姉妹の有様
四月中旬の金曜日。ファミレスで夕食を済ませ、私はシオと一緒に渋谷・道玄坂にあるインターネットカジノ<プラフット>にいた。
一見マンガ喫茶のような店内には、十七、八台のパソコンが設置されていて、ポーカーやブラックジャック、アメリカンルーレットなどのゲームを自由に選択できる。
私はこれまで、ギャンブルとは無縁に生きて来た。 地元にはパチンコくらいはあるけど、近寄りもしなかったし周りにやる人もいなかった。
そんな私が、今年に入ってシオにネットカジノを紹介され、少し嵌ってしまう。
私とシオは一万円からスタートさせ、私はポーカーを選んだ。プレイ中にスマートフォンがバイブしたけど、気が散るので合間を見てシャットダウンした。
約二時間で私は五万円を稼いだけど、シオは約八千円とマイナスに終わった。
念の為、私がいうのも変だけど、日本では賭博行為は法律により禁止されています。いずれ日本でも解禁されるかもしれないけど。
シオとホテルに入り、スマートフォンに電源を入れて着信を確認すると、亮子からだった。今度は何? 元旦での事もあり、大いに戸惑いがあったけど、折り返してみた。
『急な用事じゃないんだけど・・・・・・武弥の手術、病気の方は上手く行ったみたいなんだけど、それで声帯痛めちゃったみたでね。声が出にくくなってるの』
「それって医療ミスじゃない。病院からの賠償はないの?」
『ない。そういうリスクもありますよって手術だったんじゃない? でも本人は裁判起こすって騒いじゃってね』
「声は元に戻らないの?」
『お腹の脂肪を声帯に移植すれば、少しは回復するらしいけど・・・・・・お母さんも誰に訴えれば良いのか分からないわ』
亮子は溜息を吐いた。頭を抱えている姿が目に浮かぶ。誰に訴えれば良いのか分からない時には、いつも若……。
武弥の事は勿論心配だけど、今の私は何も力になってあげられない。これで、余計デビューの事を親に告白できなくなった。姉妹揃って両親に心労を掛ける事は、何とも忍びないから。
私は、誰に訴えれば良いのやら……。これから先への淡い期待、不安と、今回家族に起きた災難……。それらの気持ちを振り払うかのように、今日の私はフェラに始まり騎乗位と、終始リードするSEXを続けた。




