に守られ、浩介と俺はやはり突破することが出来なかったのだった。


阿部強いな、、


俺達はとりあえず休憩をとることにした。

錬金術師と調理師のおかげで寝具にも料理にも困らない。


ここでも俺の非戦闘員としてのスキルは遺憾無く発揮された。

モンスター61階層は竜系のモンスターだったため食料は余裕だ。


さて3分クッキング!

竜の肉の見た目は赤身の牛肉と似ており、味は臭みがなく牛肉の旨みが凝縮されたような味です。

それをケバブのようにスライスして重ねて焼き、錬成した小麦で薄いパンを焼き、錬成した植物と香草と調味料で包みまーす。


その渾身の料理を食べみんなは幸せそうにしていた。

美香は食べながら俺を見た。

「昔から流星って器用よねー。帰ったら料理人にでもなったら? 意外と繁盛するかもよ。」

「まあ、考えとくよ。」


(将来について考えた事なかったけど、それも悪くない。だけど大変そうなんだよな。やっぱり、金持ちニートが一番か?)



ゆっくり休息をとった俺達は70階層を目指した。

61〜69階層は竜や爬虫類のようなモンスターが多く、非常に防御力が高い。

スピード型の浩介や寺田の魔法は苦戦する事になった。


美香の職業とは相性が良く、次々とモンスターを切断していった。

阿部はそのパワーで鱗を剥がすように殴りつけ防御力無視の攻撃で敵を飛ばしていった。


俺も美香の職業を模倣しながら、剣に魔法を付与し戦った。

流石にこの階層クラスになると少々手こずったが、なんとか69階層に辿りついた。

ボスはやはり爬虫類のような大きなトカゲがボスだった。


そいつはいきなり毒の霧を脳筋トリオに吐いてきた。

脳筋トリオはいきなり毒に侵されて動きが鈍くなっていた。

毒は麻痺毒のような効果もあるようで次第に脳筋トリオは動かなくなった。

優奈の『アンチポイズン』も効果がない。


俺は慌てて『薬剤師』に模倣し薬を調合した。

「寺田、しばらく魔法で時間稼いでくれ!」

「わかった。」

寺田は炎の魔法を連続で打ち込んだが

トカゲには全く通じない。

だが、トカゲの攻撃も寺田には一切効かない。

寺田はまるで前衛で戦う騎士のような働きをしていた。

出鱈目なやつだな、、


薬は完成し、俺は脳筋トリオに投げた。

薬はすぐ効き脳筋トリオはすぐに動きだした。

「助かったわ。サンクス。」


美香は毒から回復して、斬撃を大トカゲに喰らわした。

だが、その斬撃は軽く弾き返し。

「ちょ、硬くない?」

阿部も力任せに殴ったが鱗が一枚剥がれただけだった。

結構やばいか?!

俺は弱点がないか、スキルで位置を探った。

「あいつ、胸が弱点だ。」

美香が俺の方を向いた。

「あいつ硬いから、弱点がわかっても無理よ。」


俺は次に『戦闘補佐』を使い助言をもらった。


助言を得た俺は寺田に全力で炎魔法を撃つように言った。

俺は寺田と同時に叫んだ。


『紅蓮地獄』


二人が同時に魔法を放つと鱗は赤くなったが、大トカゲは平気な顔をしていた。

次に俺は氷魔法を寺田に指示した。

赤くなっていた鱗は急激に冷やされ、鱗にヒビが入り剥がれ落ちていった。


「いまだ!」


鎧をもがれたトカゲは、脳筋トリオの前では敵ではなかった。

脳筋トリオは全力でスキルを放った。


『桜華剣舞』

『阿修羅突き』

『剛腕一魂』


そのスキルのせいで、俺と寺田は吹き飛んでいた。

優奈は意外と平気そうにしていたが、、

俺は目を開けるとトカゲは跡形もなく消えていた。

周りを見るとダンジョンは半壊状態だったが、

しばらくするとダンジョンは元に戻っていった。


寺田は『エナジーコート』のおかげで無傷で立ち上がる。

俺だけがダメージを受けた形となった。


美香がそんな俺に手を伸ばして起こしくれた。

「なかなかよかったわよ。」

「ああ、物質を高熱に熱した後に急激に冷やすと割れやすくなるのをスキルに教えてもらったおかげさ。」


「だよね。流星だけならそこまで頭回らないよね。」

「うっせ。」

そう言うと、俺と美香は笑っていた。

浩介がこちらに近寄ってきた。

「おまえらイチャつくのは元の世界に帰ってからにしてくれよ。」

 

「そんなんじゃないわよ。」

「そんなんじゃねーよ。」


俺と美香は顔を少し赤くして同時に言った。


俺は、誤魔化すように美香に話しかけた。

「そういえば、美香あのトカゲの鱗で新しい刀作れるかもしれないぜ。」

美香はボロボロになった刀を前に出す。

「そうね。刃こぼれもひどいし、そろそろ新しい刀が必要ね。」

「じゃあ、作ってやるよ。」



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