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独りで拘る勝ち負け
<ミスコーポレーション>に入って二ヶ月が経った八月末。夏休みを一週間もらい、土曜から三日間、東京南西部の市に住む伯父、政長の家に泊めてもらう事になった。
子供の頃、お盆に帰省する政長一家を見る度、都会的センス溢れる雰囲気に、羨望と嫉妬を抱いていた。 政長一家と比べ、我が家は野暮ったく見えていたから。
プラス、両親が地元にいるうちに対し、遠方から迎えられている光景も、羨望と嫉妬に拍車を掛けた。私が上京した理由の一つは、政長一家の存在にある。
豹変する両親から逃げる為。都会に住む親戚一家に憧れたから。私の精神はどこまで幼稚なんだか……。
政長には三人の子供がいて、長男、睦仁は神奈川県。次男の武政は埼玉県に仕事の関係で移っている。 長女の良子は都内北西部の市に移っていて、休みが合えばたまにお茶したり、二人で買い物に行く事もある。
政長の家に行くのは、武政が結婚した時以来一年ぶり。私が学生の頃は、よく外食を共にしたりする事があったけど、政孝が退社してからは、何となく距離ができていた。
私が政長宅に着くと、妻の明子はご馳走を作って歓迎してくれ、良子も私が来ると知って実家へ寄ってくれた。




