安心
九月下旬の木曜日。政長の長女、良子と四年ぶりに再会した。同じ東京在住でも、ほんと身内とは最近疎遠になっている。去年武弥と再会したのも四年ぶりだから、四年周期にでもなったのかもしれない。
カフェに入ってお茶する事にした。
「最近全然帰ってないんだってね?」
「うん。住民票もこっちに移したから用ないし」
アイスティーにストローをさしながら答えた。自分でも素っ気ないと思った。
「でも皆心配してるよ。お爺ちゃん達だって会いたがってたし」
「・・・・・・確かに、祖父母に顔も見せないは、ご先祖様にお線香も上げないはじゃ、罪だよね・・・・・・」
自責の念に駆られていると、
「っあ! お盆に帰った時、政孝お兄ちゃんのハウスも見たよ」
良子は暗い表情になった私をフェローするように言った。
「相変わらずほっそいおっさんでしょ?」
「本当、政孝お兄ちゃん細身だよねえ」
良子は笑いながらタバコに火を点けた。その姿を見ていると、感慨深い気持ちが涌いて来る。
「お互い年取ったよね」
「どうしたのいきなり?」
「だって子供の頃から知ってる者同士が、タバコ吸いながら話すようになったんだもん」
「まあ、そう考えたらね」
良子は納得したのか、「年取った」の言葉に不服なのか、ビミョーな表情で頷いた。
親にグラドルの件がバレた時、身内とは当分会いたくないって思ったけど、やっぱり友達とはまた違う安心感を与えてくれる存在だ。




