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まさか、への道

 二日後の午後、私は六本木にいた。電話で聞いた道順通りに進み、駅から歩いて十分、目的地に到着した。ビルの五階にある<株式会社 ミスコーポレーション>。中に入ると、オフィス内は書類やDVDなどで乱雑としている。


 私と同い年くらいの女性に応接室に案内され、数分後、社長と思われる男性が現れて名詞を渡された。

 社長、村田聡志。

 村田社長は履歴書に目を通し、

「性格は繊細な方ですか」

 と訊いた。


「図太くてマイペースだと思います」

 但し、打たれ弱いですが……。

「時間は守る方ですか?」

「きちんと守ります」

「人間関係はどうですか?」

「特別トラブルメーカーではありません」

「パソコンの技術はどうでしょう?」

「基本的な操作はできますけど、もっと使いこなせるようになりたいです」


「残業には対応できますか?」

「はい。二時間くらいでしたら・・・・・・」

「ご家族は?」

「静岡県に両親がいて、岐阜県に妹がいます」

「最後に何かご質問は?」

「家族のくだりは、何か意味があるんですか?」

「雇いますからには、ちゃんと親御さんと連絡を取っている人。家族の現状を把握している人が良いと考えているからです。とても正直な疑問だと思いますよ」


 本当に素朴な疑問なだけだったけど、褒められたので、一応、ありがとうございます、とお礼を申し上げた。

 こんな感じで応答を繰り返して、村田社長は一つ一つメモに取り、約十五分で面接は終了した。


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