表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
家庭菜園部で行こう!!  作者: ゼリー
導入
33/210

33 仕事あるある?


 裁縫部の先輩方と学校の近所の食堂に来た未来。


 昼ごはん(という名の夕食)に未来はナポリタンを注文した。

和食の定食がほとんどだが、何故かミートソースとナポリタンがあったので気になったのでついつい頼んでしまった。

 目の前に来たら来たで、なんかやたら量が多いので食べきれるか心配になってきた。

他の人達の定食も見てみるとどうも量が多いように見える。皆食べ切れるのだろうか?

女の人といえば子供が使ってそうな小さいお弁当箱でちまちまご飯を食べているイメージもあるため心配になってくる。

 自分はバリバリ運動部系だったので大きめのアルミの四角いお弁当箱で良く食べていた。

そこには大きくなりたいという願いがあったことももちろん否めない。


 しかし未来の心配も何のその、見る見るうちに料理が口の中へ消えていく。

 心配はどうやら杞憂であったようだ。


「皆さん良く食べますねぇ」

「いやぁ、こんな生活していると食べるくらいしか楽しみが無いしね~」

「そうそう、特に朝(夕方)も夜(深夜)もどうしてもコンビニのご飯になっちゃうから、昼(夜)くらいは温かいものいっぱい食べたいし」

「そんな生活してて体は大丈夫なんですか?」

「う~ん身体は痛いし、眠気はなんかいつまでも取れないし、大丈夫とは言い難いけれど、意外とみんな病気にならないよね?」

「うんうん、でも全部終わった後とかに順番に倒れたりするよね」

「あるある!」


 全員で笑っている。

 ・・・笑えん、苦笑して流しておこう。


 こんな生活していて、今まで辞めようとかは思わなかったのか?と未来が聞くと、


「仕事が嫌いなわけではないんだよ」


 という事と


「自分が辞めると他の皆が死ぬから辛いけどやめられない」


 というようなことを言われた。

 ニュースとかを見て、そんなブラックな企業にいて病気になったりするなら辞めればいいのでは?と安易に考えていたが、こういう事も案外と世間では起こっているのかもしれない。

 職場の仲間は嫌いじゃないし仕事内容も一つ一つはとてつもなく大変なわけではないけれど、拘束時間やスケジュールが大変で辛いとか。

 みんなに迷惑になるから離れられないとか。

 ふと喫茶店部での風邪を引いても学校には出ないで部活にだけ出るという話を思い出した。裁縫部でもやりかねない話である。


 その後、昨日と同じ流れで未来は帰された。昨日と違うのは一緒に帰る先輩が一人いたことくらいか。


「今日はお帰りですか?」

「そうだね、日曜以外にも家に行かないと洗濯とか溜まってくるし、

たまにはちゃんと夜寝ないと死ぬからみんな交代でね」

「そうだ、そういえば気になってたまに他の部の人とかにも質問するんですが、

学園長はどうしてこんな学校にしたんですかねぇ?」

「ブラック企業への耐性を付けるためかな、あはは」


 だめだ、このタイミングでする質問じゃなかった!

裁縫部の人たちには覚えてたらだが制服作りが終わってから聞いてみることにしよう…。


 その後も別れるまで、仕事辛い自慢を聞かされる未来であった。

もう苦笑しかできない。



 -----



 なんというか裁縫部での仮入部生活は、自分の肉体が辛いというより、先輩方を見ているのが精神的に来るというか…。

でも自分にできることはないので見ているだけしかできないのももどかしい。


 例えはちがうだろうけれど、拷問を受けている知り合いを見つづけなきゃいけないみたいな状況?

それを楽しく見れるような心がどっか行ってしまわれた方なら良いけれど、

常人には、特に高校生になったばかりの子供にはとても耐えられない。

多分それで他の仮入部した子たちも去って行ったのだろう。

少しでも先輩たちが楽になる方法があればいいんだけれど…。

そんなことを考えながら眠りに落ちていった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ