28
波に煽られて、目を覚ました。気がついたら眠っていたようだ。日も暮れかけている。潮位が高くなり、僕が寝ているところまで波が来ていた。慌てて起き上がる。
暗くなったら奴らが来る。慌てて車に乗り込んだ。
「よく眠っていたなあ」
「久しぶりに眠れたからね」
おじさんが助手席に座っていた。
家までの距離はたいしたことなかった。一度家に帰るのが良い。そうしよう。
家に帰る頃には、もうすっかり辺りが暗くなっていた。ガソリンはまだ残っていたが、入れていった方が良いだろう。明日、町によって行こう。
家に入ると、僕は服を着替えた。庭から水をくんできて、顔を洗うと布団に寝転んだ。
目を閉じる。だが急に思い出して、布団から跳ね起きた。懐中電灯を持って祖父の部屋に行く。ラジオがあった。電源ボタンを押しても反応しなかった。電池ボックスをのぞいてみると、電池が入っていなかった。引き出しを探してみる。ごちゃごちゃの小物の中に、電池が三つ入っていた。ラジオに押し込む。ランプがついた。
ラジオのボタンを押した。しかし、局合わせのダイヤルを回してみても、ノイズしか聞こえてこなかった。
一体、あのラジオは何だったのだろう。




