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17話 スキル研究

流星は噂されていることも知らず、黙々と『模倣分身』を研究していた。流星は勉強ができるわけではないが凝り性だった。

ゲームでも一つ技を覚える度に色々試すのである。

ゲーム内では『大賢者流星』と言われていた。学んだ知識を様々な方法で実験し他に類をみない知恵を有していた。

それがこの世界でも発揮されることになる。

元の世界に戻ることより、模倣士の研究に必死になっていた。

彼は模倣士という職業を研究する事が今まで生きてきた中で1番の喜びを感じるようになってしまっていた。


「なんだよ。分身は攻撃食らったら消えるのかよ。

なら、後方で戦わせるか。あとは囮なんかとして使うのもいいな。」

一人でぶつぶつと呟きながら次々と試していた。

俺はご飯すら食べる事を忘れて没頭していた。

「やば、そろそろmpが尽きそうだな。40Fで一度休憩するか。」

40階層で俺は火を起こしてモンスターを焼きながら

、美香達がどこまで来ているか調べてみた。

34階層まで進んでいるようだが、最初に比べて速度が落ちている。

ダンジョン破壊はやめたのか?

俺の時みたいに一気に穴空けてくればいいだろうに。


この時点で、流星や美香達は気づいていなかった。

ダンジョンは形を変え常に進化していた。

美香達がダンジョン内に穴を空けたことにより

ダンジョンは地面の厚みを増やし破壊できないように土の材料を変えて強度も上げていた。

また、モンスターも最初に比べて強化されていた。

流星はモンスターが強化されていることには気付いていた。


「なんか蟻さん強くなってるな。ステータスにばらつきはあったけど、あきらかに一割ぐらいステータス上がってるんだよな。」


ダンジョンにボスでもいて操作してるのか?

まあ、今はいいか。

強くなっている分を考慮してスキルを研究すればいいだけだしな。

さて、食べたことだし一眠りしてから研究再開だな。

俺はモンスターの毛皮を布団にし、眠ることにした。

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