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売れる子、売れない子

 八月中旬の土曜日。この日は朝から撮影会だった。二部構成で、全て参加すれば会費は一万四千円。プラス千円でツーショット写真が撮れる。今日出演するのは私の他に、ちあき、竹本と松本めぐみの四人。


 事務所の自社スタジオには、朝から百人の男性ファンが並び、入口では出演者の写真集とDVDが販売された。私はこの日が発売日とあって、他の人よりも目立つように展示してもらえた。


 撮影会が始まり、主役となったのは、ちあきと松本だった。ちあきは見た目からも醸し出される明るい人柄が、二十三歳の松本はEカップの巨乳と清楚な感じが人気を集めている。

 

 一、二部共、前半はオシャレなファッション、後半は水着に着替える。

 松本が水着になると、男性達は嬉しそうにカメラのシャッターを押す。その松本のEカップ、例のテーピングの力もあるのだけれど。

 シャッターを押す人の中には、あの胸に技巧が施されている事を看破している人もいるんだろうなあ。でも分かっていても見れば楽しい。人間の頭の中には歳を重ねると、「それはそれ。これはこれ」のスイッチが取り付けられるから。


 私にもお情けでカメラが向けられた。「笑って」という単純な注文から、「こんなポーズして」と、身体を使って具体的に注文して来る人もいて、グラドルの大変さが改めて分かった。

 二部の最後にはサインと握手会も行なわれ、ここでもお情けで四十人くらいの人が並んでくれた。中には写真集やDVDにサインを求めてくれる人もいて、嬉しかった。


「何であの子と一緒なの!?」

 撮影会が終わり、更衣室に入ろうとした時、竹本の怒鳴り声が聞こえた。

「めぐみちゃんとはブッキングさせないでって言ったでしょ!!」

 マネージャーに詰め寄っている。自分より若くて人気もある松本を妬んでいるのだ。必死になる気持ちも分からなくはないけど、枕営業までしなければ使ってもらえない現状、自己チューで嫉妬深い素顔を、一般人も薄々気付いているのではないか。


 竹本の怒号は三十分は続いたけど、皆慣れているらしく、松本を含め他の人達は皆素知らぬ顔をしていた。


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