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気持ち
個はなくなり、細切れにされ、私の存在はほぐされ、混じり合う。
他のものと一緒に、認識もされず、その中で失われていく私の声。
露となり、地霊の中に隠れ、ふわふわの雲に包まれて見えなくなる。
熱い世界での最後の舞い、私はただの一部として融合しているだけ。
都の人は楽しげに味わうけれど、私の悲鳴は風に消えていく。
私はただの生きる糧ではない、感じ、思う魂を持つ存在だった。
毛嫌いしている、摩耗していく私たちの個性と命。
そのものに隠されたこの真実、私はただ、それを嫌っている。