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第七話:『取材』という名の初デート? ~カフェ編~

喫茶店「珈琲館 ボタン」の軒下。雨音だけが支配する、二人だけの小さな世界。そこで交わされた、核心には触れない、けれど確かな余韻を残す会話。弥生さんに彼氏の有無をはぐらかされ、「秘密」と悪戯っぽく笑われた瞬間、俺はもう、自分が彼女に完全に心を奪われていることを認めざるを得なかった。これは、恋だ。ラブコメ作家を目指す俺が、現実リアルで経験している、紛れもない恋。そして、この状況そのものが、最高のラブコメになり得るのだと、どこか冷静な自分も囁いていた。


(…でも、今は「取材」中だ。客観的に、観察を…)


そう自分に言い聞かせ、隣に立つ弥生さんの横顔を盗み見る。雨に煙る街を眺めるその瞳は、先ほどの悪戯っぽい光とは違う、どこか遠くを見ているような、少しだけ物憂げな色を帯びていた。長い睫毛が伏せられ、白い頬にかかる後れ毛が雨の湿気を含んで艶めいている。そのアンニュイな美しさに、またしても心臓が大きく跳ねた。これも彼女の持つ一面なのだろうか。知れば知るほど、彼女の多面的な魅力に引き込まれていく。


どれくらいそうしていただろう。まるで永遠にも感じられた静寂の後、世界が再び動き出す気配がした。ザーザーと軒を叩いていた雨音が、次第にその勢いを弱め、トタン屋根を軽やかに打つ音へと変わっていく。空も、厚い雲の向こうから、滲むような明るさを取り戻し始めていた。


「……あ、雨、少し止んできたみたいだね」

弥生さんが、ふっと息をつきながら空を見上げて言った。その声には、ほんの少しだけ、名残惜しさが含まれているように聞こえたのは、俺の願望だろうか。

「本当ですね。……そろそろ、行きますか」

俺も、胸の奥で燻る同じような感情を押し殺し、努めて平静を装って言った。この特別な時間が終わってしまうのは残念だが、いつまでもここにいるわけにはいかない。


「そうだね」

弥生さんはこくりと頷くと、俺が壁に立てかけていた紺色の長傘を手に取った。そして、慣れた手つきでバサリと開く。

「今度は、私が持つよ」

「え? あ、いえ、大丈夫ですよ。重くないですか?」

「ううん、平気平気。さっき、ずっと航くんに持ってもらってたから。それに……」

弥生さんは、くるりと俺の方に向き直ると、少しだけ意地悪そうな、それでいて照れているような、複雑な表情で微笑んだ。

「……航くんが持つと、なんか、ね。……緊張しちゃうから」


「ええっ!?」


予想外の言葉に、俺は素っ頓狂な声を上げてしまった。か、緊張する!? 弥生さんが!? 俺が傘を持ってるだけで!?

瞬間、顔にぶわっと熱が集まるのが分かった。耳まで真っ赤になっているかもしれない。弥生さんの言葉の破壊力は、いつも俺の想像を遥かに超えてくる。


「ほら、行くよ」

弥生さんは、そんな俺の反応を楽しんでいるかのように、くすくすと笑いながら、俺の腕を軽く、本当に軽く、引いた。その指先が触れた部分から、電流のようなものが全身に駆け巡る。

促されるまま、俺は再び弥生さんの差す傘の中へと足を踏み入れた。


今度は、弥生さんが傘を持っている。さっきとは立ち位置が逆だ。そして、気のせいだろうか、さっきよりも明らかに、二人の距離が近い。弥生さんの肩が、俺の腕にずっと触れている。意識せざるを得ない。ふわりと香る、甘くて清潔なシャンプーの匂いが、雨上がりの湿った空気と混じり合って、俺の感覚を麻痺させていくようだ。


(……やばい。これは、さっきより、もっとやばい……)


弥生さんも緊張しているのだろうか。傘を持つ彼女の手が、ほんの少しだけ震えているように見える。いや、これは俺の心臓の鼓動が激しすぎて、そう感じているだけかもしれない。

視線を落とすと、雨に濡れたアスファルトを、彼女の可愛らしいレインブーツが軽やかに踏んでいく。その一歩一歩のリズムに合わせて、ポニーテールが楽しげに揺れている。


(……観察、観察……。これは取材だ……)


必死で、自分に言い聞かせる。

弥生さんの、傘を持つ手の白さ。少しだけ潤んだ瞳。雨粒を弾く、艶やかな髪。時折、俺の様子を窺うように向けられる、はにかんだような視線。

その全てを、脳裏に焼き付けようとする。五感をフル稼働させて、この瞬間を記録しようとする。


だが、思考はすぐに別の方向へ逸れていく。

(弥生さんも、俺のこと、少しは意識してくれてるのかな……)

(さっきの「緊張しちゃう」って、本気なのかな……)

(もし、これがラブコメだったら、ここで何かハプニングが起こるはずだ……例えば、水たまりに足を取られて、俺が弥生さんを支える、とか……)


いかんいかん。妄想がすぎる。これは現実だ。

それに、弥生さんに怪我でもさせたら大変だ。


「……あの、足元、滑りやすいですから、気をつけてくださいね」

思わず、そんな言葉が出ていた。

「え? あ、うん。ありがとう」

弥生さんは、少し驚いたように俺を見て、それから、ふわりと微笑んだ。「心配してくれてるんだ?」と、その目が語っているように見えた。


「……さっきの喫茶店、レトロで素敵でしたね」

気まずさを誤魔化すように、俺は話題を変えた。

「うん、そうだね。今度、ゆっくりお茶してみたいな」

「あ、いいですね! 俺も、気になってたんです、あの店のコーヒー」

「じゃあ、今度一緒に行く? ……あ、いや、これも『取材』ってことで!」

弥生さんは、慌てて付け加えたが、その口元は明らかに笑っていた。

「は、はい! 是非、取材で!」

俺も、必死で「取材」を強調する。もう、お互いに、この言葉が便利な言い訳になっていることを、薄々気づいているのかもしれない。


そんな、どこかぎこちなくて、でも温かい会話を交わしながら、俺たちは雨上がりの道を歩いた。水たまりが、空の明るさを映してキラキラと光っている。木々の葉は雨に洗われて、より一層鮮やかな緑色に見えた。雨の匂いと、土の匂い、そして、隣から香る弥生さんの甘い匂いが混ざり合って、不思議と心地よかった。


駅までの道のりは、驚くほど短く感じられた。ついさっきまで、永遠に続くかのように思われた雨宿りの時間とは対照的だ。

改札の前で、俺たちは足を止めた。ここでお別れだ。


「じゃあ、ここで」

弥生さんが、傘を畳みながら、少し名残惜しそうな声で言った。雨粒が滴る傘を、丁寧に巻き取っていくその白い指先から、目が離せない。

「はい。今日は……その、本当に、ありがとうございました」

感謝の言葉しか出てこない。最高の「取材」ができたことへの感謝。そして、こんなにも心を揺さぶられる時間をくれたことへの感謝。

「ううん、こちらこそ。すごく……面白い『取材』だったよ」

弥生さんは、顔を上げて、くすくすと笑った。その笑顔は、やっぱり破壊的で、俺はまた顔が熱くなるのを感じた。


「……あの、小説、本当に頑張ってね。今日の……雨のシーン、どんな風になるのか、すごく楽しみにしてるから」

弥生さんは、少しだけ真剣な表情になって、俺の目を見て言った。

「はい! 絶対、最高のシーンにします! 今日の経験、絶対に無駄にしませんから!」

俺は、胸を張って、力強く宣言した。弥生さんの期待に応えたい。その一心だった。


「うん。信じてる」

弥生さんは、柔らかく微笑んだ。

「……じゃあ、またね、航くん」

「はい、また……!」


弥生さんは、最後に小さく、本当に小さく手を振ると、くるりと背中を向け、改札の中へと吸い込まれていった。ポニーテールが揺れ、白いカーディガンの裾がひらりと舞う。

俺は、その姿が人混みの中に消えて見えなくなるまで、まるで何かに縛られたかのように、その場に立ち尽くしていた。


「……はぁ……」

一人になった途端、全身から力が抜けていくのを感じた。どっと、心地よい疲労感が押し寄せてくる。緊張と、興奮と、幸福感と、そして、ほんの少しの切なさ。様々な感情が、まるでカクテルのように、俺の中で混ざり合っていた。


(……これが、恋、か……)


ラブコメで読んだ、あのキラキラした感情だけではない。もっと、ずっと複雑で、深くて、そして……どうしようもなく、心を掴んで離さないもの。

今日一日で、俺は、そのほんの一端に触れたような気がした。


(……でも、悪くない。全然、悪くない)


むしろ、この感情を知ることができたのは、とてつもなく大きな収穫だ。

これを、俺の言葉で、俺の物語に昇華させるんだ。


俺は、まだドキドキと高鳴る心臓を抑えながら、興奮冷めやらぬ足取りで家路へとついた。頭の中は、すでに次のシーンの構想でいっぱいだった。早く、この熱い感情が冷めないうちに、PCに向かいたい。今日の出来事を、一つ残らず、文字に刻み込みたい。



その夜、俺は自室で、まるで何かに取り憑かれたかのように、キーボードを叩き続けていた。

今日の「取材」で得た、あまりにも生々しく、鮮烈な感覚。それを、言葉という形に変えていく作業は、困難でありながらも、至福の時だった。


相合傘のシーン。ただ距離が近い、ドキドキする、だけでは足りない。もっと、五感を研ぎ澄ませて感じたことを、具体的に描写していく。

『彼女が傘を持つと、さっきよりも重心が低くなり、自然と二人の距離が縮まった。肩が常に触れ合い、腕が時折、柔らかな感触とともに擦れる。その度に、意識するなという方が無理な話だった。雨上がりの湿った空気の中に、彼女から漂う甘いシャンプーの香りが、やけに濃密に感じられる。吸い込むたびに、頭がくらりとしそうだ。』

『「緊張しちゃうから」と言った彼女の言葉が、耳の奥で何度もリフレインする。その真意を探ろうとするけれど、答えは見つからない。ただ、傘を持つ彼女の指先が、ほんの僅かに白くなっているのを見て、本当に緊張してくれているのかもしれない、と思うと、胸の奥がキュッと締め付けられるような、甘い痛みが走った。』


雨宿りのシーン。ただ会話した、だけでは足りない。その場の空気、表情の機微、言葉の裏に隠された感情の揺らぎを、丁寧に掬い取っていく。

『軒下の狭い空間。雨音が、まるで世界から二人だけを切り取る壁のように響いている。目の前の、白く煙る街並み。隣に立つ彼女の体温。非日常的な状況が、普段は心の奥底に仕舞われているはずの言葉を、引きずり出すのかもしれない。』

『「彼氏はいるの?」と尋ねた時の、一瞬の沈黙。そして、「秘密」と微笑んだ彼女の瞳の奥に、一瞬だけ見えたような気がした、戸惑いとも、照れともつかない、複雑な光。その意味を、俺はまだ、読み解くことができない。だが、そのミステリアスさが、また彼女を魅力的に見せているのだと気づいていた。』

『言葉を交わさなくても、心地よい沈黙。それは、互いの存在を、ただ静かに受け入れ合っているような、不思議な安らぎに満ちていた。この時間が、もう少しだけ続けばいいのに、と願う気持ちは、決して「取材」のためだけではなかった。』


書けば書くほど、あの時の情景が、感情が、鮮やかに蘇ってくる。弥生さんの笑顔、声、香り、温もり……。それはもう、客観的な「取材データ」などではなく、俺自身の、切実で、かけがえのない体験そのものだった。


(……これ、本当に、弥生さんに読ませて大丈夫か……?)


不安が、再び鎌首をもたげる。あまりにも、俺の主観、俺の感情が、剥き出しになりすぎていないか? これはもう、小説というよりも、俺から弥生さんへの、秘めたる想いを綴ったラブレターに近いのではないか?

『彼女の存在そのものが、灰色だった俺の世界に、鮮やかな色彩を与えてくれるようだった』

『雨粒がきらめくように、彼女の笑顔もまた、俺の心の中で輝き続けている』

『気づけば、俺の物語のヒロインは、完全に彼女自身になっていた。いや、もしかしたら、俺の物語そのものが、彼女のために存在しているのかもしれない』


……ダメだ。地の文が、完全にポエム化している。修正、修正……。

客観的に、描写に徹して……。

いや、でも、この感情を削ぎ落としてしまったら、このシーンの核が失われてしまう気がする。弥生さんは、「あなた自身の言葉で、感情を込めて」と言ってくれたじゃないか。これが、今の俺の、正直な気持ちなんだ。


(……ええい、ままよ!)


俺は、半ば開き直るような気持ちで、書き進めた。

たとえ、俺の個人的な感情がダダ漏れだとしても。それが、この物語を「リアル」にするのだとしたら、それでいい。弥生さんがどう受け取るかは、分からないけれど……信じるしかない。彼女なら、きっと、この不器用な想いを、笑わずに受け止めてくれるはずだ。


猛烈な集中力で、キーボードを叩き続ける。指先が熱を持ち、目が霞んでくる。でも、止まらない。止められない。今、この瞬間の熱量を、一文字でも多く、物語に刻み込みたい。


気づけば、部屋の窓が、朝の光で白んでいた。また、徹夜してしまったらしい。

コーヒーをがぶ飲みしたせいで頭は妙に冴えているが、体は鉛のように重い。

それでも、書き上げた達成感は、何物にも代えがたいものがあった。


(……書けた。今の俺に書ける、最高のものが)


ボリュームも、前回よりかなり増えている。五千字どころか、一万字近くになったかもしれない。

これを、弥生さんに読んでもらう。緊張しないわけがない。でも、それ以上に、早く感想が聞きたいという気持ちが強かった。


俺は、完成したばかりの原稿を、震える指でファイルに保存し、弥生さんへのメッセージを作成した。時刻は、午前六時を少し回ったところだ。さすがに、まだ寝ているだろうか。

『弥生さん、おはようございます! 昨日(というか今日ですね…)は、本当にありがとうございました! おかげさまで、約束通り、雨の日のシーン、書けました! かなり長くなってしまったんですが……もし、お時間のある時にでも、読んでもらえたら嬉しいです!』


送信。

さすがにすぐには返信は来ないだろう、と思っていた。少し仮眠でも取ろうか、と考え始めた、その時。


ピコン。


スマホが鳴った。嘘だろ? こんな早朝に?

慌てて画面を確認すると、弥生さんからのメッセージだった。


『おはよう、航くん! わわっ、もう書けたの!? すごい!徹夜しちゃった? 無理しないでね(>_<)』

『うん、もちろん読むよ! 長くても全然大丈夫!むしろ嬉しい! 送って送ってー!』


弥生さんも起きていたことに驚きつつ、俺は安堵の息をつき、ファイルを添付して送信した。心臓が、またドキドキと早鐘を打ち始める。今度こそ、弥生さんはどう感じるだろうか。あの日の、俺たちの間の、微妙な空気感を、彼女も感じていたのだろうか。


返信は、意外にも早く、三十分ほどで来た。


『……読んだよ、航くん』


その一行だけで、またしても、いつもと違う雰囲気が伝わってくる。ゴクリと唾を飲み込む。


『……すごい……。本当に、すごい……』

『……なんて言ったらいいんだろう……言葉が出てこない……』


まただ。歯切れが悪い。これは……もしや、本当に引かれた……?


『……あの日のこと、全部……ううん、それ以上に、鮮明に、思い出して……』

『……読んでる間、ずっと、心臓がドキドキしっぱなしだった……』

『……特に、あの、帰り道の……傘の中の描写とか……雨宿りの時の、あの……雰囲気とか……』


ドキドキ……。それは、良い意味のドキドキだろうか? それとも……。


『……航くん、本当に、全部見てたんだね……。ううん、それだけじゃない。私が、あの時、何を感じてたかまで……分かっちゃってるみたいで……』

『……なんだか、心の中を、全部見透かされちゃったみたいで……』


見透かされた? 弥生さんの心の中を?

まさか。俺は、ただ、自分の感じたことを書いただけなのに。


『……すごく、すごく、恥ずかしい……。顔から火が出そう……(/ω\)』

『……でもね』

『……でも、すごく……嬉しかった……』

『……航くんが、あんな風に、私のこと……見ててくれたんだなって……感じてくれてたんだなって……』


嬉しい……? やっぱり、嬉しい、のか?

恥ずかしいけど、嬉しい。その感情の正体が、俺にはまだ掴みきれない。


『……ごめんね、本当に、うまく感想が言えなくて……。語彙力がなくて……』

『……とにかく! 今回の、本当に、本当に、すごかった! 今まで読んだ中で、間違いなく一番好き! 鳥肌立った!』

『……もう、航くんのファンになっちゃったかも(〃ω〃)』


ファンに……!?

最高の褒め言葉じゃないか!


『だから……早く、続きが読みたいな……!』

『……あ、そうだ! 航くん!』


そこで、メッセージが一旦途切れた。なんだろう?


すぐに、次のメッセージが届く。


『もし、今度の週末、予定がなかったら……なんだけど』

『……また、どこか、『取材』、行かない?』

『……今度は、ちゃんと、晴れた日に(笑)』


……きた!

またしても、「取材」の誘い! しかも、やっぱり弥生さんから!


『あのね、ラブコメの定番のイベントって、色々あるじゃない?』

『それでね、思ったんだけど……』

『……遊園地、とか……どうかな?』


遊園地……!

やっぱり、きた!

これはもう、どう考えても……。


(……デートだろ、完全に!)


心の中で、盛大にツッコミを入れる。

「取材」という名の、遊園地デート。

そんな、ラブコメみたいな展開が、現実に起こるなんて。


戸惑いと、興奮と、そして、弥生さんの真意を探りたいという気持ち。

様々な感情が渦巻きながらも、俺の答えは、一つしかなかった。


『ゆ、遊園地ですか!? めちゃくちゃ行きたいです! 是非お願いします!』

指が震えて、誤字しそうになるのを必死で堪えながら、返信する。


『わーい! やった! じゃあ、決まりね! どこの遊園地がいいかな? また相談しよっか(^-^)』


……決まってしまった。

次の週末。晴れた日に。弥生さんと、二人で、遊園地に行くことが。


これは、一体、どういうことなんだろうか。

弥生さんは、俺のことを、本当にどう思っているんだろうか。

ただの年下の男の子? 小説家志望の面白い後輩?

それとも……もしかしたら、俺と同じように……?


分からない。

分からないことだらけだ。

でも、今は、この、まるでジェットコースターのような展開を、全力で楽しむしかない。


これもまた、最高の「ネタ」であり、最高の「経験」になるはずだから。

俺は、徹夜明けの体に鞭打って、次の「取材」……いや、もはやデートと呼ぶべきかもしれない、その計画に胸を躍らせるのだった。


俺自身の、リアルなラブコメは、予想もしないスピードで、次のステージへと進もうとしていた。

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