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家庭菜園部で行こう!!  作者: ゼリー
導入
40/210

40 ミステリー部へGO



「さぁ、来るなら来い!今日の自分はやる気もりもりですよ!」


 一日の休暇日をはさみ、再び部活生活を始めようと意気込む。

 そうして元気よく森野のクラスにやってきた未来である。

 しかしながら相変わらず森野は眠そうだ。


「そしたら次の部活は…」


 森野がだるそうに辺りを見回すが、どうやらあまりピンと来る人物がいないようだ。

せっかく昨日のんびり過ごしてリフレッシュしたというのに、すこしウズウズしてしまう。


「おっそうだ」


 決まったか?


「部活に入るのはお前なんだから、自分で仮入部する部活を決めてこい。もちろん見つからなかったとかはなしだぞ?今日中に決まらなかったらその時点でうちの部活に入るという話は終わりだ。いいな、ちゃんとやったことも報告しろよ」


 なんて横暴な…!きっと考えるのがめんどくさくなったに違いない。その証拠にもう寝に入ったし!


 しかし…急にそう言われてしまうと中々思いつかない。

 むむ、困ったな。昨日生徒会の誘いを断ってしまったのは悪手だったかもしれない。とは言っても今更やっぱりやりますなんてとてもじゃないけど言えないし…。そんなようなことをぐるぐる考えていると頭から湯気が立ち上ってくる。フラフラしながら自分の教室に戻った。



「おう、どうしたんだ?部活で何かあったのか」


 隣の席の鳥居が話しかけてくる。


「部活と言えば部活ですねぇ。次の部活が決まらなくて困ってるんです~」

「ほ~ん、ちょっと話してみろよ」


 未来が鳥居にこうこうこういう理由でと話すと、


「それってうちの部でもいいのか?」

「!?」


 どうしてこんな簡単なことが思いつかなかったんだろうか、

知り合いの部活だからダメとかそういうことはあるまい。


「ぜひよろしくお願いします!」



 授業と授業の合間に鳥居に話しかける。


「休み時間とか、昼休み中に何かしておかなきゃいけない活動とかありませんかね?」

「おいおい部活って放課後にやるもんなんだぜ、知ってるか?」


 と聞き返されてしまった。暗にお前頭おかしいんじゃないのかと言われているようで腹が少し立った。

 休み時間も活動する部活というのは、やはり普通ではないということか。

 なぜ普通でない部活ばかりやらせようとするんだ森野のやつは。


 とりあえずはなんにせよ放課後まで自由時間ということだな。よかったよかった。

気を取り直して学園ライフをエンジョイすることにした。




 ‐‐‐‐‐



 そして放課後、鳥居に連れられミステリー部の部室に向かっているのだが、


「一人先輩がいるんだけどよ、真面目だけど悪い人間じゃないから緊張とかしなくても大丈夫だぞー」


 意外と面倒見がいいというか、気を遣ってくれる。

異性としては全くと言っていいほど興味はないが、友人としては貴重な存在かもしれない。

 そうこう話しているうちにミステリー部にたどり着くが、まだ誰もいないようだ。

とりあえず中に入って待つことに。


 ミステリー部の部室は壁一面にズラッと本棚が並んでいて、

小難しそうな分厚い本から、全く背表紙の文字が読めない本(古代言語か何かか?)。内容はある種、通向けだが大衆向けの月刊誌の月刊モーなどや、あと活動報告書なども並んでいる。

 活動報告書が何冊もあるところから真面目に活動しているのだなと思った。

それを手に取って読んでみようと手を伸ばした時に声をかけられた。

 

「お、初めて見る顔だな。鳥居、お前が連れてきたのか?」


 先輩のオーラをまとった先輩が部室に現れる。

 もちろん先輩だと思った根拠は、勘でもなんでもなくその制服からの判断である。

 裁縫部に在籍させてもらったときの経験から二年前の制服だろうと判断した。

 たまーに、コレクションとか、気に入ったからとかで三年生や二年生が一年生とかの新しい制服を購入することはあるらしいのだが、遡って買うことはできないと聞いている。その理由はこないだ聞いたのだが、他の学校との被り防止の点などからである。

つまり今現れた先輩は三年生の先輩ということで、副会長と同じ学年ということだな。


「三日間ほど仮入部よろしくお願いします!司馬未来です!」

「ミステリー部部長の水神だ、よろしく」



「今日はなんかやる予定だったっけ?」


 鳥居は先輩に対しても変わらずにフランクに話しかける。


「そうだな今日は一日目の人間もいるから、危険性の少ない幽霊の観察にでもするか」

「ああ、アレだな、登竜門ってやつ?」

「お前登竜門の意味わかってんのか?」


「ちょっ、待ってください、なんで普通に幽霊がいる前提の話になっているんですか!?なんかおかしくないですか」


 未来の口からそんな言葉が飛び出す。彼らの会話はいるかいないかを確かめるものではなく、いること前提で進めていたのでそう言わずにはおれなかった。


「幽霊はいるぞ」

「俺も見たよ、まだ入部してそんなに経ってないけどなー」

「むむ、二体一、圧倒的に不利な状況ですね」


 鳥居も口をはさむ。そういえば一日一日の密度が濃すぎて遠い記憶の彼方だが、

以前に鳥居が心霊現象が起こるとかそういうような話をしてたかもしれない。

この記憶の残り方だと話半分で自分は聞いていたに違いないが。


「しいて言うなら、幽霊が居るというより、見えているだけという可能性も捨てきれないかもしれないが…」

「?そこって重要なんですかねぇ」


「ああ、簡単に言うと実際の人物がそこにいるか、テレビみたいに投影されているだのかってところなんだが、その違いによって…」

「その話をし出したらさ、長くなりそうじゃん?とりあえず今日の流れ決めてくれよ~」


 鳥居が先を促す。見た目通りやんちゃ坊主で座ってられない性格なんだろう。

話すより動く。考えるよりまず活動する。そういうのもわからないではない。


「ある意味ここの部活の芯の部分に関わる議題だと思うが…まぁ確かにいきなり新人と話す内容でもないか」


 ふと水神が時計を見て、


「今日はあいつは来ないな」

「ああ…」


 鳥居が肩を落としうなだれる。

しかし水神はそんなことはスルーして、

 

「まぁ、実際に見てみればわかることだ。とりあえずは日没までまだ時間があるから、少し注意点を話したり、何か疑問点でもあれば聞いてもらったりして時間を有意義に使おう」


 ふむ、時間を潰すのではなく、時間を使う、か。この考え方は中々良い。参考にしよう。



今年中には導入を何とか完結させたい。。

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