表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/32

29.あなたの名前は何ですか? それは恐怖、と、私は言った

「トマス・モアの処刑は1535年。リチャード3世に関する著述が1510年から1520年頃とすれば、確かに処刑に関連してるわけじゃなさそうだ」


「もしかして、トマス・モアがリチャード3世を書いた1515年頃に何かもう一度、リチャード3世が話題になる何かがあった……?」

「でも何で? ボズワースから……30年か?」

「今更が過ぎるよな??」

「ヘンリー7世の子供の世代だぞ。ヘンリー7世も………もう死んでる」





 暇な寄り合い同好会集団、合同同好研究部。

 暇に飽かせて、童謡『Who killed Cock Robin』の元ネタを検証していたところ、歌の由来がリチャード3世の鎮魂を祈るものだったのではないかという仮説が出た。


 リチャード3世と言えばシェイクスピアに描かれる悪役主人公であるが、その悪行の多くは後代に創作されたものとされる。


 イングランドとフランスが争った百年戦争の終わり頃、イングランドでは中央政治から遠ざけられた貴族の間で、枢密院への不信が募り爆発。薔薇戦争が勃発する。

 その争いの中心となったのが枢密院のランカスター家とその分家ボーフォート家。そしてリチャード3世の父親、ヨーク公リチャードである。


 ヨーク公リチャードは王位継承権を得るものの、戦死。代わってリチャード3世の兄がエドワード4世として王位に就く。

 エドワード4世と従兄弟のウォリック伯、リチャード・ネヴィルが協力し、敵対していたランカスター派を追い落とすことに成功。

 この治世の間、リチャード3世はグロスター公の地位を与えられ成長していく。


 しかしエドワード4世の秘密結婚の頃から徐々にエドワード4世とウォリック伯の仲が悪化。

 ウォリック伯はクラレンス公ジョージと結託して反乱を起こし、エドワード4世とグロスター公リチャード達は国外に脱出する。

 その翌年、エドワード4世とグロスター公リチャードは軍備を整え、反攻を開始。


 この戦いによりウォリック伯は討ち死に、国王だったヘンリー6世の直系は途絶え、ランカスター派は勢いを失い、エドワード4世は国を治めた。


 エドワード4世の治世中、兄弟であるクラレンス公ジョージの処刑や、周辺国との戦争などがあったものの、概ね穏やかに国は保たれていた。

 しかし、そのエドワード4世が急死する。


 エドワード4世は死の間際に、グロスター公リチャードを護国卿に任命した。

 しかし、グロスター公リチャードは突然、甥の戴冠式を延期。

 秘密結婚の以前に別の女性と交わされていた兄の婚約によって、義姉との結婚は成立していないと発表。甥であるエドワード4世の息子たちの嫡出を否定し、継承権を無効化。自身が王位に就いた。

 リチャード3世である。


 しかし簒奪の形になったためか、国内が不安定化。

 リチャード3世と同盟者のはずのバッキンガム公の反乱などが勃発。

 ボズワースの戦いではリチャード3世のほとんどの軍が動かず、ランカスター派の当主、ヘンリー7世に敗北した。



 この一連の史実を確認した上で、一番極端な事を仮定した。すなわち、リチャード3世が完全に無罪だった場合、何を思ってどんな行動をしていたのか。である。



 そうして出てきたのが、エドワード5世戴冠式騒動の真犯人は、エドワード4世時代の恩恵が無くなる事を恐れたウッドヴィル家の一部が、リチャード3世を排除しようとしたのではないか、という仮説である。



 エドワード4世とエリザベス・ウッドヴィルの結婚により、国王の庇護を受けていたウッドヴィル家。


 しかしエドワード4世の急逝により、急遽、護国卿に任命されたのは、ウッドヴィル家の対立派閥と目されていたリチャード3世だった。

 後ろ盾が無くなる事を恐れたウッドヴィル家の一部が、教会関係者を巻き込んで陰謀を企んだ。


 戴冠式でエドワード4世の重婚を指摘して王子を非嫡子扱いし、偽王排除の暴動を誘発する。その動揺を突いて政敵であるリチャード3世を暗殺し、自作自演の嫡子回復の功を上げて王を傀儡化する。

 しかし、その実態はランカスター派が策謀した、ヨーク派の内紛を狙う離間計だった。


 リチャード3世はそれを阻止しようとしたが、リチャード3世に味方してくれたアンソニー・ウッドヴィルや盟友のヘイスティングス達は騒動に紛れて処刑された。

 甥達は教会法に諮られるのは回避したものの、法律的には庶子という扱いにせざるを得なくなった。

 やむを得ずリチャード3世が王位に就く。

 法律上の庶子。それは国内の不穏分子を排除した後で、法律を削除して甥達を嫡子に戻し、王位に就ける布石だった。


 しかしロンドン塔で保護している間に、甥達が新興感染症、発汗病で亡くなった。

 埋葬時に教会法の下で庶子の扱いをされるのを回避するために、リチャード3世は甥達を兄、エドワード4世の墓に秘密裏に埋葬した。


 一方、王子達が排除されたことで王位にあと一歩に届いてしまったバッキンガム公は、反リチャード3世を標榜する集団に担ぎ上げられる。その多くはエドワード4世派と見せかけたランカスター派だった。

 反乱が鎮圧され、バッキンガム公が処刑されると、反乱で束になった集団は大陸に渡ってヘンリー7世のもとに参じた。


 リチャード3世がヘンリー7世を迎え撃ったボズワースの戦い。

 戦闘の直前に発汗病を発症したリチャード3世は、ヘンリー7世を討ち取るために突撃を敢行し、玉砕した。

 リチャード3世の症状に気づいた者の多くは、その戦いの最中にヘンリー7世に寝返ることを決めた。


 そしてヘンリー7世の治世下、流行する発汗病などの社会問題を新王朝からそらすために、リチャード3世を悪者に仕立てる印象操作が行われた。という仮定で話を進めている。


 しかしそれから30年。





「何だ? 1515年と言えばプロテスタントの騒動が広まり始めた頃だけど」

「困ったときのスケープゴートとか?」

「リチャード3世はマジでプロテスタントと無関係だから無理だよ」


「トマス・ウルジーが怪しい。スケルトンさんが攻撃しまくってたらしいから」

 相変わらず眠そうな目をした副部長早矢(はや)が目を細めて呟いた。



「……そういえば『Who killed cock robin』が、墓も葬式もない人への鎮魂歌じゃないか、って話になって、それを作ったっぽいジョン・スケルトンがノーフォーク公にお世話になってたっぽくって、ノーフォーク公の元の主君がリチャード3世。

 って事でこういう話になったんだったか」


「えー……? トマス・ウルジー関係あんのか?」

「ウルジー、ざっと調べた限りだと、1512年ごろにヘンリー8世のフランス遠征の後方支援して順調に出世してるだけみたいに見えるけど」


「トマス・モアがリチャード3世書いてたのいつだっけ?」

「おおよそしか分かってないらしいけど、およそ1512年頃から1519年頃」


「トマス・ウルジーとの接点は?」

「多分ウルジーが上司でモアが部下」



「………こういうのはどうだろう?」

 端末で調べていた元歴史研究部保志名(ほしな)が呟く。


「何? どんなの?」


「ヘンリー8世の治世下、イングランドとフランスとの戦争が1512年。

 トマス・ウルジーは1514年に英仏条約を締結して一時的な平和条約を結ぶ交渉を果たしている。

 ウルジーは1518年にはヨーロッパ多国間の不可侵条約、ロンドン条約の締結でも活動してる」


「何か評判悪いって聞いてたけどいい人っぽい」



「とにかく、その平和条約の集大成と言えるのが1520年の金襴の陣Field of the Golden Cloth。イングランドとフランスの超豪華トップ会談。

 このフランス親和路線のために、国内外の世論を操作するのにリチャード3世を引っ張り出してきたんじゃないか?」



「どういう事??」

「当時、イングランドとフランスは不倶戴天の敵だ。ずっと百年戦争やってたし、つい数年前にもヘンリー8世自身が侵攻してるし」

「そうだね」


「でもイングランドのチューダー朝がフランスと共同戦線を張って、輝かしい戦績を収めた戦争があるだろ」


「??」

「ボズワースの戦い。ヘンリー7世はフランスの支援を受けてイングランドに来たんだ」

「あ………」


「だから30年後、トマス・ウルジー主導でフランスと友好を結ぶにあたって、リチャード3世を引っ張り出してきて極悪人に仕立て、イングランドとフランスの協調を促そうとしたんじゃないか?

 トマス・モアの未完の原稿、それ関係なんじゃないか?」


「うわ……」


「スケルトンさんが、世話になってる家のかつての主君に対する度が過ぎた中傷に気付いて、トマス・ウルジーを攻撃したか」

「大っぴらに攻撃の理由を書けなかったはずだ。現体制へ叛意有りとされたら、ノーフォーク公の立場が危うくなる」


「しょうもねぇなトマス・ウルジー。嫌われるわけだわ」

「正義の形は人それぞれってやつだね。トマス・ウルジーは多国間平和条約も締結してるし。貧しい人のために色々手を尽くそうとしてるみたいだし」


「ウルジー、ボズワースの時10~15歳、俺らぐらいだぜ? 他人事だよ。

 小4の時の事件とか、俺、既に覚えてないもん。亡くなった有名人とか、思い出せる?」



「しかしスケルトンさんも義理堅いな。ノーフォーク公にお世話になってるとはいえ、30年前だろ?」


「………ボズワースの生き残りだったりして」


「…え」

「スケルトンさん自身が、ボズワースに参戦したリチャード3世直属の部隊の生き残りだったりして。

 1460年前後の生まれならボズワースの時は25歳前後。現役バリバリの戦闘員だったはず」



「文筆業になったならリチャード3世の謎の答え書き残しといてくれよ!! ブルゴーニュに渡って英語の本を出すとか、色々あるでしょ!?」


「書けなかったんじゃないかな。例えばヘイスティングスとか、アンソニー・ウッドヴィルとか、リチャード3世達も何が起こったかほとんど把握できなくて、気づいた時には殺されてたんじゃない?

 証拠があったなら存命中に何かしら関係者を罰してるでしょ?」

「あー………」


「リチャード3世がウッドヴィルの陰謀があったって言ってた話はずっと伝わってる。庶子騒動があったのも。でも、もうその二つが組み合わされることは無かった。

 もうリチャード3世が仕組んで簒奪した事になっていた。リチャード3世が処刑を断行し、法律で王子達の継承権を奪った。その事実は動かせなかった」

「真相が公表されて、冷遇されてる人も多いであろう白薔薇派が王の血族を担いで蜂起したら、今度こそ皆殺しもありうる。

 真相を知っている人が口をつぐんだ。あそこを落としどころにするって決めたんだ。王様の最後の家族を守るために」

「……そうかもね……」


「塔の王子様達だって、この人は行方を知らされてなかったかもしれない。知ってたとしても言えない。リチャード3世が汚名を被ってでも埋葬したのに、公表したら間違いなく棺が暴かれる。

 最悪の場合、リチャード3世の残虐行為の証拠にされるかもしれない。この時代に生前傷か死後傷かの鑑別方法なんて、体系化されてないだろ」

「エドワード4世の正統後継者の行方が分からない。その事実はランカスター陣営に対して、一定の抑止力になっていたはずだ。エドワード兄さんの娘のエリザベスの血筋が必要だったのは、ヨーク派に対抗するための正統性の確保。

 早期に完全勝利を確信して(たが)が外れたら、何が起こるかは分からない」

「………そうか…」



「証拠を出すこともできず、それは違う、それだけは絶対違うって、叫びたくても叫べないままずっと生きていたのかな」


「誰だったんだろ?」

「名前が残ってるとも限らないからなぁ」



「………1487年頃を境に、フランシス・ラベルFrancis Lovell消息を絶ってますよね?」

「……………いやいやないない! リチャード3世の腹心でボズワース後にヘンリー7世の命を狙って暴れ回った暗殺者が宮廷詩人になって第二王子の家庭教師とか無いって!!!」


 副部長が目をしばたたかせた。

「知らない人だけど今ので大体わかった。もしかして暗殺者って事は」

「フランシス・ラベル。ボズワースの戦いの数少ない生き残り。

 マーガレット姉さんがヘンリー7世に送り付けた暗殺者の一人。

 最後に痕跡があるのがスコットランド。聖ケンティガンの話も知ってたかもね」



「そんなの気付かれたら大騒ぎになるだろ」


「それだとノーフォーク公は正体知ってたでしょ。

 何で仕事紹介したの? 暗殺のためじゃないでしょ?

 無念を抱えて死んじゃった王様の姪御さん達と子供達を守らなきゃいけないんだから」


「それこそ王様の姪のボディガードじゃない? 岡田以蔵(おかだいぞう)とかだって、暗殺もしてるけど護衛もしてるし」


「幹部が軒並み討ち死にしたボズワースでも、死者は矢でハリネズミみたいになってたって伝えられるストークでも、フランシス・ラベルは逃亡に成功してる。

 手練れなのか、危険察知能力バリ高なのか、とにかく生還する。

 負け戦の戦場なんて、逃げ腰なだけで逃げ切れるもんじゃない。ほとんどの人は逃げた端から殺されるか捕まる」


「そういえばリチャード3世の姪のエリザベスが亡くなったの、ヘンリー8世の兄が死んだ翌年なんだよな。丁度スケルトンさんが辞めた頃」



「もしフランシス・ラベルだったとしたら、ノーフォーク公の信頼を裏切れなかったんじゃないかなぁ」

「義理堅いなこの辺の人達。もしかして誰も秘密を洩らさなかったから大量の謎が残ってんのか」



「これ、トマス・ウルジー相手に暴れ回ったせいでフランシス・ラベルだってバレたんじゃね? そんで聖域に逃亡」

「あーなるほど」

「いや、そんなの名指しで指名手配だろ?」

「フランシス・ラベルが生きてるなんて公表できないよ。しかもよりによって宮廷内に居たなんてさ」

「ランカスター陣営、エドワード4世の王子達の行方とか知らないんだ。拠り所を失くして渋々従ってる人もいるだろうヨーク派が、ラベル卿を中心に再集結なんて想像したら……フランシス・ラベルの存在は明かしたくないはずだ」



「…………………ヘンリー8世が途中から人間不信気味になったのって、このせいじゃないよね?」

「あ」


「……………小さい頃からお世話になってた家庭教師が、父親の命を狙ってた暗殺者……」


「ヘンリー8世の視点だと、自分の母親はこの人の主君が追い落とし利用しようとしていた女だぞ………好意で接してくるなんてない」


「つーかこのせいで「薔薇戦争は終わってない」ってなって戦える男の子の後継者を切望したんじゃないの………?」


「なんてこったい」

「ちょうど薔薇戦争の顛末を知ってる人がほとんど鬼籍に入ったタイミングだからな………」


「ヘンリー8世の世代にとっては魔王軍の元幹部が身近に潜んでたみたいなものじゃないの………」

「ファンタジーとかでたまに見るやつ」

「それだと自分達で作ったリチャード3世像で、王様が自家中毒起こしてるじゃん………」

「人を呪わば穴二つって、こんな複雑な経緯で発生すんの?」


「誰か当時を知ってる人、残ってないのか?」

「2代目ノーフォーク公が1524年まで生きてるよ」

「無理だって! 正直に話したところでヘンリー8世に首切られるのがオチだって!!」



「いや大丈夫! やっぱスケルトンさんがフランシス・ラベルはない! スケルトンさんの面倒を見てたノーフォーク公が罰されてないから!!」


「ノーフォーク公、1521年にバッキンガム公の裁判任されてるよね? 疑心暗鬼に陥ったヘンリー8世に試されたんじゃないの…?」


 副部長早矢(はや)が首を傾げた。

「……バッキンガム公ってリチャード3世が反逆罪で処刑してなかったっけ?」

「その息子、ヘンリー7世が叙爵したの」


「スケルトンさんが晩年ノーフォークに立ち寄った形跡が無いんだが………ていうか多分ウェストミンスターに居る」



「スケルトンさん、ボズワースの敗戦の原因の一つっぽいノーサンバランド伯が死んだ時にも歌送ってるらしいから違うんじゃない?」

「……いや、これ……いや気のせいだ、多分」

「ヘンリー・パーシーの死因は1489年、ヘンリー7世が軍事費調達のために増税して起こった反乱で殺された。リチャード3世が長く統治してた北部地域だったから、反乱軍が敵討ちに走ったんじゃないかって説もあるようだ。その反乱の鎮圧に向かったのが領地とか没収されてサリー伯になってた2代目ノーフォーク公」

「そうだね、ならノーサンバランド伯が裏切りで死んだとか反逆で殺されたとか入ってても全然おかしくないね」

「英語詩分かりません」

「考えすぎ考えすぎ」


「そうだよ、もしフランシス・ラベルなら国王への不敬をはたらいた宮廷詩人ジョン・スケルトンとして反逆罪で指名手配しちゃえばいいじゃん。それが無いって事は違うでしょ」


「トマス・ウルジーが1518年にウェストミンスター寺院に突撃してるらしいんだ。聖域に犯罪者が逃げて来るから、ならず者の温床だって。そして1519年にはウェストミンスターに滞在できる期間を制限しようとしてるけど反対にあってる。

 全然捕まえられなくて公表できなかったんじゃないか? 「宮廷詩人が国王に反逆して逃げ回ってる、逃げ切ってるって、どういうこと?」ってなるだろ?

 どういう伝手か分からないけど、スケルトンさんは詩も発表してたみたいだしさ。

 宮廷詩人一人捕まえられずに新参の王家の面目丸つぶれにされた所で、印刷物で正体を国中に暴露されてウェストミンスターに反逆者が大集結。って想像したら……絶対に裏付けになる情報を出したくない」

「もしそうなら王様達にしてみればウェストミンスターの不発弾か」

「本人もどうしようもなかったろうな……」



「………もしそうだとしたら、どんな気持ちでこの詩を書いてたかと思うと、胸が痛い……こんな古語だらけの英文、ほとんど読めないのに」

「フランシス・ラベルは飛躍しすぎにしても、スケルトンさん、元白薔薇派だろうからね………」

「もし本当にリチャード3世が教会関連でああいう事態に陥ったのを見たなら……トマス・ウルジーの発言力が増えるのがヘンリー8世に害になりそうで怖かったのもあったんじゃないかな……」



「………しかし、もしこれが真相だとすれば……リチャード3世と支持者の人達、無念だったろうな………」

「今の英国王室は姪御さんの子孫のはずだから、無駄ではなかったんだろうけどね」

「もしかしてまだ王室守ってんのかなぁ」



「ほんと、どうにかならなかったんですかね?」


「歴史にもしもは無い。

 なんてつまらないこと、誰がわざわざ口に出そうと思ったんだろうね?」


 副部長の振りに対して部長の無茶振り。もしもの話である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ