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第十七話 謎の肖像画

 霧生ハウジング……霧獣院ハウスの管理会社。

 社長の氏神は応接室にいた。

 その対面に座っている男は、渋坂津久志(しぶさかつくし)。法改正でさっそく十代の国会議員が誕生したと話題となった新人野党議員だった。


 元霊界探偵で今はこの会社の社員・神崎悟(かんざきさとり)が入室する。

「調べてほしいことがある」

 氏神の業務命令だった。

「無理なお願いですが、お世話になります」

 津久志は丁寧に頭を下げた。



 霧獣院ハウスの表札が昨夜の雨で濡れていた。

 正式名称は霧獣院ハウスだが、マンションと呼ぶ人も多いこの集合住宅には、変わり者、いやそれ以上に奇怪な住人が多く住んでいる。

 このマンションで住み込みの管理人をしている花見。

 今日は、沙耶を招いた。博物館のお礼の代わりだったが、おもてなしができるか不安を抱きつつ、来てもらった。


 清掃員の太材力也(だざいりきや)が、いつもの剛腕でポリッシャーを回し廊下が光り出す。

 その顔は、ボブポリッシャーという武器で怪物を倒した時のような真剣な顔。


 休憩となり、自分の軽自動車に乗り込むと端末を操作し、お気に入りのBRILLIANT TOP 美輪架純の映像を見た。

 花見と沙耶がそれに気がつき、そっと近づく。

 英語歌詞のバラードが漏れ聴こえる。

「架純ちゃん」

 と、力也のとろけそうな顔。あまりの変貌ぶりだ。


「BRILLIANT TOP、私も大好き」

 沙耶がのぞき込むと、急に真顔になる力也。

「な、なんだ」

 と困惑した顔を見て、ケラケラ笑いながら逃げていく二人だった。

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